君を待っていた
そっと君を思うといても立ってもいられなくなる
飽きるまで語りすべてを知りたい
この身さえ赦すなら何より愛しい君を抱き締めたいんだ
ずっと君を待っていた
静かな杜を揺らす黄昏の風
傾く日と共に葉擦れの音に耳を傾ける露草
恐怖に竦む幼き命 親の名を呼んでも木霊するばかりで
一人迷い込んだ童の前に現れた人ならぬもの
寂しく果敢ない瞳が優しく覗く
ずっと君を待っていた
狐火を伝い此処へ辿り着いたのは絶対に偶然なんかじゃない
君が行きたい場所へ行けるよう手伝ってあげたいんだ
鎮まる社に暮らす日溜まりの化身
差す日の中で神秘の歌に耳を傾ける露霜
時が運ぶ君の成長は嬉しく逢う度に願いは強くなる 独り彷徨う闇
調べが痛みに触れる 疼くならずもの 哀しく切ない瞳に雫が光る
もっと君と過ごしたい
青い春 赤い夏 黄色い秋 白い冬 暗い夜 眩しい朝
どんな時も叶うなら本当はいつだって逢いたいんだ
突如静寂を破り天の嘆きが木々の葉を濡らす
二つの魂を抗えぬ何かが分かつとしてもその瞬間まで
ずっと君を待っている それでもいつかは忘れて欲しい
今苦しみと涙を消え行かす術を施そう
夢から解き放つまじないが君を守るから
きっと君を忘れない この温もりと感覚 そして無上の悦びを
まるで消え逝く蛍火のような心を君が強くしてくれたから
ありがとう さようなら 永遠に“大好きだよ”
『君は待っていた』とシリーズの作品です。




