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狩り

初めての2500字達成!(これが一般的)

「今日の晩飯は何にしようか…」

こちらに来て早五日、狩りをしようにもそこまでの技量が無く、木の実を採集しようにもそんな都合のいい木は無いという現状で、河の水とそこらの雑草で飢えを凌いでいた。武器があれば…

『まあ一人じゃ人って無力ですもんねー』

うるせぇ、じゃあお前何か出来るのかよ

『出来ますよ』

ほらな、やっぱり… え?

『いやだから出来ますよ?』

え?できんのお前?

『当たり前です。私を誰だと思っているんですか?かっこかわいい名無しさんですよ?だからお前って言わないでください。』

「何で早く言ってくれなかった!?」

『聞かれなかったから答えませんでした』

こ、こいつ…

まるで何処かのきゅ◯べぇみたいな事言いやがって…!

『例えば、貴方の下に何かありますよ。恐らく今の貴方に必要な物が。』

え?今の俺の下は家の床…床下か。

「もう一度貼り直すの面倒だけども……いざ、南無三!……アイェェェ!?死体!?ヒトの死体ナンデ!?コワイ!オボボボボーーッ!」

『あっ、気絶した。』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「……いつもの天井だ」

『やぁ、おはよう。調子はどうかな?』

「…最悪だよ」

『へぇ、それは何故だい?』

当たり前だろう。何故なら

「何で死体が椅子に座ってるんだよぉ!」

あの死体がなんか椅子に座っていたからだ

『私が動かしたよ。どうやってとかそんな事はわりかしどうでもいい事だ。いいね?』

「アッハイ」

質問を先回りして封じられた…だと?

『さてさて君が寝てる間にちょっとこの死体調べたんだけどね、こいつはモス。別名【Uの騎士】って言う人らしいよ。その割には剣が禍々しかったけど』

!?

「いま、剣って言ったな!?あるのか、武器が!」

『はいこれ』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〔妖刀【千子(せんご)】〕

とある刀工が実験で創り出した{叩き斬るのでは無く切り裂く事}を目的にした2振りの刀の一つ。

素材は単なる鋼だが、刀工の腕前と使い手の狂乱によって妖刀に変化した。

この世界で刀が創られたのは後にも先にもこの2振りだけである。

効果

①この刀で生物を斬ると強度が上がる。

②千人殺すたびにこの刀は[進化]する(52/1000)

代償

生物から全力で攻撃される様になる

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「……すごくね?」

『壊れないもんね』

あれか?これは天からの贈り物なのか?だが、

「この代償はちょっと…」

『何を言ってるんだい?見つからなければ何も問題はない』

俺にそんな技量があるとお思いで?

「……まあいいや。とにかく狩りだ。まずは…あの時の兎から仕留めよう」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

5時間後

「ハァ…ハァ…探そうとするとなかなかいないものなんだな…」

5時間探して見つけたのが兎一匹という悲しい結末

「始めてなんだ、慎重に…」

幸い兎は一羽で草を食っているので早々気づかれる事はないだろう。だが自分はこれが初の狩りだ。敵を知り己を知れば百戦危うからずと言うが、自分にはどちらもない。万全を期して後ろから行こう。

……よし、対象まで約1m、何とか見つからずに済んだ。このまま一気に距離を詰めて叩っ斬る!

まず対象に飛び込んで刀の間合いに入る。今ので足音が出ただろうか、だがそんな事はキニシナイ

兎が耳を大きく震わせた。恐らく気付かれたのだろう。だがもう遅い。もう間合いに充分入った。振り下ろせば其れでこっちの勝ちだ!

敵は前方にジャンプしつつこっちへ振り返ろうとしている。だがまだそこはこっちの間合いなんだ。こっちはもう振っているんだ。

そして振り向いたと同時に剣先が兎の頭頂部にめり込んだ。

口を大きく開いて声をあげようとしているがその前に刀を振り切り、兎の頭は真っ二つに分たれ、司令塔を無くした体は横にゆっくりと倒れ込んだ

「……ゼッ……ハァ…殺った…のか…?」

何とか悲鳴を上げて援軍を呼ばれる前に殺すことが出来た

「よし…やった…やったんだ!」

溢れる達成感、そして少しの疑問

「…CPU、世界が少しゆっくりになったんだが、あれはお前がやったのか?

『…さて、何のことだかわからないな』

これまたわかりやすい嘘をつく……

「まぁ良いや。次は血抜き…だっけか?…いやその前にこいつ川に持ってこう」

川に行って死体を洗い、首を落として血抜きをした後皮を剥がした。表すだけだと簡単だが、新鮮な死体を素人が捌いて平気でいるはずが無く、途中二回ほど吐いた。しかしその苦労のお陰か、なんとか、角、毛皮、肉に分けることが出来た。

「よし、始めての狩りは成功した。この調子で次も…」                    ガサッ>

〜〜上手い事はそう何度も起きない〜〜

「え?は……え?」

浮かれていて気付かなかったが、自分は普通よりも二回りほど大きい犬っころに囲まれていた。

自分よりもずっと強い相手に囲まれるという想像を絶する恐怖で何も出来なかった。しかし心はまだ折れてなかった

それが幸いしたのだろう。お陰で彼らの視線が自分ではなくさっき手にした肉に向いているのに気付けたのだから。

五日越しの新鮮な肉、自分の命(死なないけど)。

数秒の葛藤の後、

「ええい持ってけ泥棒!」

そう言って肉を犬っころに投げ付けた。果たしてそれは成功し、彼等は一目散に肉に向かって駆けてゆき、肉を貪り始めた。

あの数にあの程度の肉だ。どうせ持って数分だろう。だがそれだけでも時間を稼げる。それが自分にとって一番重要だった。

逃げた。それはもう全力で家に帰った。犬っころはもう満足したのか追って来ない。何とか一命を取り留めた。

『血の匂いで奴等を誘き寄せて一緒に狩るかと思えば…』

「ヴァカかテメェは?まだあんな奴らに勝てる訳ねぇだろ?兎でさえ一対一で正面からやりあって勝てるかどうかだ。そんな奴より数倍強いのが束で掛かって勝てる訳無いってんだ」

『これは失礼。ですがそれならそれでもっとやりようがあったのでは?』

「やめろそれ以上言うな、頼むから。」

『乙』

こうして初めての狩りは失敗した。

お家に帰るまでが狩りですよってね。

血抜きとかそこらへん分かんないからそう言うとこはなぁなぁで済ましてね!

因みに今回出てきた犬っころはハウンドと呼ばれているよ

後CPUの口調が一定しないのはCPUだからだよ(暴論)

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