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はじめての街は学園都市

プロローグはここで終了。

MMO-RPGのレアアイテム、数百万とか当たり前の世界なんですよねー。

 異世界に来てから三ヶ月と4日。初の都会生活が始まります。

 商人のおっさんに拉致られるように。



 子供一人で生きていくのは辛いからと、半ば強引におっさんの商会に連れていかれました。

 抵抗はできるけど、意外と力があって抵抗できたら目立ちそうだったから諦めた。積み荷の乗せ降しをやっていれば自然と力が付くんですね、分かりました。

 あれこれ話を聞いていたのもその為みたい。我ながら不用心すぎた。


 街は外壁がぐるっと囲っているんだけど、東・西・南に門がある。北はないよ。理由は知らない。

 人口は30万人と期待以上に多い。この世界って剣と魔法のファンタジーですから。もっと少ないかと思っていた。

 街の名前は『セイレン』。学術都市の異名を持ち、国に4つある「王立学校」の一つがある事で有名。アラド伯爵ってのが納めているらしい。

 


 ちなみに王都に学校はないって話。王都だと、なんか政治的に問題が出るらしい。詳しいことはおっさんも知らない。噂で聞いた話だろうからね。教育が派閥争いにならないように気を使った結果じゃないかな? たぶんだけど。


 街に入ってまずびっくりしたのが文字。思いっきり日本語です。こういうファンタジー世界って、ミミズが這ったような文字じゃないのか? いや都合はいいし便利なんだけどさ。

 でも、デカデカと漢字が書かれた暖簾(のれん)とか見ると、「ファンタジーってなんだろう?」と思えてくるよ。暇な人は適当なヨーロッパの街並みにおでん屋台の写真でも合成してみて欲しい。今の俺の気持ちがわかるから。


 おっさんに連れられ、やってきたのはそれなりに綺麗だけどあんまり大きくない事務所兼倉庫。

 ここでの小売りはせずに、周辺の村々を回って必需品を売るのがおっさんの仕事らしい。


 護衛の連中はなじみの冒険者だけど、仕事の支払いが済んだらさっさと冒険者ギルド(いかにもゲーム的だがあるらしい)に引き上げていった。本当なら俺もそっちに付いて行く心算だったというのに。



 で、「おっさんの養子になって」「王立学校に通う」事が決定しましたー。わーぱちぱち。

 展開が早くてついていけないのはしょうがないよね。だってこの世界のことを何も知らないんだから。逃げようにも自分の無常識が足を引っ張ってね。色々と諦めました。なんでも亡くなった奥さんと話していた「夢」だったとか言われたら断れません。



 学校に通うのは12歳からで、それまでの2年間は仕事(家の手伝い)を頑張ることになった。

 なんでこうなったんだろう? 予定では家を買って、お手伝いさんを雇って、安定の引きこもり生活を満喫する予定だったのに。手持ち金貨8億枚なら引き篭っても構わないと思うんだけど。

 こっちに来るまでに聞いたんだけど、日本人の感覚では1枚1万円相当らしい。全部ばらまいたら貨幣経済が崩壊する気もするけど、気にしたら負けだろうよ。


 そうそう。仕返しってわけじゃないけど、手持ちの金貨を1000枚ほどおっさんに渡した。おっさんが目を限界まで開けて硬直したのがちょっと笑えた。



 余談だが、今いる国は『ルースニア王国』って名前で、聞いたことも耳に掠った事もあるんだけど、どこで聞いたかはわからない。だけど、絶対に国名じゃなかった。なんだったかなー?

 どうやら、俺は「Brave new world」の世界に入ったわけではないらしい。ゲームと同じシステムツールが使えるのに何でだ?

読んでいただきありがとうございます。

誤字脱字、日本語の間違いなどありましたら指摘をお願いします。


2014年4月16日 誤字修正

× 俺は「Brave new worrld」 →

○ 俺は「Brave new world」

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