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はるかな黄金の砂漠
成田美名子さんの短編マンガ「はるかな黄金の砂漠」を読んだときのイメージから作りました。
朝へ続く夜より
清浄の月照らしだし
白き光の降りそそぐ
夢と消ぬべき砂の海
掬い上げてもさらさらと
指の隙間を落ちる砂
月の光にきらきらと
黄金に染まりて落ちる砂
思い出づるは遠き日々
遊牧民の天幕、水場よ
定住に慣れた我が身にも
砂漠はあまりに懐かしく
駱駝に揺られ幾千里
彼方へ続く砂の海
白き光の降りそそぐ
夢と消ぬべき砂の海
束の間の夢、夜にて
安らぎ見せる黄金の砂
流砂のごとき死の狭間
命を息吹く黄金の砂
想いを馳せる彼方の地
衣服揺らし吹く風よ
我が想いは帰り行く
はるかな黄金の砂漠へと