捜査官・月影　零　-　仮面と銃声

政治家の不審死をきっかけに、国家の根幹を揺るがす事件が動き出す。
警視庁捜査一課の刑事・月影零は、恋人・佐木島玲奈とともに独自に捜査を開始する。

玲奈は鋭い勘と変装技術を武器に、零を支えながら核心に迫っていく。
だがその捜査の裏で、“玲奈”という存在そのものに揺らぎが生まれていく。

浮かび上がったのは、日本銀行と内閣情報調査室による国家的隠蔽工作。
捏造された証拠、殺し屋の襲撃、そして警察内部の裏切り――
零は孤立無援の中で、真実に一歩ずつ近づいていく。

最後に彼が頼ったのは、実の姉であり東京地検公安部の検事・月影一香。
正義か、愛か、それともすべての仮面を撃ち抜く銃声か。

すべての真実が暴かれるとき、
「隣にいる彼女」の素顔が、静かに浮かび上がる──