XXX話 ここまでのストーリー
『異能力者がいる世界』祝三周年!!
いやー感慨深いですね。本当ここまで来たのか、ていうか。
三年も続くと最初の方の話は忘れているだろう、というわけでここまでのストーリーの簡易まとめを載せて見ます。
第七章までのネタバレを含むので未読の方は注意を。
第一章『水の錬金術者』
普通の高校に通う男子高校生、高野彰。
ある日、科学技術研究会なる組織に追われる水の錬金術者、水谷恵梨と出会う。
放っておけなかった彰は追っ手を撃退。恵梨を自宅に招く。
そこで説明されたのがこの世の常識を超えた力である能力。
彰は両親を殺されたという恵梨を安心させるために、自分たちは家族だと誓う。
だが、その次の日。研究会の鹿野田修が風の錬金術者、戦闘人形を連れて恵梨を襲撃。
恵梨は一度死を覚悟するものの、異能力者隠蔽機関なる得体のしれない組織から自分が風の錬金術者だと知らされた彰の加勢により撃退。
隠蔽機関とはその後対話で敵対する意思が無いこと、そして研究会を潰すことの協力を求めてきた。
彰は恵梨が安心して生きるためにも必要だとそれを承諾。代わりに恵梨に自分の通っている斉明高校に転校させることと、研究会から自分たちの記憶を忘れさせることを求める。
機関長のラティスの能力『記憶』によってそれは行われ、二人の平穏な日々は始まった。
第二章『炎の錬金術者、襲来』
転校してきた恵梨が彰の幼なじみ八畑由菜、友人の東郷仁志や西条美佳とも仲良くなり、学校に馴染んできた四月下旬。
彰は商店街の裏通りですれ違った炎の錬金術者、火野正則に襲われる。風の錬金術で応戦するものの、得体のしれない力を使われ負ける彰。
その後何とか帰還した彰は恵梨に自分の過去、不良だったということを語る。
それを聞いた恵梨と今一度家族だという誓いを深めた後、火野が恵梨の知り合いだということが判明する。
火野と恵梨は対話するものの、火野が話を聞かずに交渉は決裂。
対話が駄目なら力で、ということで彰と恵梨は火野と再戦を挑む。
結果、彰の策が上手くハマって勝ち、その後現れた異能力者隠蔽機関の残り二人『空間跳躍』リエラと多重能力者ハミル、隠蔽機関の活動詳細などを聞かされる。
きれいにまとまったかに見えたところで、彰が語った過去についてまだ隠していることがあることを恵梨が暗に指摘。彰もいつか話すという気持ちを示した。
第三章『日本、能力者会談』
GWに行われる日本能力者全員が集まる能力者会談。
恵梨に一緒に来てほしいと頼まれた彰は、先日戦った火野との再会を経て夏川市に到着。
開催地にある旅館に入ると、そこでは大人の能力者たちが宴会をしていた。
予想していたのと大きく違った彰だが、気を取り直して子供の能力者たちと会う。
風の錬金術者、風野彩香。火野の妹、火野理子。『電気』の能力者、雷沢拓也。『閃光』の能力者、光崎純。
彼らと今までに経験したことを共有し、電話した父親が能力者のことについて何か知っていることが判明したところで一日目は終了。
会談二日目。風野彩香の父親で日本の能力者の長を務めている、風野藤一郎、副長の中田洋平などを交えてきちんとした話を行う。
結果彰が何故能力者なのかについてはほとんど収穫なしだったが、能力者がこの世にあらわれた時期などタメになる話もいくつかあった。
その最後、風野藤一郎が自分の娘と彰が結婚してくれないかと嘘の提案をする。
反対する彩香に、藤一郎は彰と試合で勝ったら考え直そうと提案。彩香はそれを飲んだ。
三日目。風野藤一郎と中田洋平の試合の後、彰と彩香の試合は行われた。
藤一郎は最初からこの試合に持って行くことが目的で、その理由は過去に縛られる彩香の解放。
彰は試合で圧倒することでそれを成し遂げるが、最後は嘘が発覚してキレた彩香により負ける。
最終日、彰は火野と雷沢とまた夏休みに会うことを約束して別れる。
彩香とも負けたことによる罰ゲームということでメールのやりとりを行うことを約束させられる。
どうやら自分より強かった彰に対して、初めての恋心を抱いたようだった。
第四章『文化祭、殺人者と追跡者』
六月、斉明高校では文化祭が行われる月。
調べ学習や、由菜と彰でパレードに出ることが決定するなど、学級委員長として文化祭の準備を進める彰。
しかしその裏で、アメリカで起きた連続殺人事件の犯人が彰たちの住む結上市に逃亡して来た。
それを隠蔽機関から知らされた彰は、文化祭が中止になる危惧を抱いて犯人、モーリスを確保することに。
追ってきたアメリカの能力者を統治する組織、能力者ギルドの執行官、『二倍』の能力者ルークと共闘するがモーリスを取り逃がしてしまう。
その後モーリスを捜索が続き、ようやく見つけたのが彰たちの文化祭一日目。
彰は文化祭二日目を途中で抜け出して、モーリスの確保に協力。
予想外な事態もあったものの、ルークの『身体二倍』ハミルの『変装』『声変換』などを駆使して成功させる。
それに満足した彰は慌てて文化祭に戻る。
しかし、事件はまだ決着していなかった。
ルークは今回の連続殺人事件がたった一人の女性が陰で動いたことにより起こされたことを看破。事件を最前線で追っていた自分が未だ姿さえ見ていないことに恐れを抱く。
弄ばれた人たちのためにも、その犯人コードネーム『ささやき女』を必ず捕まえることを決意するのだった。
第五章『夏祭り、後の祭り』
八月、夏休み。前から約束していた通り風野藤一郎に誘われて、彰と恵梨そして学校での友人グループと一緒に夏川市を訪れていた。
能力者たちと友人グループの交流も海で一緒に遊ぶことで深まっていく。
そんな中、恵梨たちは彰と由菜の関係を進展させようと二人が乗ったボートに細工をする。
遭難させ吊り橋効果を狙ったその出来事の果てで、彰と由菜は地図に無い島に辿り付く。
その島が能力によって隠されていることを見抜いた彰は、一年後に探索することに決めて帰った。
その夜行われた近くの神社での夏祭り。
彰と火野と雷沢はトイレに行った帰りに、女性の叫び声を聞く。
中国の能力者混合組織、金儲け至上主義の組織、黄龍。その組織に属する男たちに襲われていた女性を助ける彰。
助けた女性、能力者ギルドの一員だというサーシャは黄龍の取引を防ぐため行動しているという。
そこで彰は持ち前の人助け精神を発揮して、黄龍の幹部の一人李本俊と戦う。火野と共闘したそれは辛勝。
その間にアジトに忍び込んだ雷沢とサーシャ。取引に使うとみられる武器庫に破壊工作をかける。
それが完了したところで、雷沢はサーシャの失言からサーシャの正体を看破。
彼女の正体は連続殺人事件を裏で導いていたコードネーム『ささやき女』
虚実入り交えた説明により彰たちを騙して黄龍を襲撃させていたのだった。
それを聞かされた彰は自分が人助けをしようと思わなければと後悔。
また、本当は科学技術研究会に所属していたサーシャが彰たちのことを伝えたことで鹿野田の『記憶』が解除される。
こうして彰と恵梨はふたたび追われる身となるのだった。
第六章『体育祭、自覚する気持ち』
九月、斉明高校に二人の転校生が来た。
その二人は能力者の彩香と火野。風野藤一郎の提案により転校してきたのだった。
海で彰の友人グループと交流を深めていたかいもあってすぐにクラスに馴染む二人。
そんな折、下旬に行われる体育祭を前に体力をつけようという名目で山登りの遠足が行われる。
彰、恵梨、彩香、火野の能力者四人のグループで登っていくが、途中分かれ道で他の人とは別の道を進まされる。
その先で襲撃して来たのが科学技術研究会兵器派。
彼らはサーシャが仕掛けた策により、彰たちが自分たちの取引を邪魔したと思ってその報復に来たのだった。
同席していた彰達の担任畑谷が庇ってくれるがそれは演技。畑谷は科学技術研究会兵器派の一員だった。
パワードスーツを着て襲ってくる畑谷に彰たちは逃げることを選択するが、逃げきれないと判断して倒すことを選択。
しかし、彰は先生が自分たちを逃がそうとしていることを見抜いて、畑谷と協力しての死んだふりで何とか他の兵器派の人員を騙すことを成功させる。
一件落着。……かに見えた、その裏側で進行していた悪意。
兵器派の人員を皆殺しして来たサーシャと強化された戦闘人形が彰たちを襲い掛かった。
恵梨を庇った彰が倒れ、火野と彩香も敗れ、畑谷が恵梨だけでも逃げろと自分の身を犠牲にしようとする。
その様子を両親が死んだ時と重ねた恵梨は、自ら感情を暴走させて戦闘人形を迎え撃つ。
手首を切ってまでみせる恵梨の奮闘で、何とか戦闘人形とサーシャを退けた。
その後入院した彰。
恵梨は彰の自己犠牲をしてまで周りを助けようとするその姿勢を否定。自分が守られなくてもいいくらい強くなると誓う。
彰もみんなの日常に自分が含まれていることに気付き、どんなことがあっても日常に帰還できる強さを求める。
そして恵梨は戦いの中で、自分の気持ちを自覚。彰のことが好きだと認めるのだった。
第七章『ハロウィン、明かされる秘密』
十月。
退院した彰は風野藤一郎の調査結果、自分の両親が科学技術研究会能力研究派の創設に関わっていたことを聞かされる。
解決したところもありながら、さらに増えた謎に頭を悩ませる。
彰が退院したことや火野と彩香の転校記念にハロウィンパーティーを行おうと由菜が企画する。
もう入院してみんなを悲しませることがないように、と修行していた彰もそれを快諾。
だが、その当日。恵梨は不可思議な事態に巻き込まれる。
「恵梨、君は今日も美しいね」
その発言を筆頭に、彰の言動がいつもに比べて軽いものになったのだ。
彰に恋する三人、恵梨、彩香、由菜は心が揺れる一方、恵梨は彰に漂う魔力反応から能力者による仕業だと気づく。
能力者ギルドに研究会が依頼を出していた、という情報からギルドの能力者がこの事態を引き起こしたと推測。
しかし、それでは説明できない事態が増えて行った結果、恵梨はおかしくなった彰が隠蔽機関のハミルが化けているものだと見抜く。
そう、この事態は味方であるはずの彰が引き起こしたものだった。
その理由は本当に攻めに来たギルドの能力者を一人で迎え撃つため。その間、恵梨たちは何も知らずに楽しんで欲しいがため。
『器官』の能力者ディールに対して、新技ワイヤー状金属化、『風靴』を用い勝利した彰。
だが、その様子は由菜に見られていた。
能力のことがバレ、それを隠し続けていた彰は由菜に糾弾される。
彰はそれでも由菜の言い分を聞かず、雰囲気の悪いまま由菜はその場を去る。
隠蔽機関のラティスもこの件に関しては『記憶』を使わず、彰を試すことに。
恵梨も由菜との関係を考え直す機会が来たのだと、気持ちを新たにした。
最初は各項五行くらいで済ませようと思ったんですがね……どうしてこうなった。4340字ってどういうことだよ。
まあ、気を取り直して八章にGO-!! →→




