21話 勇者の誕生
次の日、エキゴサイトの町の騎士本部では、お手柄をした方々の表彰式が行われた。
もちろん、飛行船で駆け付けた11名と1匹のお手柄は、誰も文句のない素晴らしい活躍として称えられた。
だが、最後に発表されたのは、町からまだ離れている時点での大集団の大コウモリの情報を騎士隊本部とギルドに知らせてくれた冒険者グループの6人の働きが、最も価値のある働きと認められた、その勇者6人の名が発表された。
リーダー ヒデキ(男)
サブリーダー ルーデル(女)
ラデルとユウマ(男二人)
ユウカとリーデル(女二人)
であった。
6人が壇上に上がると、騎士からもギルドの冒険者からも。
俺は、あいつらに助けられた。
おいらも、あの二人に助けられた。
と、次々に助けられたコールが飛び交い6人は勇者として、認められていった。
最後にロロ王子の御言葉があったが勇者コールで観客は誰も聞いていなかった。
ロロ※目立たない俺の思惑通りに終わってラッキーだったな※(笑う)
表彰式の後は、パーティー会場に早変わりして豪華な食事と飲み物が振る舞われた。
ユウカ※これが豪華な食事、昨夜のロロ王子に御馳走になったバーベキューの方が数倍、美味しかったよ※
勇者6人の活躍を王様にも報告する必要があると判断したララ姫とリリ姫は、勇者6人をお城に招待することに決めた。
次の日の朝食の後、勇者6人を加えた飛行船が帰路に飛び立った。
帰りはトンネル走行ではなく、普通に景色を楽しみながらの馬車よりも早いスピードの普通走行で飛んで行った。
途中、オオカミの群れが待つ湿地帯の近くに着陸して、飛行船内からボスオオカミが姿を現すと、子供オオカミが集まってきた。
「あ、可愛い」
「ホント、可愛い」
「ここに、おいで」
と、ララ、リリ、ドローリがオオカミの子と遊びだした。
その周りをボスオオカミが楽しそうに駆け回ると、雌のオオカミも現れて、近くで見守っていた。
更に、若い雄雌のオオカミも現れて、ロロ王子達の男性達にも近づいてきて、触れ合いを楽しんでいた。
ロロ王子の影に隠れている、ターラも若オオカミに舐められて、仕方なく影から出て来て、若オオカミと触れ合うのであった。
6人の勇者も雌オオカミとジャレアッテ遊びだした。
ロロ王子は、皆の行動を見て、昼飯の準備の為レンガのコンロと鉄板を作り出した。
ソレを見たボスオオカミが大ミミズを咥えて王子の足元に置いた。
「デカイ、長い、太い、巨大なミミズだ、コレを食べろというのか」
〘美味しいよ、栄養満点だし、おおきく切って人数分に分けなよ〙
「分かったよ水の精霊、頭とお尻を切り落とせば、ハムだな、鉄板で焼いて見るか」
ロロ王子以外は、元がミミズだとは知らないので、その焼いてる匂いに釣られて、皆が集まって来た。
焼きあがった大きな肉を皿にのせ、テーブルに並べ、ナイフとフォークで食べさせた。
「美味しい、何この美味しさ」
「ホント、美味しい」
「見た目も美味しそうで本当に美味しい」
「大きさも、丁度いい感じですね」
その言葉を聞いて、ロロ王子も恐る恐る食べて見た。
「う、美味い、うまい、ウマイよ美味しいよ」
6人の勇者も、ミミズ焼きを食べると、人間を食べたいとの思いが完璧に消えていった。
ユウカ※また、ロロ王子に食でやられた、このまま人間に成りたい※
ロロ※ジュウシーで美味しかった、骨も無くて食べやすいし、満腹になれたし最高の食材だ、地球のミミズとは別種と考えよう※
「ロロ、このジュウシーなお肉どうしたの?」
ララが言うと、皆がロロに注目した。
ロロは、ボスオオカミを指差して。
「こいつ、いやオオカミさんが咥えてきた」
ララ、リリ、ターラ、ドローリ、ルーデル、ユウカ、リーデルの女性達はボスオオカミに、あの、美味しい肉の有る場所を一生懸命聞くのであった。
〘ロロ、オオカミ君が教えたがってるよ〙
※生きてるのを見たら、ビックリして帰って来るよ、見せて来て※
「ワオーン」
とひと泣きすると、雌オオカミが集まって来た。
「ララ姉さん、オオカミに乗れて」
女性達を乗せた雌オオカミは湿地帯の中に入っていた。
水草の押し固まった所から、水溜りの様に水が彼方此方に見える所で止まった。
ボスオオカミが覗く場所を見ると、そこには巨大ミミズがウジャウジャと動いていた。
「これが、御馳走の正体ですか、皆さんお城のお土産に何匹か捕まえましょう」
女性達は、誰も気持ち悪いとは思わなかった。
そして手づかみで、一人一匹を捕まえて、オオカミに乗って帰って来た。
ロロは、自慢げに捕まえて来た女子達に驚きながら巨大ミミズを入れる水槽を作り7匹のミミズを入れ、水の精霊の指示で水草が枯れて溜まった湿地帯の腐葉土を水槽の中に入れた。
この地でボスオオカミと別れをつげて、飛行船は飛び立った。
オオカミが居なく成った船内の女性達のおしゃべりは、勇者6人の話題となっていた。
「オオカミさんて、優しかったんだね」
「飢えていないからだよ、腹ペコの肉食獣は怖いよ」
「ターラが言うと説得力があるね」
「あんた達、みため若いけど幾つなの」
「ターラさんごめんなさい、怒らないで」
と言いながら副隊長ルーデルがリーダーのヒデキ方をみた。ヒデキが喋り出した。
「14歳です、私達は勇者と言われる様な実力はありません、たまたま、大コウモリの大群を見かけ町に引っ返して来て報告させただけです。自分達の戦いの実力は良く知っています、だから強い見方が、負けない様にフォローする戦いに徹しただけです。王様にガッカリされるのが心配です」
「そうか、なるほど、納得いたしました、ロロ、勇者様達の王様との謁見が済んだら、王城の朝稽古で勇者様達も参加させて鍛えてあげましょう」
「ララお姉様、良いお考えと思います、勇者様達には、隠れ持った、強い力を感じます」
6人の勇者は、ギクと隠してる力がバレたと心配すると、ともに、リーダーのヒデキがヒデル様からの作戦内容を、そのまま話して信用を勝ち取ったと思うのであった。
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