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第24話 ラフィトの到着

 その時、王都上空におびただしい数の魔法陣が展開された。



「リヒト《龍神の閃光》!」



 まばゆい閃光が空を満たし、飛竜に乗った魔族の空軍部隊が、一瞬のうちに消滅した。


 

 辺りは、静寂に包まれた。

 上空には、人影がひとつ、宙に浮かんでいた。



 ラフィトだった。



 ◇◆◇◆



「遅くなってしまって、すみません」



 城壁に降り立ったラフィトの元に、リドールとマリアーナが駆け寄った。



「ラフィト!」

「お前……、飛べたのか?」

「ええ、まあ……。疲れるのであまりやらないのですが、今回は急いでいたものですから」

「……何でもありだな、お前は」



 リドールが、半ばあきれて言った。



「おかえり、ラフィト! トライアド、復活だね!」

「はい! お二人とも、お元気そうで何よりです」



「本当に君は規格外だな」



 全体指揮を取っていたセシウスが、歩み寄りながら言った。



「君が来てくれなければ、制空権を奪われていたところだ。助かった」



「ただ、あまり浮かれてもいられない。正念場はこれからだ。下の大本営で、作戦会議を行う。一緒に来てくれ」



 ◇◆◇◆



「魔王様に申し上げます! 先行していた飛竜隊が……全滅しました!」



「……何だと!?」



――先程、例の気配を感じたが、やはり……。



「全軍、王都手前の平原地帯で進軍を一旦停止し、陣形を整えよ!」

「は!!」



――どうやら、ダムランドには人外の力を持ったやつがおるらしいな。忌々しいが、慎重にいかねばなるまい……。



「三鬼将をここへ!」



 ◇◆◇◆



「お呼びでしょうか、魔王様」



「お前たちには伝えておく。どうやら、向こうには人間らしからぬ力を持ったやつがおるようだ」

「例の、ガオラス殿の件ですね?」

「そうだ。同じ気配を感じたと同時に、飛竜をあてがってやった先鋒が、全滅しよった」



「……信じがたいことですな」

「だが事実だ。始めは一気に攻め入るつもりだったが、陣を整え、正攻法の野戦で万全を期すこととした」

「御意のままに」



「戦況を見極め、向こうの最大戦力には、お前たち三鬼将を投入する!」



 ◇◆◇◆



 同じ頃、ダムランド大本営では、作戦会議が行われていた。



 まず、斥候から現況の報告があった。


 

「魔王軍は、一旦進軍を停止し、王都南部のイムサル平原に陣を展開しているようです」



 セシウスが、見解を述べた。



「先程、飛竜部隊が全滅したことを受け、様子見に転じたようですね」



 ラウルスは頷き、言った。



「まだ民間人の避難が完了していないことを考えれば、王都内での市街戦を避けられたことは、暁光であろうな」



「よし、我らも至急イムサル平原に陣を敷け。王都を背に守りつつ、正面からやつらの侵攻を打ち破る。セシウス、布陣の説明を頼む」

次回予告:第25話 イムサル平原の戦い


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