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二つの神  作者: Innocent
黒白
27/40

変化

中庭を突き抜ける渡り廊下に差し掛かると、複数の声と幼い人影が柱の間から見え隠れる。


 「遊んで!」

 「お話、聞かせてっ!」


 住人たちの子供が服に裾を掴んで囲み騒ぎたてる。


 「今は忙しい。後にしろ」

 

 いつも言っている事だ。

 同じようにまた嫌だと言ってくるだろう――と予想していた。

 子供たちは動きを止めて楽しげだった表情は、怯えきっていた。


 「どうした?」


 子供に視線を屈んで合わせ顔を覗き込んだ。


 「ご、御免なさいっ!」

 

 服の裾を離し、子供たちは逃げるように去っていく。

その後ろ姿を見送る。


 「何、どうしたの?」


 井戸端会議をしていた母親の背中に抱きつく子供。

 母親は不審に思い顔を覗くと、真っ青で奥歯はがくがくと揺れていた。


 「こ、怖い、だぁれ?あのひと……」


 子供のいた方向を見ると、渡り廊下を歩く黒の美人の姿が目に止まる。


 「なんて事を言うの、あのお方じゃないの」


 「違う、あのお方はあんな目してないっ!もっと優しい。あのひとは違うっ!」


 「もう……。良いから遊んでおいで。母さんは仕事があるの」


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