表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ニートに恋愛ゲームはイジメです  作者: 猫の人
3章 クエスト攻略、逆攻略
102/231

快進撃:人の話はちゃんと聞きましょう

2章の『運命の女神③』参照。

 この展開は考えていなかった。

 魔法一つ二つ教えただけでクエストクリア?

 それともクラスアップか?

 原因が分からない。


 突然のクエストクリア一人目。

 それに喜ぶ事も出来ずに混乱する。


 クエストのレミットさんの項目(タブ)を見ると、

① ≪高速飛行≫(ソニックバード)の習得

② ≪高速飛行≫の教授

③、④ ≪高速飛行≫の教授を約束

 そのまんまだな。

 しかし、①は将来の夢だった気が……。普通、就きたい職業とかだと思うんだけど。今回は「どこかに行きたい」「何かをしたい」ってのも、将来の夢としてカウントされるという事か。

 確かに間違ってはいないんだけど、釈然としない。


 しかし、こうなると今までの行動方針が間違いだったという気がしないでもない。

 兎にも角にも、誰かに相談すべきだろう。

 相談できそうな相手は、一人しかいないけど。



「なんで最初から相談しないのかな?」


 領主邸、フィリスの執務室。午前中だけで書類仕事が終わらなかったフィリスに差し入れと一緒に相談ごとを持ち込んだ。

 一通り事情を話してみたが、残り7日と言うセリフを聞いた途端、フィリスが般若になった。表情は何も変わってないけど、背負うオーラが般若のそれだ。変なところ(年齢ネタ)()気をまわして(年増扱いか)教えなかった(と考えた)事がバレているようだ。女性には、触れてはいけない部分があるのだ。


 怯えた俺を見てフィリスは呆れた顔をした。「しょうがないかな」と嘆息し、頭の上にある犬耳をピコピコ動かした。

 追及はされないようで、ほっと一息。

 フィリスも気を取り直して説明に入る。


「クエストに対する認識の違いなのかな? 序盤はクエストの難易度って相当低いよ」

「迦月相手には取りつく島も無かったけど?」

「それは変な説明をしたからだと思う……」

「誠心誠意、一から順序立てて説明したんだけど? クエストについて一通り」

「普通の人はね、攻略キャラに「あなたはゲーム世界の住人です」なんて説明はしないと思うの。学園関係でこの先の話を振れば、それで良かったんじゃないかな」

「えー」

「クエスト攻略って、画一化されたルールなんて無いはずだったかな? だから、世間話を少しして、目標に向かってお互い協力し合おうって約束をすればそれで終わるんだけど……。4人なら、期間が10日程度で上手い人は3日で終わらせるかな? 少しお話するだけで終わるし」

「ええー」


 クリアに3日って。普通は10日って。30日も猶予期間を与えられた俺って一体……。

 ちなみに3日と言うのは、探すのが大変だからだとか。狙って会う手段があるなら1日もかからないらしい。


「アル君は特殊だから。念の為じゃないかな? いきなり半分も他事に使うぐらいだし」

「返す言葉もありません」

「上げちゃった難易度は横に置いて、迦月ちゃんのクエストのヒントだけ出すよ。迦月ちゃんは魔法抜きの戦闘能力に重きを置いてるところがあるの。将来の夢は、刀で最強とかじゃないかな。だから刀だけで戦う訓練とか、そういった話題を振ればいいんじゃないかな? あと、クエスト中って周りがフォローしてくれる傾向にあるから、メイドちゃん達を味方につけるのが常道だよ。本当に大事な夢、最終目標とかは気にせず、手近な目標をクエストで手助けするだけでいいんだから。開始直後はいきなり大きな目標を立てちゃいけません。深い信頼関係が必要になるのは後半戦のイベントだよ」


 人差し指を立てて、出来の悪い生徒に教えるようなポーズをとるフィリス。わりと楽しそうだ。

 言われてしまうと納得しやすい。例えば信頼度と言うパラメータがイベントクリアに必要な条件だとする。序盤なら信頼度は低いのが当たり前、ならばクエストが要求する信頼度もそれに準ずるだろう。

 俺のやり方は、後半戦の信頼度が高くなった状態から始まるクエストの攻略方法で、無駄に難易度を高く見積もったようだ。それでも後半戦なら高い信頼度があるので、やはりここまで苦労はしないらしいが。

 最初に運命の女神(フラグ)から「会話だけで終わるクエスト」と言われていた事を思い出す。その言葉を信用すれば、素直に受け止めればここまで苦労しなかったはずだ。



 クリアの目処は立ったが、とても疲れた。

 今まで何をやっていたんだろうね、俺は。





 分かりやすいやり方を聞いてしまえばあとは簡単だった。

 学園で訓練中の迦月を捕まえ、休憩中に話をする時間をもらう。

 迦月とは模擬戦の約束を取り付けてクリア。「①強くなりたい」から「②定期的に訓練相手を務める」だけで終わり。魔法抜きの戦闘だし、リアやタントリス教官も勝手に巻き込もうと思う。魔法抜きで3人相手はできないし。いや、リアなら一人でも勝てるだろうが。


 迦月のところから近い、ミューゼルの屋台にも行く。帰り支度をしているところを捕まえた。

 ミューゼルとは「①店を持ちたい」から「②条件付きで資金援助をする」と約束をした。今まで頭の中で考えていただけで、口にしなかったのが失敗だったらしい。条件は店を出して3か月目以降から返済込みで採算が取れると思える経営計画を提出すること。貸す金額は金貨で500枚。店を持つのに1000枚必要らしいが、残り半分は自分で稼ぐつもりらしい。5年もあれば屋台で稼げると言っていた。



 ここまで簡単だと、昨日の俺から「ちょっと待て」と言われそうなのもしょうがないだろう。

 何と言うか、終わった後は達成感より疲労が残った。


 残るリアは屋敷で捕まえればいいだろう。

 明日から(残り6日で)最後の一人、「???」を探し攻略すればそれで終わり。クエストの「???」はそのままなのでシエル・ノエル・ルリエの3人とターシャさん・キーリさんは違うようだ。またどこかでイベントが始まって、知り合うのかもしれない。下手すると最終日とか。


 何かヒントでもあればいいんだけど。

読んでいただきありがとうございます。

誤字脱字、日本語の間違いなどありましたら指摘をお願いします。


8月17日 誤字修正

× 信頼度は低くいのが当たり前 →

○ 信頼度は低いのが当たり前

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ