表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/127

退魔師組織の協力 14

夜の話。ここのみ大越視点

 こちらは寝る前の時間から遡り、食事を終えて部屋についてから少し経過した時間である。

 大越は部屋で寝る支度もしていた。


「しっかし思った以上に運動神経良さそうだね。来海ちゃん」


「ええ、まあね。運動神経は自信あってね」


 古賀松は大越の運動神経について語り、大越はそれを肯定する。

 今回の大越は古賀松と同じ部屋となっていた。

 話の発端は大越が土の精の遠距離攻撃をかわしたことからだ。


「そういえば、朱鷺子さんの事でなんだけど……いい?」


「お? 朱鷺子がどうした?」


 大越は大空のことについて疑問を投げると、古賀松はどうかしたかと返す。


「朱鷺子さんさ、自分のこと朱鷺子って呼んで欲しいみたいだけど……」


「ん、そうか。それでそれで?」


 大越は少しだけ視線を下げて、大空のことについて話すと、古賀松は聞く姿勢を保つ言葉を返す。

 同時に古賀松はベッドに横になって、頬杖で頭を大越に向けて浮かせる。


「私は言ってて朱鷺子さんの方がしっくりくるのよ。それでも、朱鷺子って呼んだ方がいいのかなって」


「ああ、そういう事ー」


 大越は朱鷺子さんと呼んだ方が楽と話し、古賀松は楽な姿勢で話の理解を話す。

 この話は重く受け止める必要もなかったので、

 古賀松の聞く姿勢は特に問題と感じてはいなかった。


「朱鷺子にとっても些細なことだと思うけど、朱鷺子さんって呼んで構わないさ」


「それなら良かった。あれから朱鷺子さんって呼んでしまって、気分を悪くさせたかって思っちゃって……」


 古賀松は朱鷺子さんと呼んで構わないと話し大越は安心を言葉にする。


「ははは、そこまでの心配はしなくていいさ。さっきも言った通り些細な事だぜ」


 手を振って古賀松は言葉と共に心配の必要性を否定をする。

 その言葉で大越の心配の荷が降りていく。

 荷は些細なものだったが、安心は感じていた。


(朱鷺子さんって言った事は気がかりだけど、マッツがいう分なら大丈夫かもね……)


 大越は安心を内側の言葉でも感じていた。

 大空と仲の良い古賀松の話であれば、安心感は高かった。


「それじゃ、私は先に風呂でも行ってきたいのだけどいい?」


「ああ、どうぞ。俺はしばらくここにいるから」


 大越はベッドから降りて風呂へ行くことを話し、古賀松はそれを受け入れた。

 大越は荷物を取って出入り口へと向かう。

 そして、ドアに手をかけて立ち止まった。


「それと、マッツ……もう一ついい?」


 大越はドアと向き合いつつ、言葉を出す。

 古賀松に対して引っかかっていた気持ちのことだ。


「あなたは……愛理栖ちゃんに……嫌な事はしないよね?」


 大越は古賀松に顔を向けて、引っかかっていた疑問を投げた。

 最初の顔合わせの時に愛川の胸について古賀松は急に言い出した。

 その事で古賀松は邪な気持ちを持っているのか不安が引っかかるかのように前からあったのだ。


「んー……そう思われるか……ま、あんなこと言えばそうかもな」


 古賀松は体を起こして言葉を出し、あぐらをかく。

 言葉の調子から悪いとの自覚もあり、あの時の愛川の反応について無自覚という様子ではなさそうだ。


「まあ、女の子は不幸にしないように動いているからね、これでも。心配はいらないと言っておくか」


 古賀松は心配いらないと声を出した。

 確かにこれから不幸にするような事はしないかもしれない。

 だが、それでも、大越自身には大丈夫と思える領域には踏めなかった。

 それを踏まえて大越は次の言葉を出す。


「なら……私は……その言葉を信用するから」


 大越は自分の意思を言葉にする、信用すると。

 信用しないと言っても良かった。

 だが、それで周りの皆の雰囲気を悪くする可能性もあって、大越はその言葉が出せなかった。

 その気持ちと古賀松のこれからするだろう行動を考えて、大越は信用すると言葉を出した。


「それじゃ、改めて風呂に入ってくるから」


「ああ、それじゃあな」


 大越は話を切り替えようと、風呂に行くことを告げて、古賀松は許可の声を出す。

 大越の声はいつもの仲間として接する時の声であり、古賀松の声もいつものトーンを戻していた。

 大越はドアを開けて、荷物を持ちながら通路を進む。


(もし、マッツが不幸にするようなことをしそうなら……私がその前に阻止出来れば……)


 歩きつつ大越はこれからの行動を心の中で考えていた。

 古賀松は当然仲間だと思っている、というよりも仲間だと信じたい気持ちがある。

 大越自身も不信感が強い気もしていたが、その不信感が取り越し苦労で終わってもらいたい気持ちもあった。

 その気持ちを解決するためにも、荒波を立てないように古賀松を密かに警戒する必要はあった。


「まったく……世話をかけさせる人なんだから。愛理栖ちゃんは……」


 大越は視線を上げてふと呟く。

 言葉ではあれだが、その世話をかけているのは自分が勝手に判断してこんなことをやったのだ。

 だから、愛川にそのことで文句を言う事はお門違いを大越は理解している。

 大越は言葉の後に一息をついてから、移動して行く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ