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第4話【稽古】

「おぉ!来たか、ディグ!と誰だ?」

そこに居たのは、東南アジア風の民族衣装を着て、長髪の暗い髪を三つ編みにしている、ショタだった。

「ひなたといいます、これからよろしくお願いします!」

ひなたが勢いよく頭を下げる

「おぉおぉ!元気じゃなぁ!よろしくなぁ!」

「あの、お名前は?」

「あぁ!まだだったのぉ、すまんすまん、僕はジェンロ、光魔法の言わば仙人じゃな!」

「それじゃ、早速稽古お願いしてもいいか?ジェンロ」

「じゃあ、ヒナタ!まずはこの街をまぁ、5週ぐらいでいいかのぉ?」

「はい?」

この街は第2世界でもとても栄えていて、大きな街だと、来る途中にディグが言っていた。

5週と言う言葉に唖然としている私をジェンロと親しげに話しながら、ディグがまた引っ張っていく。

「よし!ここからじゃ!」

「ほら、さっさと走れー」

「お前も走るんじゃよ?」

「え?」

さっきまで意気揚々とひなたを煽っていたディグが、目を大きく開けて、固まっていた。

覚悟を決めて、ひなたとディグが、走り出す。その後ろを、胡座をかき、飛びながらジェンロが着いてくる。

「おい!もう、息切れかぁ?ハッハッハ!」

「お前、、も、走れ、、よ」

既に、3週し、限界が近いディグが言う。

「僕は、言わば師匠だからねぇ」

照れつつ、レベルの高い煽り顔をするジェンロ。

「ァあ、ぜぇ、がぁ!」

走るディグの前を2週目のひなたが、声にならない声を出しながら重たい足を動かしていた。

数時間後─

「はい!お疲れ様ぁ!ディグは5週、ひなたは3週だね!君たちは、雑魚だね!」

「お゛い゛!俺は5週走っただろうがあ゛」

「は〜い!ご飯にしよ〜か!」

「無視すんな」

このやり取りをひなたは胸を抑え、屈みながら聞いていた。

「それでは!改めまして!ヒナタ、ディグ!第2世界へようこそ!乾杯!」

『乾杯!』

そこには、ジェンロが作った、大皿にのった豪華な食事が並んでいた。

「どれも美味しいですね!ジェンロさん料理お上手なんですね!」

「おぉ!分かるか!ヒナタよ、もっと食え食え!」

「はい!」

楽しそうに話しているジェンロとひなたとは、裏腹にディグは何か考え込んでいるようだった。

その後、ひなた達は夜まで飲んで、食って、騒いで、散々だったらしい。この一晩で、ジェンロとひなたの仲も深まり、最高の宴になったそうだ。

「もう食べられないよぉ〜......」

「もう食べられんぞぉ〜...」

疲れきって寝ているジェンロとひなた。

そんな中、ディグは夜の散歩へと出かけていた。

「今日は、久しぶりにジェンロにも会えて良かったなぁ!にしても疲れた...」

そんな独り言を言いながら歩くディグ。

「ひなた、今度こそは、生き延び、この世界を救ってくれ...もう、4度目だぞ、早くしてくれよ、まったく」

仙人と仲の良いディグ、ディグのたまに見せる深刻な顔、ひなたが異世界人だということを知っていること。第2世界でも、謎は更に深まるばかりであった─

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