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頑張り諦め

また別の詩集に手を出してしまった……。

負けたらあかん。投げ出したらあかん。諦めたらあかん。弱音を吐いたらあかん。逃げたらあかん。腐ったらあかん。


あかんあかんで、何とか今までやってきた。


人から言わせれば「たった二月弱」でも、自分にとっては「二月くらい」


言ってる期間は同じ。やった仕事は前任者よりも簡易的なこと。でも、人には適材適所ってものがある。


デスクワークが得意な奴。肉体労働が得意な奴。営業が得意な奴。電話対応が得意な奴。得意分野が様々で別にいいんだ。得意分野があって、得意分野を活かせる事ができれば、仕事なんかもはかどる筈なんだ。


負けたらあかん。負けたらあかん。逃げたらあかん。逃げたらあかん。投げ出したらあかん。投げ出したらあかん。


頭の中で何回も何回も何回も何回も、繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し……。灰になった。


仕事中に吐き気と頭痛、動悸と胸焼けがひどくて目眩がした。仕事が終わるとフラフラだった。大声で叫びたかった。わめきちらしたかった。


「死んでしまえ!」

「俺なんて死んでしまえ!」

「役にも立たない俺なんて死んでしまえ!」


世界は灰色だった。生きているのが嫌になった。生きてる限り仕事が付きまとう。それならいっそ、生きていない方がマシだと思った。それでもそれが出来なかった。


涙が出た。その場に崩れ落ちて立ち上がれなかった。足が動かないから歩けない。小さく呻いて涙が鼻筋を垂れていった。


負けたらあかん。逃げたらあかん。投げ出したらあかん。解ってる。解ってるんや。でもあかんねん。背負われへんねん。歩かれへんねん。動かれへんねん。


「死んでまえ!」

「お前なんか要らん!」

「おるだけ欝陶しい!」


そう言われる方が楽だろう。自殺を認められるんだから。けれども認めざるを得ない存在。生きている自分を知っている自分。


でも、もう……負けても……ええやん……。しんどいわ。






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