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第26話 三鬼将

 リドールたちは、マリアーナの精霊魔法で適宜回復をしながら、魔王のいる敵営本陣に迫っていた。



 本陣が視野に入ってきた時、突然ラフィトが叫んだ。



「リドールさん! 上です!!」



 咄嗟にリドールは、魔剣ゲルラで防御した。

 もの凄い衝撃音が鳴り響き、リドールは弾き飛ばされた。



「ほう……我が魔剣、アグニの剣撃をしのぐか」



 そこには、明らかに風格の異なる魔族が立っていた。



「リド! 大丈夫!?」



マリアーナが走り寄った。



「ああ、平気だ。しかし、あの剣……」



 目の前の魔族が持つ剣は、青い炎を纏い、禍々しいオーラを放っていた。



「我が名は、魔剣鬼ラーム。小僧、人間ごときがどうやってかは知らんが、貴様も魔剣を扱うようだな」



「リドールさん! ここはぼくが……」



 ラフィトが近付こうとした時、上空から氷の槍が降り注いだ。



 飛び退いて回避したラフィトが見上げると、そこには2体の、これも明らかに別格の魔族が、浮遊していた。

 


「銀髪の小僧、貴様の相手は我らだ」



「ラフィト、俺たちに空中戦は無理だ。あの2体はお前に任せる」

「でも、あのラームという魔族は……」

「俺とマリーで何とかする。魔剣使い同士、これで負けるようなら、叔父上に顔向けできん」

「心配しないで。私も全力でサポートするから。ラフィトは、あの上から見下してるやつら、ボコボコにしちゃって!」

「……分かりました。お二人とも、お気をつけて!」



 ラフィトは、上空へと舞い上がって行った。



「さて、と。じゃあ、気合い入れていこっか、リド。あいつ、かなりやばそうだけど、首ちょんぱされない限りは、私が頑張って治してあげるからね!」

「……言い方……。まあしかし、頼りにしてるぞ、マリー!」

「かしこまり!!」



 ◇◆◇◆



 ラフィトは、上空で2人の魔族と対峙した。



「ほう……飛行魔法を使えるのだな。貴様、人間ではあるまい?」

「失礼なことを言わないでください。人間ですよ」



「どうだかな……まあよい。我は黒炎鬼バルト、隣は白氷鬼ドムルだ。貴様は?」

「ラフィトといいます」

「ラフィト……覚えておこう。して、この状況を、貴様はどう打開するつもりだ?」



「打開、ですか? 普通にお相手するつもりですが」

「何だと!? 我らふたりを同時に、か?」

「はい」



「……貴様、舐めるなよ! ドムル!!」

「おう!!」



 バルトとドムルは詠唱を始めた。

 


「デーモンフレア《黒炎魔法》!!」

「アイススフィア《氷槍魔法》!!」



 黒い炎と氷の槍が、左右から挟み込む形でラフィトを襲った。



 ラフィトは右手を上にかざした。



「シルト《龍神の盾》」



 まばゆい光が、ラフィトを包んだ。


 

 轟音と共にラフィトに着弾した黒い炎と氷の槍は、一瞬で霧散し、辺りを静けさが覆った。


 

「……あ、あり得ん……」



「退いてもらえるなら、追撃はしません。どうしますか?」

次回予告:第27話 覇王剣グランヌス


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