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23.事件後の学園

投稿が遅くなりすみませんorz

「ステラさん、おはようございます」

「おふぁ、あぁ、ございます……」


 翌日。迅速な後処理が終わった後、あっさりと学園は再開した。もちろん、まだ警戒は解かれておらず校内を衛兵が巡回しているようではあったが。


「今日は起こしに行かなかったけれど、無事に登校してくれて嬉しいですわ」

「いや、流石にこれ以上さぼるわけにも……ふぁあぁ……」


 ステラさんは普通に登校してきてくれた。ものすごく眠たそうで、今すぐにでも船を漕ぎそうになっていた。


「あとはもっとしゃっきりしてくれればいいのだけれど」

「それは無理かも……」

「まあ、来てくれただけでも進歩ですわね。それで、昨日の夜はお母様とどんな話をしましたの?」


 私が気になっていたのはそれだった。結局昨日はどういう話をしたか聞く雰囲気ではなかったのだ。だけど、ステラさんは首を横に倒して疑問符を浮かべていた。


「どんな話……確か事件がどう、とか?」

「それ以外は?」

「いや、特に。あっ、そういえば手紙で私のこと報告するようにって言われてたんです?」

「うっ」


 その件について話したのかと少し気まずくなる。ただ、ステラさんはあまり気にはしていないようで相変わらず眠そうにしているだけ。


「お、怒らないんですの?」

「ラティーナ様も同じこと言ってたけど、悪口じゃなければ大丈夫っす。はい」

「そ、そんなことは書きませんわ!」

「ならまぁ、別に」

「はーい、皆さん席についてくださいー! 朝のホームルーム始めますよー」


 色々と聞こうと思っていたのにいつの間にか時間が過ぎていた。モヤモヤを抱えながら席に着く。今日はまず昨日の事情についての説明が入る。といってもまだ原因究明中につき詳しいところはわからない。

 ただ、学園を混乱に陥れるために魔物が召喚されたというのは事実であり、現在その魔法陣は完全に破壊されたらしい。問題は誰が仕掛けたのかということだが、それも判明することを願うばかりだ。


「一応安全がちゃんと確認されるまでは実習系の授業は中止になります。そんなに長期間かかることはないでしょうけど、皆さんもまだ気を付けてくださいね」


 それから授業が始まる。元からそうだったけどステラさんは基本がボンヤリしている。


「ステラ君、前の授業から思ってたけど君はもう少し真面目に授業を受けなさい。たくさん覚えることも多いのだからしっかりしないとついていけないぞ」

「は、はーい……」


 授業中にアルティス先生に叱られて、流石のステラさんも素直に頭を下げて頑張って授業を受けていた。

 事件の際、学園中を走り校内に侵入した魔物を倒してまわっていたアルティス先生は今や生徒の人気の的。そんな先生だがステラさんにはしっかり授業を受けて欲しいという気持ちがあったらしく、今日からビシバシやっているようであった。

 注意されているのになぜか安心したように先生を見ているステラさんの表情は気になったが、ともかくあの騒動が大きな被害を出さなかったことを喜ぶべきだろう。


 それはそれとして以前私は彼女に言っていたことがある。


『その、今話したことが起こるにせよ起こらないにせよ、貴女に一つどうしても聞きたいことがあるの。今度また部屋を訪ねてもいいかしら……?』


 私だけが知っている彼女の力。それを利用するのは卑怯だとは思うのだが、だけどやっぱりどうしても気になってしょうがないのだ。


(将来の私がどうなっているか……)


 私のある夢が叶っているかどうか。それだけは確かめておかなくてはならなかった。

いつも読んで頂きありがとうございます!

また、感想や評価、誤字脱字報告もありがとうございます!

とりあえず事件がひと段落して次回からまた新しい章が始まっていきますので、よろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[一言] 彼女の夢は何だろう、女王になることではないのはわかるだろう
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