2話 一夫の魂が目覚める
オイーツロロが2歳の誕生日が過ぎると体内の精霊達は、一夫の魂を目覚めさせた。
一夫はロロ王子の身体の見て聞いて触れて嗅いで味わっての五感で世の中の状況を感じ取れる様に成ったが、身体の操作をする事は出来ないよう制約されていた。
※何だ俺は、やっと歩ける幼児ではないか※
※五感で感じられるが、この身体、勝手に動いて、俺には操作出来ない※
※やる事も無いから言葉や環境把握を勉強しておくかな※
ロロの育児は、基本的には乳母マロンに任されているが、お婆様、お父様、お母様、お姉様4名が見守っており、ロロの五感からの情報は一夫にとって楽しい毎日であった。
ララとリリは4日、魔法学校へ通学して三日お休みの繰り返しで、王様もララとリリのお休みの日に合わせて休みを取る事にしていた。
そんな休みの日、王様に抱かれたロロは中庭の芝生広場でララとリリの新魔法を家族みんなで見学していた。
リリが
「お父様、私の水魔法の発展型です、見て下さい」
リリは水の精霊の加護を持ち、王家の血統から2時間に1回、バケツを水で満タンに出来る魔法量はあった。
ロロのオシッコを飲む様になってからは、魔法量と魔法力が上がってしまった事から水量は増えていった。
リリの目の前に、空中に浮かぶ水の塊りが出き上がり、見る見ると大きく成り、その量は25メートルプールと同じくらいの量となり、蛇の様に長くなったり、先端が繋がってドーナツ状に成ったり、真ん丸に成ったり自由自在に変形させて見せた。
「凄いな、リリ、その水を階段にして登れるのかな?」
「はい、お父様、試してみます」
水の塊りは、2人が並んで登れる手すりの付いた階段と変わり頂上にはバルコニーが出来た。
「では、ララお姉様、一緒に登って下さい」
「はい、喜んで」
2人は、地上10メートルの高さに登り、下の皆に手を振ってから降りて来た。
大量の水は、ゆっくりと消えていった。
一夫は※凄いな水の常識を変えた出来事だ、私の考えでは氷の階段を作る事を考えてしまった。魔法のチカラは凄いな※
つづいて、ララの魔法が始まった。
ララは金の精霊の加護を受けカミナリ(静電気)が魔法の基本を作っていた。
突然、空に厚い雲が現れ、真っ暗になり雲の彼方此方が光だし、ゴロゴロと音を立てていた。
そのカミナリの光が真ん中に集まって来て丸い光玉となって、輝き出し、地上を明るくしていった。
「これが、夜でも明るくする光玉です」
「凄いな、光ってる間、魔力量を使っているのか?」
「お父様、安心して下さい、これは自然に発生するカミナリのエネルギーで光ってますので、魔力量は最初に大きな黒雲を作り光玉を作るまでです」
「凄い、2人とも良くやった、この様に生活に役立つ魔法をこれからも期待しているぞ」
2人は、王様に膝をおって会釈をした。
一夫※発電機と電球だな、蓄電器も作れるのかな?※
ロロ王子の五感から、乳母と母のオッパイから母乳を吸う体感から、エロイ欲望を感じていたのは、2、3日で、自分の自由にならない身体に涙していた。
オシッコがしたくなると、この身体は勝手に
「オシッコ、オシッコ」
と声を出す、すると乳母はもちろん、母も姉達も喜んで尿瓶に受け止めてくれる、先っぽに残った雫は、舐めとってくれるので、その時の快感は何度でも気持ちイイと思う一夫だった。
一夫※自分でも手を動かして触りたいのですが※
そんなチンチンの快感を日頃考えていると、お父様もお母様もお婆様もお姉様達も、魔法学校の行事で朝から出かけていった。
今日はマロンと2人だけの生活が始まった。
「マロン、マロン、お外、お外、行く、行く」
「お外で、遊びたいの、分かったは」
王子は、中庭ではなく使用人からも騎士達からも見えない南側の林にヨタヨタと歩いて到着した、王子は青空を見上げ光を浴びて自然に浮遊する魔力を吸収していた。
マロンは、木陰で編み物をしながら王子を見守っていた。
王子は、特に離れる事も無く近くで遊んでいたので、うっかりマロンは眠ってしまった。
マロンが眠ると、王子は手の平を前方に向けて。
「水よ、集まれ」
王子の前に水の塊りが生まれ、蛇やドーナツ、丸や四角や三角と形が変わり、階段も作り登って降りて来た。
更に人間の形を作り歩いたり走ったりさせていた。
その水人間と遊びながら、空を黒雲で覆ってしまった。
お城の、使用人や騎士達が騒ぎ出した。
「おい、雨雲に変わった、みんな家に入れ」
「これって、この前に見た、ララ姫様の魔法の雲に似てるぞ」
「確かに、似ているな」
使用人達が空を見上げている事で、王子は建物から視角になる、窪みに小さな光玉を沢山作り、幻想的な蛍の大発生のような光景を作り満足していた。
その後、水人間と光玉を融合して、光輝く水人間を作ってから、黒雲を消した。
マロンさんがまだ眠っているのを確認してから、土人間を作って水人間と格闘させて遊んでいた。
大きさは、目立たない様に30センチの小さな大きさに変更した。
一夫が驚いて勉強に成ったのは、呪文は全て話し言葉で難しい単語は無かった事だった。
※魔法て何か分からないが、この身体が有れば、魔法を使える様に成る気がしてきた※
次の行先は、北側の使用人居住区で、マロンの希望でマロンの自宅に向かった。
野菜畑の広がる、小道を歩くと前方から弟と手をつないだ女の子が駆け寄ってきた。
「お母さんお帰り、ジャガたらまだオッパイが飲みたいみたいよ」
「分かってるから帰って来たのよ、この子が王子様よ挨拶しなさい」
「こんにちは、サトミです、王子様お姉様のルル様とレレ様とはもうお友達です、よろしくお願いします」
「そうですか、こちらこそよろしくお願いします」
「オレ、ジャガ、ジャガ」
「オレ、ロロ、ロロ」
その後、家の中でマロンの左右のオッパイをロロとジャガは美味しく頂きました。