3話 一夫がロロ王子と成りました
王子が5歳の誕生日を過ぎると、体内の精霊達が一夫に声を掛けた。
〘聞こえる、私達は精霊ですロロ王子を動かしていたんだよ、今日からは君の身体だよベッドの中で動いて見て〙
【本当か?あ、声が出た、目が見たい方向に動く、首が手が足が動くよ楽しいベッドから降りるよ】
〘焦らないで、ゆっくりとつかまり立ちで降りてね〙
日本人の思考持ったロロ王子が誕生した。
コンコン
「ロロ起きてる、入るわよ」
「レレネェおはよう」
「朝の早朝トレーニングの時間よルルネェが来る前に私と勝負よ」
※相撲と同じルールで押し出しの無い芝の上での格闘技か、子供のうちは女の子の方が成長が早いから勝てるわけ無いよな、今までも振り回されて負けてたの見てたし※
城の中庭の芝生広場で、準備体操の後、レレとロロとの力比べの戦いが始まった。
※強いな、今まで勝てなかったのが分かるな、でも俺には柔道五段の技が有るから、勝とうと思えば勝てるけど、前世では姉さん達に嫌われてしまった。
小学生低学年までは、女の子を汚い生き物と見ていたし、女性の身体がセクシーに見えてくると、覗きや抑え込みでボディータッチで楽しい会話も無く、容姿もしかめ面で嫌われて当然だった。
この世界では、姉思いの可愛い弟と成って姉弟仲良く生きて行こう※
「ホーラ、もっと押しなさい、手加減するのも疲れたよ、本気で押すよ」
「アー、ダメー」
ロロは、突き飛ばされて背中から倒れてしまった。
その戦いを見ながらルルは外周を走っていた。
※レレのやつ勝てて嬉しそだな、私には負けてばかりだからな※
その後ルルとレレとロロが2回づつ試合を行なって休憩を取り魔法の稽古となる。
王室の窓から、中庭の3人の稽古を見ていた王様と后は
「下の3人は、他所の子に比べて腕力も魔法も桁違いに強い、ロロの魔法の力は私の数倍とも思える。
この3人を、魔法学校に入れるのは他の生徒はもちろん、教師にも劣等感を与えてしまう、どうしたもんか?」
「ミクセル、ここは長女ララと次女リリに教師に成ってもらい、体育と魔法以外の科目を魔法学校で学ばせてはどうでしょうか」
「ミミリアは、どうしても学校には行かせたいようだね」
「ハイ、ミクセルとの青春の思い出の学びあですもの、それに大勢の学友に触れて人間として大きく成長して欲しいのです」
「そうだな、ルルは七歳、この春には入学式だ、リリに学校の学友を後輩を含めて城に遊びに来させて、世間の人間の弱さを教えないといけないな」
「そうです、ララとリリに自分の豊富な失敗の経験を未然防止の為にルル、レレ、ロロに教育させます」
「それが、一番の方策だな、このように頭を痛めるのも、全てロロのオシッコパワーの御蔭だなワッハッハー」
「ハイ、私達も恩恵を受けて、強靭な身体と美貌と魔法、このパワーのお陰でアルクトリ王族政権も安泰と成りましたね」
「確かにな、オシッコパワーに触れる前から学校に通っていた優しく普通に育ったララの功績は大きいな」
「ハイ」
ここで、アルクトリヤ王家の家族構成の紹介
祖父☆アルクトリヤ アベルト カガギンギ
(五十八歳でデデンを妊娠させた為、出来ちゃった結婚、ミクセルが誕生、孫のリリが生まれた半年後に老衰で永眠)
祖母☆アルトクリヤ デデン
(四十七歳、秘密が守れない、おしゃべりな正直者)
王様☆アルトクリヤ アベルト ミクセル
(二十八歳)
后☆アルトクリヤ ミミリア
(二十九歳)
長女☆アルトクリヤ アヒートララ
(十四歳)
次女☆アルトクリヤ イーニイリリ
(十歳)
三女☆アルトクリヤ ウサーンルル
(七歳)
四女☆アルトクリヤ エーヨンレレ
(六歳)
王子☆アルトクリヤ アベルト オイーツロロ
(五歳)
ミクセルとミミリアは魔法学校の同級生で出来ちゃった結婚でララが誕生、その後は避妊魔法で新婚生活を楽しんだ。
三年後、ララの為に姉弟作りに励む。
リリが生まれて二年後、姉弟作りに励む。
ルルが生まれて一年後、男の子欲しさに励みレレ、ロロが年子で誕生した。
その後は、オシッコパワーで強靭に成った二人は避妊魔法で毎晩、励んでいる。
内緒ごとが苦手なデデンお婆様には、オシッコパワーの事は秘密にされていた。
デデンは、王子オイーツロロの誕生を誰よりも喜び、抱きかかえキスの嵐を繰り返して、子育てに参加していた。
その為デデン本人は自覚が無いが、ロロの体液(汗)と唾液をキスによって吸収した身体は若返り、美しく成っていた。
ロロ王子は、今まで拘束された身体が自由に成った事を喜び、皆が寝静まった夜中に目を覚まし、魔法の体験を試みた。
最初は、火水木金土の魔法の中で、少ない量で有れば安全な水魔法を試みる為、手に空のコップを持ち
「水よコップに溜まれ」
と呪文を掛けると一発で成功してしまった。
次はコップの水で水人間を作り、歩かせたり、自分の右手の平と力比べや手の平にパンチさせたりして遊んでいた。
コップの量の水人間の為、小さな身体であるが王子の右手を押さえ込む力が有り、パンチは箸の先で突かれた様な痛みを感じた。
水人間を手錠の形にして、両腕にハメると力では、外す事が出来なかった。
恐るべし魔法の力と感じていた。