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渇心
今更もし大切な人なんかができたとしても
失った時のことを考えたら
やっぱりこのままが楽だと思ってしまうから
細心の注意を払って誰も彼も近付けないように遠ざけている
これまでもそうやって生きてきた 孤独に塗れて
これからもそうやって生きていく
きっと僕にはそれがお似合いだから
苦しいからって頼る人なんかいない それが自ら下した決断だから
固く閉ざした心の扉は錆び付いて最早開かない
信じたい気持ちを払って
何もかもまやかしだと痛みでごまかしている
これまでもそうやって生きてきた 孤独に塗れて
これからもそうやって生きていく
きっと僕にはそれがお似合いだから
生きている意味すら死んでいく価値すら今の僕にはない
ならば孤独に埋もれて消えてしまえ
まるで最初からいなかったかのように
存在した痕跡のすべてを一切残さずに




