第一話 依頼内容
初めて小説を書いてみたので文が変だったりする箇所ばかりですがご了承下さい。
8月上旬、とある町に奥まった路地で小さな探偵事務所を営む29歳の男がいた。
男は25歳から事務所を持ったものの立地が悪いのもあってか舞い込んでくる仕事はいつも、おばあちゃんの飼い猫を探して欲しいといった町の便利屋のような仕事ばかりだった。
そんな探偵事務所で男は、部屋に置かれたソファーに寝転びながら悩んでいた。
「くそーそろそろ金を稼がねぇとメシを買う金すらねえ、
あーどっかに100万くらい落ちてねぇかな、、、」
男はそんな独り言を呟きながら事務所に置いてあったマンガ本を読み返していた。
そんな時だった探偵事務所のベルがなり、扉の外から
「ごめんください。」
と言った若い女の声がした。
男は間違いだと思いベルを無視したが、
「ご依頼したいことがあるのですが。」
という言葉にあわてて飛び起き、探偵事務所の扉を開いた。
扉を開くとそこには、黒いストレートヘアに白いワンピースを身にまとった女が立っていた。
男は、自分の前に立つ暑い夏の日に突如舞い降りた雪の妖精のような女に目を奪われた。
「大丈夫ですか?」
女の心配そうな声にハッとした男は慌てて事務所の中に案内し、女をソファへ座らせ急いでお茶を準備をしてから女の前に座る。
「ご挨拶挨拶が遅れました。私はこの探偵事務所を営む、鈴野優と申します。して、今回はどのような依頼内容でしょうか?」
少しかしこまった自己紹介をしつつ、女に依頼内容を尋ねる。
「今日伺ったのはあるものを探して欲しいからなんです。」
その返事を聞いた優は、またいつものような依頼かとがっかりしながらも女の話を聞く。
「あるものというのは、私が小学3年生の時に撮った写真なのですがその写真を見つけてもらいたいんです。もちろん報酬は言い値でお支払いしますので、お願いできませんか?」
「もちろん、お任せください!」
優は写真くらいで探偵使うのかと思いつつも金銭的余裕のない今、言い値で報酬をくれるといったこの仕事を二つ返事で受け入れた。
「ちなみに、その写真を最後どこで見ましたか?」
優が女に聞いてみると
「実は、最後に写真をみたのは14年前であまり覚えていないんです。」
と答えた。
優は、てっきり最近失くしたものとばかり思っていたのでそんなに前のものをどうして今更探すんだと考えていると、顔に疑問が出ていたのか女が言った。
「どうしてそんなに昔の写真を探すんだと思いますよね、実は最近家にこんな手紙が届いたんです」
優は自分の前に差し出された一通の手紙を手に取りその手紙の内容を確認すると、こう書かれていた。
久しぶり。
私のこと覚えてる?
10月10日にあの公園でまた会えるの楽しみにしてるね。
一緒に撮った写真忘れちゃダメだよ〜
ゆ
随分と短い内容の手紙だが、名前のところが水をこぼしたように滲んでいて読めなくなっている。
「この手紙の差し出し人は知り合いの方ですか?」
優が尋ねると女が答える。
「はい、昔2年間一緒に遊んだ女の子だと思います。」
言い切らない答えに優が不思議そうな顔をすると女が言った。
「14年も前のことなので詳しく覚えていないんです。その遊んでいた女の子も引越したきりあっていなかったので」
「そんなに連絡していなかったのに急に手紙が来たんですか?」
優は戸惑いながら尋ねた。
「そうなんです。だから私も最初は誰か分からずスルーしようと思ったんですが、どうしても気になったので会いに行ってみようと思ったんです。」
「なるほど。だから手紙に書いてあった写真を探しているんですね。」
「はい。だから私も探してみたんですがどこにもなくて、でも私の家では写真を捨てることはないのできっとどこかにあると思うのですが、母に聞いてみてもそんな写真の記憶が無いようなんです。」
「写真の記憶がないというのは?」
「私はてっきり母が撮ってくれた写真だとばかり思っていたのですが母はそんな写真撮ったこともなければ、遊んでいた女の子の存在すら知らないと言ったんです。」
優は、いくら2年間しか遊んでいないとはいえ小学生の娘が遊んでいた相手の存在すら知らないことあるのかと疑問に思いながら窓の外に目をやった、するとそこには夏の午後18時とは思えないほど暗く染まった空が広がっていた。
「今日はもう暗いのでこれくらいにしてまた別の日にしましょう。」
優は女に今日は切り上げようと提案した。
「それもそうですね、私もまた、家で色々と調べてきます。」
「ありがとうございます。では次はいつ来られますか?」
「そのことなのですが、今忙しくて次来れるとしたら1ヶ月後になりそうなんです。」
女が申し訳なさそうに答える。
「全然大丈夫ですよ。ですがその手紙だけ頂いておいてもよろしいでしょうか?」
優は女のもつ先ほどの手紙指さして言う。
「もちろんです。」
女は快く承諾すると、手紙を置いて帰って行った。
女が帰った後、優は久しぶりにきた依頼が最初はただの探し物だったのに段々とややこしい話になり、少しは探偵らしい仕事になってきたのを喜ぶ反面、難しい依頼に頭を悩ませながら眠りについた。




