4話 常人て、本当に弱いんだ
ロロ王子は5歳に成ると城内であれば、自由な行動がゆるされている、だが母乳の必要の無くなった年齢を過ぎても乳母のマロンは、オシッコの秘密の縁で隣室に控えている。
マロンは、ロロ王子の祖父カガギンギの子供(隠し子)である。
マロンの母は、盗賊に村を襲われた村長の妻スロンといい、独身時代のギンギは、お忍びで、弓で狩りの為、偶然、村の近くに居た為、村から逃げて来たスロンを含む女性や子供を追手くる盗賊から助けてあげた事があった。
夫を亡くしたスロンとその後関係が続き、マロンが生まれたのであった。
マロンは、10歳から場内に上がり、ギンギとデデンの身の回りの世話をする事となった。
デデンは、マロンがギンギの子供とは知らされていなかった。
マロンもギンギに内緒にすることを約束された。
場内で働いてるうちマロンは、庭師の頭領のすすめで、庭いじりはもちろん野菜作りの好きな若者スモンと結婚して、2人目の子供ジャガが、ロロ王子の3日前に生まれた為、乳母となった。
マロンは、超極秘のロロのオシッコをサトミとジャガに飲ましていた、夫のスモンが夜の営みが淡白になって来たためスモンにも薄めて飲ましたところ、3人目がお腹に宿っています。
「お父さん、マロンの子供のサトミとジャガを明日から格闘訓練に入れてもいいですか?」
「ロロ、お前のチカラは常人とは別格だ、怪我、いや相手を殺してしまうぞ」
「その辺のところは、ララネエから聞いています、サトミとジャガは常人とは違います、安心して下さい」
王様※マロンは、親父の死に際で腹違いの姉弟と聞いている、父の魔法の血筋を引いて、尚且つ、ロロのオシッコを自由にしていた、もしや※
「了解した、明日の朝、中庭に呼ぶが良い」
「お父様、ありがとうございます」
翌朝、ロロは、ルルとレレの待つ中庭にサトミとジャガを連れて来た。
「サトミ、ジャガおはよう、今日の事はお父様から聞いています、先ずは私が相手をしますサトミから始めましょう」
「ルル姫様レレ姫様おはようございます、そしてお願いします」
「おはようございます、ジャガもよろしくお願いします」
ルルとサトミが手と手を掴んで押し合いが始まった。
ルルがサトミを振り回すとサトミは素早く先に走った。
「よし、分かった、次はジャガ、こい」
ジャガは素早くルルの右足にタックルの様に突っ込んできた、ルルは低い姿勢で肩と肩で受け止め押し合いとなり、左右に揺さぶるとジャガは倒れずに付いてきた。
「よし、分かった2人とも合格です」
ルルは、城のテラスからこちらを見ている王様のお父様とお母様とマロンに手を振って(合格です)と叫んだ。
※常人か強人かは、押し合って直ぐに分かる、常人であれば、私は立っているだけで振り回す必要もない※
「マロン、子供達は合格したな、良かったな」
「王様、御免なさい、私はロロ王子様のオシッコを子供達と夫に飲ませてしまいました」
と言いながら、大きなお腹をさすっていた。
「良い、この件は許そう、頼もしい友達が出来て、子供達も喜んでいる、お腹の子供にも生まれたら飲ませるが良い」
「ありがとうございます」
「マロン自身は、魔法は使えるのかな?」
「はい、幼少の頃から火種を作ったり、少量の水を作れました、オシッコを飲んでからは、私の胸の高さの炎が出来ます、水量はバケツに5杯は作れます」
「そうか、夫はどうなのだ」
「ハイ夫のスモンは、魔法は使えませんでしたが、薄めたオシッコを飲んでからは、土の精霊様の声が聞こえると言ってました」
「何と言っていたと」
「森の落ち葉の下のふかふかの土を集めて畑の土に混ぜろ」
「収穫を急ぎたい野菜は何だ、成長を調整するぞ」
と言っていたそうです。
「そうか、頼もしい庭師となったなワハハハ」
その夜、大室の大きなベッドの上で1回目の快楽を楽しんだ後、ミミリアが
「ミクセル、私も最近、聞こえるのです」
「何だ、精霊の声がか?」
「分かりません、動物の叫びかもしれません、その内容が不吉なのです」
「空から、大きな燃える石が落ちて来た」
「狂った、デカいのが暴れ出した」
「強い力だ、仲間が食べられた」
「山を下りて行く人間の街に向かっているぞ」
「俺達が群れで、襲い掛かっても、噛みつく事も出来なかった」
と、北の方向から聞こえたのです。
「そうか、それは大変な事だ、北の街が襲われる前に、伝令騎士に早馬を走らせ、警戒の強化を伝達させよう」
ララとリリが休日の日、魔法学校の生徒でお城の見学希望者が50人ほど、入って来た。
その学生達に、ララはこれから魔法学校に入る、ミミ、レレ、ロロそして、サトミとジャガを紹介した。
この中で、この子達と力比べする、力自慢をつのった。
リリの同級生3年生から上の学生で希望者は出て来なかった。
リリ※やっぱりな、入学当時、私が学校内を恐怖に震えあがらせたからな、ララねえに言われていた事を理解出来なかったもんな※
1、2年生の希望者の中から、1番目は2年生の中で相撲が一番強い男の子がルルの相手に決まっり戦いが始まった。
※本当だ、常人の中でも強い子というが、弱いんだ、体重差で持ち上げられない様に注意すれば、怖くない、今日は常人の力を知る事の勉強だ、軽く振り回してから、押し飛ばされて負けてあげよう※
レレもサトミもジャガも力の差を確認して負けてあげた。
最後にロロ王子が立ち上がると2年生の女子全員が立ち上がった。
「私に、お願いします」
「ダメよ、私に勝てないくせに」
「あなた達、私を知らないの」
「私の家に、美味しいイチゴ上げるから譲って」
「私の・・・」
と相手が中々、決まらなかった。
それを、見ていた5年生の獣人の女の子が立ち上がり
「騒動しいぞ、みんな座れ、私が相手をする」
その黒豹の姿を思わせる、猫耳、黒い長い尻尾のある、凛々しく美しい女性を見て、全員、素直に座った。
ろろ王子※ワー、凄い獣人だ、ここは誠に異世界と納得する※
獣人※これまでの試合を見ていて、ララ先輩やリリのような強さは無かった、年齢差があって悪いが、仕返しをさせてもらうよ※
試合が始まった、お互いがゆっくりと近づき、両手の指をからめ力比べと成った。
身長差でロロ王子が不利に見える戦いで、上から体重を掛けられているのが分かる、ロロは、演技で苦しそうに背を反っているが、一度、下から軽く押し返していた。
※こんな魅力的な身体が目の前にあるのに、触れてるところは手の平だけとは勿体無い、抱き付いてオッパイに顔を押し付けよう※
ロロは、簡単に絡めた指を外して、胸にタックルをして強く抱きしめた。
※バカな、上からの体重をかけた圧力を押し返したのも驚いたが、強く絡み合った指を無造作に外して胸に飛び込んで来た、強い遊ばれている負けを認めよう※
「あ、アッレー」
獣人は、バランスを崩し、前に倒れた為、胸に抱き付いていたロロ王子が先に地面に付き、獣人が勝利した。