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ニートに恋愛ゲームはイジメです  作者: 猫の人
2章 学園生活1年目、将来の夢
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登校時間:学園ダンジョン

ようやくジャンル詐欺を脱します。

しかし最初は説明回。

あまり大した内容ではないので、読まなくても次回に差し支えありません。

 決意の日から約半年、4月になった。

 この街には四季があるので周囲は春色に染まっている。

 町を十字に架ける大通りは若い桜が色鮮やかに咲き誇っている。白楼族の治める町、その象徴として。



 今日からセイレン王立学園に通うことになった。

 マードック(義父)さんと朝食をとり、荷物を確認して家を出る。

 学校に通わなくなって10年以上。身が引き締まる思いを胸に、この世界で生きていくための、新たな一歩を踏み出した。


 ……フィリスとティア(あのふたり)はどうしたって?

 今は顔を合わせるのがキツイから勘弁してください……




 マードック邸(という名のアパート)から軽く走って10分。学園にたどり着く。

 人口30万程度の都市に対し、学生総数5万人というなかなかふざけた数字を誇るこの学園、都市の4分の1以上を敷地としている。建物はいくつもあって、正門近くの事務棟以外に全ての生徒が入った事のある建物は無い。学業にかかわらないどこかの商人の販売店もあり、この敷地内だけでも小さな都市といえるレベルである。

 なお、生徒総数が異常に多いのは、俺のような一般生徒の他に夜間限定の生徒や、月一通いのなんちゃって生徒までいるからだ。なかなか時間の取れない商人や冒険者(大人たち)の中にはこの制度を使って自分を磨く人が多くいる。この試みは先代領主が提案したもので、今ではどこの学園でもやっている事だ。

 俺の様な普通の学生は、1万もいないという。5000人以上はいるだろうが、生徒の総数なんて誰も気にしていないからおそらくは、ってレベルだ。なかなかザルな話である。



 この学校、入学式の類は一切なく、卒業すら事務室で証明書類?を受け取るだけである。よって、初登校&初授業となかなか日本ではお目にかかれないスケジュールになっている。

 この学園は日本の様な3年間通う学校ではない。1年単位で入学と卒業、残留を選ぶようになっている。

 入学はともかく卒業は変わっていて、授業を一切クリアしていなくても、卒業はできる。ただ単に、卒業証明書に「クリアした授業:なし」と記載されるだけである。この場合、下手に学園に通っていない人よりひどい扱いを受ける。

 残留というのは、「授業の組み合わせの都合で受ける事ができなかった授業がある」人や、後述するが「授業から落ちこぼれた人」がもう1年通うために受ける。この場合、卒業証明書が発行されないので、普通にもう一度通うよりも少し安く通う事ができる。

 なお、年齢制限は下限の12歳しかないので、50歳の生徒などが普通に存在する。俺は11歳だが、上に(推定)と付けていいはずなので、もう12歳と誤魔化すことにした。


 カリキュラムは必修授業6科目の他に、選択授業を任意で選ぶようになっている。毎月、月の終わりに来月の授業予定を学生課に提出し、そのスケジュールに沿って授業を受けることになる。

 基本1年間で授業ごとの合格をとることが目的になるのだが、ランダムに行われる中間試験の成績次第では授業から追い出される事がある。追い出された生徒は、その1年の間は授業に復帰できない。その時間は他の授業に通うことになる。

 全ての授業にスキップが認められていて、能力がある学生は事前の能力審査だけで授業をクリアした事にできる。これは残留せずに複学した者に対応したシステムである。一回クリアした授業をまた受け直させるのは教師・生徒の双方に無駄だからだ。


 必須授業は学園ごとに違い、ここセイレンでは「一般教養」「武技」「戦術」「魔法理論」「魔法実践」「討伐実習」が必須になっている。クリアが必須ではないとはいえ、どこの軍学校だと言いたい。学術都市という話はどうした。



 まあ、その学術研究のために必須だという回答がきたのだが。

 この学園、いや、セイレンという都市はとあるダンジョンの入口に作られたのだ。

 そのダンジョンを効率よく攻略するためのノウハウを受け継ぐために学園は存在し、ダンジョンから持ち出されたアイテムなどを研究していくうちに学術都市と呼ばれるようになった、らしい。

 専用の研究者もいるが、学生じゃなくて伯爵家所属の人間しかいない。ある意味当たり前の話だった。


 ダンジョンにいるモンスターは最初は弱く、奥に行くほど強くなる不思議なダンジョン。

 シ●ンや●ルネコみたいに入るたびに、とまでは言わないが、数日おきに内部構造が変わる謎仕様。お宝やモンスターも再配置されるので、一攫千金とまでは言わないが、運が良ければそれなり以上に稼げるようになっている。この特性を利用して兵士の訓練にも使われている。


 謎仕様その2として、このダンジョンで倒したモンスターからは何も剥ぎ取りができない。倒したら光になって消えるらしい。たまに高価なドロップアイテムを落とすので、積極的にモンスターを狩る人も多いとか。


 謎仕様その3。フロアごとにボス部屋があり、ボスを倒した後に次のフロアに行くためのワープゲートと、帰還用のワープゲートが出てくる。さらには10階層には再チャレンジ用のゲートまであるという。再チャレンジ用のゲートは、入口から10階層ボス攻略後の部屋に直接行けるワープゲートである。

 ボスは1時間もすれば復活する。普通のモンスターと比較して相当強くなかなかドロップしないので、ボスのドロップアイテムは高額取引の対象になる。あと、なぜか挑戦者の人数に比例してボスが強くなるため、今では最大6人で挑むのが基本になっている。


 謎仕様その4。16階層以降のモンスターがあり得ないレベルで強い。フロアごとの移動はワープゲートを使うのだが、一回先に進めば、ボスを倒さないと帰る事ができない。そのため、現在情報のある15階層以降は、挑戦者全滅(・・・・・)ということになる。一度、15階層を余裕を持ってクリアできるメンバー100人を集め、ボス復活までの時間に無傷で送り込んだ事がある。その結果は、全滅。誰ひとり帰ってくる事は無かった。そのため、現在は15階層より先に進むのは禁止されている。



 どこからどう見てもMMO-RPGの仕様ですね、分かります。

 16階層でいきなり難易度が跳ね上がるのは、「Brave new world」でもよくあった話だ。新ダンジョンを追加する際、初心者にも多少は遊べるエリアを設定し、残りは熟練者用という鬼設定をする事が多々あったのだ。おかげさまで何も知らない初心者が死に戻りを体験して泣くというのが、「Brave new worrld」ではVer.upの風物詩だった。

 その場合、セイレンのダンジョンの深さは100階層、10階層ごとに再チャレンジを可能にするシステムだ。これは予想と言うか、システムが使いまわしみたいなので間違っていないだろう。


 ……深層までいけば、こちらで入手を諦めていたアイテムが手に入るかもしれない。



 この説明を受けたとき、最初はダンジョンをメインにして授業予定を組んだ。

 通常、討伐実習は15歳以上という風潮がある。必須であっても、12歳は普通ダンジョンに入らない。行くとしても、パーティの荷物持ちで戦場の空気を知るために行くだけだ。実戦などしない。

 「未熟者が」と周りは言われるだろうが、ソロで戦うから問題ない。周りが、ではなく、こちら(・・・)が足手まといなど要らないのである。

 まずはどのダンジョンを使いまわしたのか。

 その確認が最優先である。

読んでいただきありがとうございます。

誤字脱字、日本語の間違いなどありましたら指摘をお願いします。

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