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最強冒険者の旅に、終わりなき___  作者: 霧島 零夜
第一章 魔法学校
7/11

第7話 俺はガキじゃない

毎日17時投稿!

絶対見てくれよなァ!   byコジマ

実況「一回戦目の、第一試合は?」


会場に設置された4つの大型モニター、そこに対戦カードが表示される。


観客席の熱気が俺に伝わってくる。


実況「なんと!初戦から注目の一戦となりそうだァ!」


実況「お前たち、準備はいいかァ?選手入場だァ!」


観客たち「「「おおぉぉぉ!!」」」


実況「まずは、3年生。『疾風の巨人(はやてのきょじん)』リピードォォ!!」


リピードは相変わらずガラが悪そうな雰囲気で入場する。


装備は特にしておらず、なんなら上裸。

装備をしない場合は、制服で出る必要がある。

なぜこれが認められているのか、俺には分からん。


リピード「1年かよ。俺より速いやつなんて、いないのに。」


リピードの呟きは、誰にも聞こえなかったが、俺には宣戦布告の威嚇を感じさせた。


実況「対するは、特待生。『本物の最強(ほんもののかいぶつ)』クレナイィィ!!」


俺は制服のポケットに手を突っ込み、余裕を見せながら入場する。


当然ーー


実況「お前らァ!盛り上がりが足りねえぞォ?!」


静まり返っていたのだ。

ていうか、リピードの時から静かだった。

まじで、何したんだあいつは。


リピードは俺は見て驚く、と同時にニヤける。


リピード「お前、中学生だろ?なんでここにいるかは知らんが、ガキは引っ込んどけ!」


クレナイ「覚えてないのか?入学式、お前のパンチは貧弱だったぞ。そんなんでよく言えるな。」


実況「始まってもないのに、バチバチだァ!」


実況「フィールドは、スタジアム中心にある、半径20mの円の台座だ。この外に出た場合は、場外判定が出るから気をつけろよォ!」


ルール

・場外に出てから、10秒以内にフィールド上に戻れなかった場合、負けとする。


実況「では、第一試合。始めだァ!」


同時に、高いゴングの音が、スタジアム内で鳴り響く。


試合が始まった直後、会場の空気が変わる。


実況「なんだァ?!クレナイが右腕を突き上げているぞォ?!」


俺がとった行動、“腕輪”を見せつけ、宣言する。


クレナイ「俺が一度に使える魔力量が見えるか?」


リピード「“5%”?舐めてんのか!」


クレナイ「舐めてない。これで十分だ。」


クレナイ「...始めよう。」


俺は足に3%の魔力を乗せる。


地面を蹴り出し、リピードの顔面を捉える。


俺は魔力量が決められている。より繊細かつ、効果的な攻撃でないと、


実況「おっと、先制したクレナイの蹴りは不発か?」


リピードは不気味に笑う。


ーー全く効いていなかった。


クレナイ「硬すぎだろ...」


即座に距離を取る。

ーーが、


実況「リピードが構える。クレナイトの距離はざっと8m、もしや、あのスキルが出るのか!?」


リピード「その距離、射程内だ!」


クレナイ「消え...」


視界が揺れる。


何事だ?空気の揺れさえ感じなかった。


   ドオオン!


実況「これは決まったァ!」


リピードは一瞬でクレナイの背後に、

その後、首元へラリアットを決めたのだ。

俺は地面に叩きつけられ、砂埃がその強さを物語る。


実況「判決が出ません!一体どうなっている?!砂埃がフィールドを覆い尽くしているため、何も見えない!」


砂埃の中で、一つの影が動く。


リピード「なに!?」


リピードは構えたが、気づいた頃にはーー


   ズドオオオン!!


場外で激しい砂埃が舞い始め、

観客席では、入学式の時のようにざわつく


その隙間からは、微かに見える緑色の光。

光は、一瞬脈打っていた


実況「あの光は、命の指輪です!どっちだ、どっちが勝ったんだァ?!」


命の指輪:装備者が死亡時に、傷を全て回復した状態で復活させる。


ルール

・命の指輪が発動した場合負けとなる


やがて、砂埃は収まる。勝者はーー


実況「クレナイ!勝者はまさかの、クレナイだァ!」


実況「ラリス先生、私には、なにも分かりませんでした。あの一瞬、砂埃の中では何が?」


ラリス「クレナイの技術が、リピードを上回ったのじゃろう。」


ラリスが丁寧な説明を始める。


ラリス「まずは最初。リピードのスキル〔速発瞬転(クイックドライブ)〕が発動、クレナイを完全に捉え、完璧なラリアットを決めた。」


ラリス「〔速発瞬転(クイックドライブ)〕、リピードの固有スキルじゃ。自身を中心とした半径10m以内の範囲に、発動からほぼラグなく瞬間移動できるが、身体的負担が大きいようじゃな。」


ラリス「そして、そのラリアットは、クレナイにはノーダメージだったのじゃ。攻撃が当たる瞬間、魔力を全て首に集中。その後わざと、地面に叩きつけられるように仕向けた。おかげで、ダメージが分散したんじゃな。」


実況「ではその後、決着はどういうことだったのですか?!」


ラリス「相変わらずせっかちじゃな、コジマ。」


観客席は笑いに包まれた。


ラリス「クレナイがスライディングで、リピードを股抜き。リピードの左足を掴み、投げた。それだけじゃ。」


もちろん、実際はそれだけじゃない。


投げる前、足に魔力を集中。

起き上がる時の反動を使い、リピードの足を、槍投げの要領で投げた。


クレナイ「俺はガキじゃない。クレナイだ!」


リピードに言い聞かせるが、彼は聞く耳を持たない。

そのまま起き上がり、舌打ちをして控室に戻っていってしまった。

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