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私は誰なの?~突然女子高生の幽霊になった私の物語  作者: 星野 満


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20/28

20. 美樹ちゃんの変化

※ 2026/1/4 一部追加修正済

◇ ◇ ◇ ◇




(もうね、精霊さん、あたしたち自分の受験番号を見つけて、その場で飛びあがって喜んだよ!)



 美樹ちゃんはブルーアイズをキラキラさせて、当時喜んだように手をあげるしぐさを私にしてみせてくれました。


 ( あたし嬉しくて、思わず織田にも抱きついちゃった!織田はすっごく背も高くなって、胸も逞しくて大人の男になっててびっくりしたよ)


 美樹ちゃんは興奮気味に、笑顔で小麦色の日に焼けた頬を赤く染めだしました。


 その時、私はふと疑問だったことを訊ねてみたくなりました。



 ──美樹ちゃん、一つ聞いてもいい?



(なんだい、精霊さん?)


 美樹ちゃんと織田君は喧嘩ばかりしてたって、詩織ちゃんと織田君はいってたけど、美樹ちゃんは本当に織田君が好きだったの?


 美樹ちゃんは、ハッとして私を凝視しました。


(ああ、そうだったね。精霊さんは中庭の水飲み場で二人の会話、聞いてたもんね。)



 ──うん。詩織ちゃんはとてもあなたと、織田君の関係を気にしてた。


(そうだね、あたしも精霊さんの身体を借りて、ず~っと二人を観察していたよ。詩織はいつも織田を避けていたね)


 美樹ちゃんはしんみりした顔で、私に頷きました。


( うん、あたしは織田が好きだったよ)



 ──やっぱり、だから詩織ちゃんは織田君をあんなに避けてたのね。


 美樹ちゃんに悪いから、織田君を好きだった美樹ちゃんが亡くなったから心を病んだのね……


(精霊さん、でもあたし初めから織田を好きだったわけじゃないよ)



 ──え、そうなの?


 美樹ちゃんは私の心を読めるから即、否定しました。



( うん、子どもの頃は何とも思ってなかった──あいつとは小学校も同じクラスで、いつも張り合って取っ組み合いのケンカしたくらい。うん、織田が嫌いなくらい──とにかく目立つ存在だったから鼻についたんだ。あたしは女だけど負けん気強くて体育が得意だったから、スポーツ万能の織田に負けるのが悔しくて。かけっこでもドッジボールでも、あいつと何でも張り合った。だけど──)


 美樹ちゃんの言葉が止まりました。


(中三の時、教室であいつと詩織が二人きりですごく楽しそうに、話してたのを見たんだ。詩織が珍しく声をあげて笑ってた。それを見た時、あたしすごく嫌な気分になったよ)


 ──いやな気分?



(うん、その時はてっきり詩織を織田にとられたからだと思った。でも違ったんだ…… )


 美樹ちゃんは遠い目をしました。



(その後、学年ごとの男女マラソン大会があって、あたし、織田と勝負したんだ。その時、織田は足を痛めてたんだ。本調子でなかった。だから、これは絶好の機会だと思って、目一杯走ったんだ。そしたらあいつを抜いていたの。『やった!やっと久々に勝てる!』って思った時、ゴール目前でよろけて転んじゃった!)


 ──あらら!



(その途端、転んだあたしは『ああ織田に負け~!』って落ちこんだよ。もう悔し涙で立ち上がれなかった。後ろから倒れたあたしの横を次々と、他の子が追い越してった。もうさ、あたしはふてくされて起きたくなかった。でも、ふと顔をあげたらあたしに手を差し伸べた男がひとりだけいたんだ)



 ──あ、それ


 (そうだよ精霊さん、織田だよ)


「あらまあ?」


 思わず私は声をあげました。


 織田君、やるじゃん!て。




 

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― 新着の感想 ―
美樹ちゃんのヤキモチがじわじわわかってきましたね〜。あとで出会った詩織ちゃんに、織田くんを取られてしまうような気がしたのかな。
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