プロローグ
え~~スギ花粉です。楽しんでいただけたら幸いです。
「母ちゃん!!死んじゃやだよ!!」
え~~ん、え~~んと一人の子供が泣き叫んでいる
「メリル…仕方ないのよ。人はいつか死ぬの。それが少し早かっただけ」
「やだやだやだやだやだやだ・・・略・・・・」
「・・ハァ・・ギガン族のラグナーが・・よくして下さるそうよ・・だから大丈夫。それに、ギガン族とは違い・・・・・将来・・あなたはこの大砂漠から出ることもできるのよ」
「やだやだやだやだ・・・母ちゃんがいなくなるなんて、我慢できない!!」
とその子供は頭を振り続けている
それをあやすように、その女性はやさしく語りかける。
「いい?メリル・・・私のいう通りにしなさい」
「うん・・分かった・・・絶対守る」
その少女はグスっと泣きながら、聞いている
「そう・・・申し訳ないわ・・・母親らしい事なんて何もできなくて」
「そんな事ないよ!!母ちゃんに教わった事は、すご~~く役立ってるよ!!」
だが、頭をフルフルと悲しそうに揺らす
「・・・いい?・・メリル。私はお前に普通の女の子として生きて欲しいの・・・だからゲホゴホ」
「分かった!!母ちゃんの言う通りにして、間違った事なんてなかったから!!絶対守るよ!!」
それを聞き、嬉しそうに微笑む女性。
「・・そう・・ごめんね・・メリル・・幸せに・・なっ」
とそこで言葉が途切れる。そのままベットで眠り続ける女性。
「母ちゃん!!母ちゃん!!」
とぐらぐらっと揺らすがまったく反応を示さない。
うわぁぁぁぁぁぁぁぁんと、少女の慟哭が響き渡った
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ギガン族の者が穴を掘り、墓を作ってくれた
その墓の前でメリルと呼ばれた少女は、うずくまっている
そこに白い髭を生やした、赤黒い肌をした者が話かけてくる。
「メリル・・お前のお母さんは我らギガン族のためによくしてくれた。反対する者もいるが、安心しなさい。このラグナ―が、責任を持って面倒を見よう。メリルもお母さんの言ったことをしっかり守るんだよ」
それを聞き。墓を見つめながらゆっくりと立ち上がる少女。
「うん・・・俺っちは、母ちゃんの言いつけをしっかり守るよ!!」
「そうか・・メリルは強い子だな」
とラグナーは、わしわしっとその少女の頭をなでる。
「うん!!俺っちは普通の女として生きる!!
――――――――絶対なるよ!!
――――――――普通の
―――――――――立派な――――――――――――――――女盗賊に!!」
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