アルカナ・プレイヤーオンライン。教皇?女帝?魔術師?いえいえ”悪役令嬢”でした。ざまあもあるよ?
ある山奥の峠道で、体重500キロ以上のイノシシに、跳ねられて僕は死んだ。
気が付くと、5年前にサービスが終了した”アルカナ・プレイヤーオンライン”そっくりの世界に転生していた。
アルカナ・プレイヤーオンラインとは、タロットカードのアルカナの力を宿したプレイヤーが、最大5人の仲間を成長させて戦う、オンラインロールプレイングゲームである。
仲間のレベルを上げると市民から、下級職、一般職、上級職へとクラスチェンジすることが出来る。
クラスチェンジできる上級職は、プレイヤーの選んだアルカナで決まっている。
例えば、プレイヤーのアルカナが
”教皇”の場合、ナイトが、”パラディン”に。
”女帝”の場合、ナイトが、”エンプレスガード”に。
”魔術師”の場合、ナイト以上になれない。(ウイザードがアークウイザードになる)
といった具合である。
仲間が、一人きりでないとなれない職業があったり、ある条件を満たさないとなれない職業があったりと、奥深いゲームシステムが好評を博し、人気ナンバーワンの時期もあった。
だが、サービスが長く続き、人気も下火になってきたとき、運営が暴挙に出た。
”ジェ〇イ”とか、”ア〇ンジャーズ”とか、和の要素を入れるとかで”妖怪”のアルカナを入れだした時点で全てが終わった。
最後は、課金詐欺で訴えられていたはずだ。
この世界が、アルカナ・プレイヤーオンラインだと気付いたとき、嫌な予感がした。
「アルカナオープン!!」
”悪役令嬢っ”?????
目の前に、悪役令嬢?の絵が描かれたカードが浮いている。
なんだこりゃ。
……結局、”悪役令嬢”は弱くはなかった。
プリンスと市民(♀)の二人しか仲間にできないが。
単純に、プリンスが強い。
更に、ピンチになると市民(♀)が突如”聖女”に覚醒し、”聖女”ビームで敵を薙ぎ払ってくれる。
ただ、戦闘中にランダムに起きる”断罪イベント”は勘弁してほしい。
プリンスが、いきなり
お前が市民(♀)を虐めた、とか
王妃にふさわしくない、とか
婚約破棄だ、
とか言われてもなあ。
最後に、空中に大きく「ざまあ」の文字が出て、二人のHPが1になる。
今回も、いつものように、両手にモーニングスターを持って二人を守るために、敵の前に出る。
まあ。なんだ。自分の姿は、ドラゴン〇ールのナッ〇を思い浮かべてくれると幸いだ。
一般職を極めると特殊な衣装が得られます。
ナイトの極め衣装はカッコいいですよ。
昔、体重500キロ以上のイノシシが、長距離トラックにぶつかって、トラックを崖下に落としていました。(実話です)




