表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
二つの神  作者: Innocent
彼らの日常
25/40

互い

 煙の鎖に指先が触れ、素早く動かし印を刻むとぼろぼろと崩れていく。


 「ならば、忘れるな」


 扉に向かいゆっくりと歩いていく。

 そして、すれ違う僅かな去り際に耳元で囁く。

 見るが限り情を移しているので忠告も兼ねて。


 「駒であり兵士なのだ、と」


 扉に触れて波紋を起こし、一人残し後にした。


 「駒で兵士か……」


 呟いた声は思っていたよりも弱弱しく静かに消えた。

 自身がその言葉に傷ついていると嫌でも自覚できた。


 (それだけでいられるのか、貴様も、私も)


 自身にした問いかけであり出て行った者に対しての問いかけでもあったが、答えは見つからない。

 だた、あの言葉を聞いた時に胸の奥が凍ったような冷たい感覚が広がった。


 「私は……」


 このままいたいと思う。

 私が終わるまでは、今が続けば良いと思う。

 目に止まった一輪の鈴蘭を優しく揺らした。




「ならば、忘れるな。駒であり兵士なのだ、と」


 自身で唇が紡いだ時に、鼓動が高鳴りを全身で感じた。

 そして、今も高鳴っている。

 違う──と否定しているように思える。


 (私は……何を考えた?)


 早足になった歩みを止めて自身の両手を広げて見つめた。


「毒されたと言うのか。これは」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ