表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋と甘さとはにかみと。  作者: ハルカ カズラ
1/7

①始まりは甘いもの


 好きなものは我慢が出来ない! それって、普通の事でしょ? わたしは一にも二にも、甘いものが大好き女子。好きすぎて、ケーキ屋さんや、和菓子屋さん、アイスクリーム屋さん……そして、駄菓子屋さん。その全てが常連となっている。


 気付けばいつも何かを口にしている。それがわたし、一之瀬桜月いちのせさつき13歳!


 常連のお店の中であまりに印象を与え過ぎたのか、お店にいた男子に気に入られて友達になれた。付き合うとかそんなんじゃないけれど、その人を見るたびに恥ずかしがって照れていたら、それが彼にとってよかったのかすぐに接近してきた。はにかんだだけなのにね。


「桜月、新作食べていく?」


「新作!? た、食べたい! それって、粒? こし?」


「はは、今回は粒の方かな。ちょっと苦手なんだっけ? やめとく?」


「と、とんでもない!! 新作ってだけでもう……あぁ……」


 わたしはどちらかと言うとこしあん派。粒あんは気分次第で選択する感じ。新作なら何でも来い! かな。


「桜月っていいね。そうやって美味しく食べてる姿がすげー可愛い」


「いやぁ~それほどでも……」


 実は彼の名前をまだ知らないわたし。食べることを優先してるし、聞く前に食べることを優先しているから。彼の名前をいつか聞くときは、わたしの味覚はもっと鋭い甘さでいっぱいになっているのだろうか?


 そんな彼とは、同じ学校で偶然にも出会うことになる。年上と年下。会ってる時は常に何かを口にするわたしを見て笑顔になるカレ。そのうちお菓子じゃなくて、彼だけを見ていくのかな?


 彼はわたしが口しているお菓子を優しく奪い取り、甘える……そんな変な恋の関係になっていく――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ