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カリソメノクリスマス
サンタクロースは心ばかりの心配り トナカイは
寝静まったフリをした街を鈴の音と共に颯爽と駆け抜ける
昼間は偽物が蔓延っていた街にはもう誰もいない
舞台装置の雪を撒き散らせば演出は完璧
信じる者から信じない者まですべての人に配り渡す
聖夜の空を支配するあの人は
僕に毎年孤独という贈り物を寄越す
受け取り拒否すらできない代物さ
誰もが楽しい日だと思っていたらそれは大間違いだ
良いも悪いも普通も勿論彼には関係なく
望んだ物から望まない物まですべての人に配り渡す
夢を届ける存在だなんてどこの誰が嘯いた?
奇跡を起こす魔法だなんてどこの誰が嘘吐いた?
どれもこれも何もかもすべてがくだらないまやかしだ
藁にも縋りたい奴等を嘲笑うための罠だ
蜘蛛の糸にも飛び付きたい奴等を苦しめるための幻だ
僕には… 僕にはそうとしか思えない




