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無力なこの手は
僕には過ぎた願いだったんだ “幸せになりたい”だなんて…
だから僕は決めた 僕は誰の幸せも望まない
それが僕自身の幸せを追求することになるのならば…
求めて伸ばすだけ
空を切るこの手は何かを掴む為の手じゃないんだ
きっと だったら僕は何も掴まなくていい
この手は触れたものを傷つけるだけなのだから
僕には捨てた願いがあるんだ 取り戻そうとも思わない
だけど僕は弱い 僕は誰の不幸も望めない
それは僕自身が幸せへの未練を断ち切れていないから…?
何度も誰かを僕自身を傷つけてきたこの手で
何ができるというんだ? 今更僕は過去に戻る気なんてない
この手は大切なものを守れないのだから
僕は誰の幸せも不幸も望まない 望めない
僕の道が不幸でも苦しみがないならそれでいい
そんな寂しい道だけが唯一の選択肢だなんて
僕は自分の存在自体を悲劇としか思えない
この手に入れたものはそんなむなしいものばかりなのだから




