表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/35

第25話 イムサル平原の戦い

 翌朝イムサル平原では、北にダムランド軍、南に魔王軍が、約500mの距離で対峙していた。



 リドールのトライアドは、西側の右舷に配置されていた。

 隙を見てサイドから敵軍本陣に切り込む、という役割を期待されてのことだった。



 太陽が真上に昇る頃、魔王軍が一斉に動き出した。



「迎撃せよ!!」



 セシウス師団長の合図で、ダムランド軍は一斉に魔法砲撃を開始した。



 イムサル平原は、両軍乱れての修羅場と化した。

 砂埃と無数とも思われる魔法陣で、10m先も見通せない状態だった。



 リドールたちは、マリアーナの精霊魔法で誘導してもらい、手薄な所を縫って敵軍の奥深くへ切り込んで行った。



「マリー、少し時間を稼いでくれ!」

「オーケー!」


 

 リドールは、剣魔法の詠唱を始めた。

 頭上に、魔法陣が展開された。

 


「顕現せよ! 魔剣ゲルラ!!」



 リドールは、魔法陣の中から、赤い炎を纏った両手剣を抜き取った。



「交代だ、マリー!!」

「了解よ!」



 リドールは、前衛に躍り出ると、指揮官クラスと思われる魔族に切り掛かった。



 魔族は、バリア《防御魔法》を展開した。



 その刹那、リドールの振り抜いた魔剣ゲルラは、魔族を防御壁ごと両断した。



 あまりのできごとに、部下の魔族たちは呆然とリドールを見つめていた。



 リドールは間髪入れず、ゲルラで周囲を薙ぎ払った。



 周りいた魔族が数体、一気に消し飛んだ。



 リドールが、突然片膝をついた。



――やはりこたえるな……。



「ラフィト、後は任せた!」

「了解です!!」

 


 今度は、ラフィトが前衛に出た。



「リヒト《龍神の閃光》!」


 

 光と共に、周辺に残る魔族たちは次々と霧散し、リドールたちは、小隊ひとつを、ものの数分で殲滅した。



 ◇◆◇◆



――あの気配は……見つけたぞ! 西か!!


 

「魔王様にご報告です! 本軍左舷の一個小隊が、全滅! 敵兵数名が、真っ直ぐこちらに向かって来ております!!」


 

――やはり西か。迷いなく、わしの元に……。探知魔法のエキスパートもおるようだな。

 


「三鬼将を、本陣左舷に向かわせろ!」

「はっ!」



 ◇◆◇◆


 

「兵を本陣の周りに集めろ! 国王陛下をお守りするのだ!!」



 中央では、一進一退の攻防が続いていた。

 セシウス以下、ダムランドの精鋭たちもよく善戦していたが、やはり魔族の力は強大だった。



「リドールたちのトライアドは、どうなっておる?」

「まもなく、敵本陣に到達するものと思われます!」



――リドールよ……武運を!



 ラウルスは、剣を空に突き上げ、叫んだ。



「皆の者、我らの家族を守るため、何としても持ち堪えよ!」

「おぉ!!!」

次回予告:第26話 三鬼将


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 お読みいただき、ありがとうございます!


 もしよろしければ、この下にある評価欄にもご協力いただけると、とても励みになります!


 ブックマークもいただけると、嬉しいです!


 今後とも、よろしくお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ