6話 初めての外出
大熊退治の王族部隊は、王様とララとリリの3人とエルフ族の騎士3人が編成された。
この部隊は、ロロ王子のカモフラージュの舞台でロロ王子は、隠密で出発と決まった。
ロロ王子の初めての城外の体験で有り、案内人として同行する事にに成ったのは、黒豹族のターラの父と兄が決まった。
その訳は、ロロのゴーレムと罠のお披露目を物陰からターラが見ていたのを后のミミリアに発見され、王様のミクセルの同級生のターラの父親のブラットに城外地理を知らないロロの案内人に指名されたのであった。
ブラットは、息子のクロートと幌馬車に乗り、城内の北門から入り、使用人地域でロロ王子を乗せて、北門から出発した。
北門の警備は、騎士福隊長と直属の部下があたり、3人は顔パスで出発していった。
「王子よ、俺はブラット、こいつは息子のクロートだ、暫らくの間、よろしく頼むよ」
「こちらこそよろしくお願いします。旅の間、私を呼ぶのはロロと呼んで下さい、隠密の仕事ですから」
「そうか、心構えが出来ていて安心した、今後よろしくなロロ」
「はい、ブラットさんにクロートさん」
馬車の旅の食事は、干し肉を繰り返し食べる事が定番でロロもクロートも飽きて来ていた。
そんな旅の移動中、幌馬車を引く馬を狙って狼の群れが近づいて来た。
「やばいな、狼の数が多い20匹はいる、馬は諦めるしかないようだ、自分の身は自分で守ってくれ」
「おやじ、1人で7頭の狼を相手にして勝てるのか」
「狼が馬1頭で満足する事を祈ろう」
前方に狼が立ちふさがり、馬が止まった。
狼たちは、周りを取り囲み様子を伺ってから、前方の一回り大きいボスオオカミが飛び掛かった瞬間、馬と幌馬車の地面が持ち上がり、ボスオオカミは泥壁に激突した。
その後は、ボスオオカミは石ゴーレムのパンチ一発で死んでしまった。
死んだボスオオカミは水の精霊に操られ、他の狼を追っ払っていたが、他の狼はボスオオカミから離れない為、ボスオオカミが来た方向に走り出すと他のオオカミもその後を追って走って行ってしまった。
「もう大丈夫のようですね、下に下がります」
10メートルは、高く上がった地面が元の位置に下がっていった。
「凄いな王子、いやロロ」
「いえ、どうもです、城の外は怖いですね」
「まあな、ロロの魔法も凄いよ、さあ出発だ」
「おやじ、おれロロ王子、いや隠密行動ですからロロに魔法をイヤ、魔法は出来るから、大魔法を教わりたいです」
「そうだな、ロロ頼めるかな」
「ハイ、クロートさんはどんな魔法が出来るの」
「鉄の細工魔法です」
「やって見せて」
「ここで、何も無いとこでか?」
「何か必要なの?」
「砂とか土が無いと、鉄くずでもいいけど」
「分かった、僕が鉄の塊を作るね」
と言って、両手の平にの上に鉄の延棒を作りだした。
「はい、これを使ってみて」
「ゲッ、凄いこんな綺麗な鉄を見たのは初めてだ」
クロートは、鉄の延棒を両手の平にのせて、ぶつぶつと唱えはじめた。
すると、鉄が剣へと変わった。
※剣カー、狼の集団に襲われたら、勝てないな、あれだな※
「弓は作れる?」
「鉄でか?」
「そうです」
「出来ても矢が飛ばないよ」
「分かった、見てて」
ロロは、木と鋼を使い、クロスボーを作り出して、矢を1本セットして、周りを見渡して馬車を止めさせた。
「あの木の枝に、美味しそうな鳥がとまってるのが見える」
「ああ、七面鳥だな」
「七面鳥を打つよ見ていて」
「ちょっと遠いいよ」
ロロが狙て、引き金が引かれた。
「あ、七面鳥が落ちた」
七面鳥は晩飯と成った。
「うまいな」
「美味しいですね」
「その、弓、凄いな」
「これが、鋼鉄の矢です、同じ矢が作れたら、この弓、上げますよ」
「鋼鉄てなんだよ」
「触ってみて、細いけど曲がらないよ、元に戻るチカラが大きいよ」
「本当だ、これが鋼鉄か分かった、作って見るよ」
クロートは、地面に手を付けて呪文を呟いた。
「出来た、同じ矢が出来た」
※そうか、誰でも知らない者は作れないけど、見て触って納得したものは、作れるのか※
クロートは、クロスボーに触って構造と仕組みを見て驚いていた。
「この弓は、複雑だから1回の魔法では、俺には作れないけどパーツに分け、時間をかけたら作れるよ」
「おい、この鳥ガラのスープうまいぞ、食べろよ」
「本当だ、温まるーうめー」
「ロロは料理も得意なのか?」
「ははは、少しな」
※前世の料理の真似事が役にたった※
寝るときは、馬と幌馬車の周りを壁で囲み安心して眠るのでした。
「おやすみなさい」