表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/87

波状

執筆中小説一覧にあった、今の私に似た心

水面に落とした小さな破片。


全ての始まりでたった一粒の破片。


破片の周囲に広がる波紋。その波は高くなり、大きく広がり。


やがて小さく消えてゆく。


ここに落とした私の破片。


破片の周囲に広がる波紋。


破片が全ての始まりで、波紋は大きく膨らみ続ける。


見たい物だけ見えもせず。聴きたい音だけ聴こえもせずに、波紋は収縮する事を知らない。


心は波紋の中心で、波紋の辿る道を知り、身体は波紋に身を任せて、波紋の辿る道で傷を負う。


正直に生きてきた。真面目に生きてきた。少しの嘘を織り混ぜて、馬鹿正直に生きてきた。


結末は自身の破滅。


ここに落とした小さな私の破片。


周囲に大きく広がる波紋を立てて。


他人の波紋にのまれて消える。


新たな波紋……。落とすのが恐いから、ただただ立ちすくむのみ。


手にした小石を握り締めたまま……。


目を閉じ、耳を塞ぐ。



もう波紋はいらないから、私に暗闇をください。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ