Case1-7ドア目
警察署別室。
「花田さぁぁんん、何なんですかあの娘!モンスター何とかじゃないですか!」
「まぁまぁ」
「今度からM事案って呼びます」
「まぁ確かにたまにそういう本当に視える人もいるからな」
「ええ、あれマジなんですか」
「さぁな、でもあの事件に関しても進めないとな。今の状況を確認させてくれ。」
「はい。」
「ご家族、バイト先、友人関係、あたってみたんですけど動機はなくアリバイはありますね」
「通り魔の線が有効か」
「そうっすね」
「ちなみに先ほどの彼女はどうだい」
「ええっ」
「怖っ、あ…でも女性だと厳しいんじゃないですかね、かなり深く刺されているので」
「そうだな。よし、よく見ているな。」
「あと足跡も…現場近くの別件の火事事案の野次馬がたくさんいたせいで多数すぎるんですが、ほとんどは男性のものです」
幽霊たちはというと…すみっこで大人しく聞き耳を立てていた。
二人が部屋を出て行ってから一息ついて、
「多分見えてないんだと思うけど潜んでしまうな」
「そうじゃな」
「犯人はおそらく男性の可能性が高い、と…」
「それ以外は手掛かりがつかめてないぽいな」
ー警察署を後にする悟志達をじっと見つめる視線があったが、この時はまだ誰も気が付かない。