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ニートに恋愛ゲームはイジメです  作者: 猫の人
2章 学園生活1年目、将来の夢
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望むものは……①

 ダンジョンから帰還したのは夕方5時ぐらいである。

 あのあと、ダンジョンに居続ける気にならなかったので早々に帰還したのだ。集中を欠いた状態で戦えば不覚をとるからね。


 最初の『運命に従え』というクエストは継続中で、もうひとつのクエストと同時にクリアされるようになっている。

 実質『未来のヴィジョンを共有しよう』のみ受けている状態だ。

 帰ってご飯を食べたら、話をすべき相手に話をするとしよう。



「フラグはお人好し。世話を焼くのが好き。だから運命の女神(フラグ)


 帰ってからリアに女神と会ったと教えた。

 想像はしていたけど、やっぱり知り合いだったらしい。リアはフラグについて、当たり障りのない部分だけだがよく教えてくれた。性格や、防御特化の攻撃手段0というピーキーな能力構成に、女神としての祝福――≪女神の微笑≫――運の向上スキルなど、「知られても問題無い範囲」については答えてくれる。

 ただし、管理神としての役割、これはリアの慈母(エヴァ)も含めて何も教えてくれない。フラグについてはクエスト担当と言っていたのだから、もうその認識で納得する事にした。



「『未来のヴィジョンを共有しよう』?」


 次に話すのは最後に貰ったクエストについてである。

 簡単に説明すると、今のところ知り合いと言える女の子全員(フィリスはヒロイン認定されていたが除外された)に①将来の夢を聞き、②協力できる範囲を考え、③それを伝え、④約束を取り付ける。この流れで進めればいいらしい。

 対象がリヴリア、ミューゼル、レミットさん、迦月、???の5人。最後の???は予備扱いで、上手く出来たらボーナスとある。フィリスではないと明記しているあたり、あの女神様はいい性格をしている。


「私の将来の夢……お嫁さん?」


 目の前のリアは、特に何も考えていなかったようだ。反射的にクエスト進行状況を確認するが、やはり反応が無い。終わっていたら、リアのクエスト進行度が上がっているのだが。


「もしかして、「お嫁さん」は手段じゃないか? お嫁さんになって、やってみたい事があるとか」

「じゃあ、出産」

「いきなり生々しくなったな!」


 念のために確認すると、クエスト進行度が上がっていた。

 考えるのを放棄して、リアに、反射的に思いついた事を聞く。


「俺のする協力って……子づくり?」

「それ以外に何がある? 私は、アル以外とする(・・)気は無い」


 頬に朱が差しているのを見れば、リアにもテレはあるのだろうと思うのだが。表情は真剣でごまかしの(たぐい)が一切無い、本気の発言だと理解した。

 だから余計に何をするのか、とは聞けなかった。

 心の中で「このゲームは全年齢対応、このゲームは全年齢対応…………」と南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)のように繰り返す。リアは美少女で、そうしないと俺は性的な方向で暴走しかねない。そしてきっと返り討ちにあう。


 俺にだって性欲はある。

 だが、何かが違うと言いたい。正直、ここまで嬉しくないのは俺が夢見がちな新品DT(魔法使い予備軍)だからだろうか?

 いっぺん娼館にでも足を運んで実戦を経験するべきなのか?



 リアとのクエスト進行度は、あとは協力(・・)を約束すれば終わるところまで上がっていた。

 だけど結論を出すのから逃げて、近場を先に進めることにした。

 こうやって逃げる人間だからこそ、このクエストをする事になったとも気が付かずに。




 次の相手は迦月だ。

 リア(女神)について説明してあるのだから今更隠す事は無い、と、今回の女神についても説明をある程度して協力を頼む。が、


「やってほしい事など無いわ。妾の夢は、妾自身の手で叶えると決めておるからのぅ」


 迦月さん、夢を語る事もせずに俺を追い出しました。しかもメイドさんからは塩をかけられました。

 せめて目標とかを教えてもらえればと思うのだが、信頼と実績が足りない。

 これは長期戦になるかもしれない。



 「次の人」と言いたかったが、すでに時刻は夜であり、外は暗くなっている。クエスト攻略は明日に持ち越しになった。

 次が外の人であるミューゼルとレミットさん。上手くいくとか以前に、会えるかどうかすら分からない。レミットさんはともかく、ミューゼルとは約1年前に2回会っただけの間柄なんだが。

 この二人から将来の夢を聞き出すのは迦月以上に難しいかもしれない。


 あんまり細かい説明はできないので、何か言い訳でも考えておこう。




 これは全てが終わってから気が付いた事だが、運命の女神(フラグ)はこちらに気を使い、ヒントをくれていた。最初に相談する相手を含め、こちらの行動を全て予想したうえであのクエストを発注したのだ。俺の逃げ場をなくすために。


 その事にまったく気が付かなかったのは俺が残念な子だからだと、後ほど落ち込む事になる。

読んでいただきありがとうございます。

誤字脱字、日本語の間違いなどありましたら指摘をお願いします。


このエピソードが終わると2章が終わります。

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