表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/35

第30話 古代神の復活

「なぜ、ぼくが龍神の末裔だと?」



「懐かしい魔法を使っておるものでな。その魔法は、龍神めの血をひくものでなければ扱えまい」



「……どうやら、あなたも龍神とならぶ、古代神のひとりのようですね……」

「いかにも。余は、創世神セトが初めてこの世に生み出した、古代五大神のひとりだ」

「……五大神……」



「知らぬのも無理はない。貴様たち人間や、魔族、ありとあらゆる生き物たち、それらがこの世界に現れるよりも、遥か太古の神代の話ゆえな」



「……それで、古代の神が、一体何のために顕現を?」



 魔神デルムは、笑って言った。



「なに、昔に遣り残した仕事を、な」

「……それは?」



「地上界の支配だ」



「……そんなこと、させるわけにはいきません!」



「貴様ごときに、余は止められんよ」



 ラフィトは、右手を挙げた。

 デルムの頭上に、いくつもの魔法陣が展開した。



「無駄だ」



 デルムが手を伸ばし宙を掴むと、ラフィトはまるで大きな見えない手で、体を握り締められているように、動けなくなった。



――す、すごい力だ……!



「地面に叩きつけてくれよう」



 デルムが、物を投げ捨てるように手を少し下に動かすと、ラフィトはものすごい速度で落下していった。



――体が言うことを聞かない……受け身も取れない!



 ラフィトは、物凄い衝撃音と共に地面に激突した。



 ◇◆◇◆



「ラフィト!!」



 リドールは、慌てて落下地点に駆け寄った。



 土煙りがおさまると、そこには光のクッションに守られ、何とか地面への直撃を免れたラフィトがいた。



「ラフィト、大丈夫?」



 マリアーナも駆けつけてきて、言った。



「……マリアーナさん、ありがとうございます。おかげで、命拾いしました」

「ナイスサポートだ、マリー!」

「無事でよかったよ、ラフィト。でも……」



 上空から、デルムが降下してきた。



「何者なの、あいつ?」

「魔神デルム、古代神のひとりです」

「え? 何? とうとう、神様まで出てきちゃたの?」

「はい。魔族の始祖らしいです。地上を支配しにやって来た、と言っていました」

「……てことは、敵ってことでいいんだな」



「貴様ら、降伏するなら今のうちぞ」



 デルムは、地上に降り立つと言った。



「近くで見ると、確かにやばいな」

「ええ。ぼくも、相手にすらなりませんでした」

「神様って、いい人たちなんじゃないの?」

「どうやら、そうでもないみたいだな」



「……で、どうする? ラフィト」



「……。何とか時間を稼いでもらえませんか? 最大出力の龍神魔法を準備できれば、あるいは……」



「わかった。出し惜しみはなしだ。マリー、身体強化を頼む」

「オッケー!」



「話はまとまったか? 人間ども」



「ああ。場違いな魔神様には、お引き取りいただく!」

「ばかなやつらめ。人間ごときが神にたてつくなど、愚かな」



「剣魔法奥義……覇王剣グランヌス!!」

次回予告:第31話 死闘


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 お読みいただき、ありがとうございます!


 もしよろしければ、この下にある評価欄にもご協力いただけると、とても励みになります!


 ブックマークもいただけると、嬉しいです!


 今後とも、よろしくお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ