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アーティファクト・ギア  作者: 天道
第7章 千年京都編
88/172

第76話 旅館のひと時

どうしてこうなった……?


前半はギャグ風にしましたが、後半がとんでもないことに……。


遂に天音と千歳が……若干閲覧注意です。


気分が悪くなったら本当にすいません。

修学旅行初日、色々あったけど何とか無事に終わりを迎えて、今回俺達が宿泊する嵐山の旅館に向かった。

宿泊する旅館『綺羅星』は古き歴史があり、天然温泉もあるというなかなかいい場所だった。

千歳達女子組といったん分かれ、男子組で予め決めた部屋に向かう。

「おー、なかなか良い部屋だな」

『ピィー』

『『『がうっ』』』

「ふぃー、疲れた……お茶を飲んで一息入れようぜ」

『なかなか良い景色じゃねえか』

『ガハハッ!こりゃあ、くつろげそうだな!』

「皆さん、この後はお座敷で夕食の時間でござるよ」

「お座敷で夕食か……やっぱり日本は風情があるな……」

ゆったりとした部屋でくつろいでいると、クローゼットに旅館の浴衣を発見した。

「みんな、せっかくだから浴衣に着替えようぜ」

今日着た服を脱いでたたみ、浴衣に袖を通して紐で縛る。

「よし、やっぱり浴衣は楽だな」

「……あの、天音さん」

「何だ?」

「その浴衣姿、とっても似合っているんですけど……」

「え?ありがとう……」

よく分からないけど、恭弥にそう褒められた。

その後、夕食の時間でお座敷に向かう時、みんなから浴衣姿が似合っていると言われ続けた。

旅館で出された豪勢な夕食を食べた後にお風呂の時間で俺達はすぐに温泉に向かった。

更衣室で浴衣を脱いでタオルを持つと、サクラは俺の体を見てこう言った。

「天音……本当に男だったんだな」

「サクラ、お前までそう言うか……」

まさか迅先輩に続いてサクラにまで言われるとは思わなかった……。

すると、俺の体を見て何故か絶望したような様子で野垂れ死んでいるように倒れていたり、涙を流してガッツポーズをしたりと、よく分からない男子生徒達がたくさんいる光景が広がっていた。

「えっ?えっ??一体何があったんだ???」

「天音……それは全部お前の所為だぞ……」

「親方様は罪作りでござるな〜」

『男同士でこんなに影響力があるなんてな……』

『まさに魔性の男の娘だな……』

「は、はいぃ???」

何のことか全く分からずキョトンとして首を傾げる俺だった。

『ピィー!』

『『『がおっ!』』』

「えっ?あ、はいはい。それじゃあ入るか」

倒れているみんなはとりあえずソッとしておいて、扉を開けてお風呂へ足を踏み入れる。

中に入ると温泉の独特の匂いが漂い、湯気が漂い、湿気が凄かった。

「白蓮、黒蓮、先に洗ってあげるからな」

『ピィッ!』

『『『が、がうぅっ!』』』

きれい好きの白蓮は擬人化して頭と体を洗うが、犬の性分なのか洗うことに抵抗がある黒蓮は嫌々ながら俺に隅々まで洗われた。

気持ち良く温泉に入ろうとした矢先……この男湯の隣にある女湯では様々な欲望が渦巻いているのだった……。



男湯のとなりの女湯ではみんなで仲良く温泉を楽しんで――。




「諸君、準備は良いか!?」

「カメラと音声、問題ありません!」

「隊長、撮影開始します!」




――いなかった。

女子生徒達は温泉に入っておらず、更衣室で怪しげな事をしていた。

「ふふふ……天音きゅん、その美しい裸体を見せてもらうわよ!」

この女子生徒達は雷花が設立した『天音ファンクラブ』の会員だった。

今回、天聖学園の科学部に依頼して特別に開発してもらった隠密カメラで男湯にいる天音の裸をこっそりと撮影しようとしていた。

「んーっ!むーっ!!」

そして、私こと天堂千歳はそんな女子生徒達の暴挙を止めようとしたけど、雷花とれいちゃん、そして明日奈委員長と一緒に捕まってしまい、縛られて口を塞がれてしまった。

頼みの綱の銀羅は部屋で休んでいるのでこの場にはいなかった。

そして、天音の裸を撮影しようとした首謀者は1年B組所属の『夢野亜衣』だった。

この夢野亜衣は数ヶ月前のAGバトル・バトルロワイヤルで私から天音の恋心を奪おうとした女子だ。

静かにしていると思ったけど、やっぱりまだ天音の事を狙っていた。

しかも、他の女子生徒達を巻き込んで天音の裸を見ようとしているなんて許せない!!

でも、そんな私の思いに反して無情にも何も知らない天音の裸が撮影され始め、その映像がモニターに映し出された。

「うぉおおおっ!?う、美しい!これが天音きゅんの上半身!」

「か、可愛い顔して、たくましい!」

「ギュッと天音さんに抱きしめられたい!」

良かった……天音が下半身をタオルで隠していて……。

でも、天音の体に刻まれた霊煌紋の刻印がはっきりと映っていた。

刺青にも見えるこの霊煌紋を女子達はどう捉えるか……。




「素敵……あの刺青を指でなぞりたい……」

「あの素敵な刺青は天音様の魅力を更に高めているわ!」

「良い!いや、とってもエロくて最高!」




こいつら変態だぁああああああああああああああああああっ!?!?

同い年の女子達のあまりの変態っぷりに驚愕してしまう私。

いや、私だけじゃない。隣にいる雷花もれいちゃんも委員長も驚愕して唖然としていた。

そして、天音が長い髪の毛を洗おうとすると恭弥が近付いてきた。

『天音、ちょっと良いかー?』

『ん?何だ?』

『ちょっと頼みがあるんだけどよ』

『頼み?』

『ああ。お前の髪……洗わせてくれないか?』

ちょっ、恭弥!

あなたは何を言っているの!?

『えっ?俺の髪を?別に良いけど……』

『おっ、サンキュー』

恭弥は天音の後ろに立つと、旅館に置いてあるシャンプーを泡立てて天音の長髪を洗い始めた。

「「「天恭キター!!!」」」

その光景に女子達の……特にBL好きの女子達の目が輝いた。

そう言えば天音と恭弥のカップリングが好きな人達がいたね……。

しかもどこから取り出したのかスケッチブックと鉛筆を取り出すと凄まじい速度で模写し始めた。

「良いわ!とっても良いわこの光景は!」

「やっぱり天恭は正義!私達は間違っていなかった!」

「これで今年の冬の本のネタは決まりね!!」

ちょっと待った。今、冬の本って言ったよね!?

もしかして夏に天恭本を販売したの!?

マズい……早く何とかしないと天恭本がまた世間に売り出されてしまう!!

『本当にお前の髪は綺麗だな〜』

『ああ。それにしても恭弥、他人の髪を洗うの妙に手慣れているな』

『小さい頃、ばーちゃんの髪をよく洗ったからな』

『確かに若葉さんの髪も長いからな』

慣れた手つきで恭弥は天音の髪を洗っていく。

「むぅー!んんっー!」

その光景に雷花は縛られながらジタバタと暴れている。

多分、雷花も恭弥に髪を洗ってほしいという願望だろう。

その恋人に自分の髪を洗って欲しい気持ちは分かる……私も一度で良いから天音に洗って欲しいし。

『親方様ー、お背中お流しするでござるー』

『恭弥、せっかくだから俺にも天音の髪を洗わせてくれよ』

ちょっ、せっちゃん!?サクラ!?

あんまりそう言う事を言うと……。

「「「天刹キター!!」」」

「「「天サクキター!!」」」

ほらやっぱり!

どんどん女子生徒達の収集がつかなくなっているし!!

「うぉおおおっ!私の創作意欲が真っ赤に燃え上がる!」

「天音君のカップリングは最高!!」

「修学旅行に感謝感激!!」

完全に調子に乗っている女子生徒達はもはや周りが見えておらず、このままだと天音の恥ずかしい部分が見られてしまうかもしれない。

それだけは……それだけは絶対に止めさせなくちゃ!

誰か……誰でも良いから力を貸してぇっ!!!

何も出来ない私は必死に心の中で祈るように叫んだ。




そんな時、私の祈りは確かに届いた。




「あなた達、何をやっているんですか?」




ビクッ!!??

入り口の方を見るとそこに立っていたのは浴衣姿の葛葉焔先生だった。

「ふもまへんへい(焔先生)!!」

「気持ち良く温泉に浸かろうと思ったら、女子の皆さんが何故か邪魔をするので何事かと思ったら……何をしているんですか?」

いつもは優しい焔先生だが、今だけは怒りの表情を浮かべていた。

どこからか大きな針を八本取り出して指の間に挟むと先生の肩に契約聖獣である天狐の烽火が現れた。

「契約執行!天狐烽火!!」

烽火の体が粒子となり、針の中に入り込んで形を変える。

「アーティファクト・ギア、“天狐焔刃(てんこえんじん)”!!」

大きめの細い針は炎の形を模した鋭い刃のようなアーティファクト・ギアとなった。

焔先生が操る天狐焔刃は自らの意志で動き、私達の縛っている紐を焼き切ってくれた。

「焔先生!ありがとうございます!」

「千歳さん、雷花さん、麗奈さん、明日奈さん。下がっていてください」

「は、はい!!」

私達は焔先生の後ろに下がると、焔先生は夢野亜衣達を見下ろすように睨みつけた。

「あなた達……最後に言い残すことはありませんか?」

八つの天狐焔刃から青い炎が燃え上がり、夢野亜衣は満足した表情でこう言い残した。

「天音きゅん、最高に良いものを見せていただきました!!!」

「秘技、天狐蒼炎破(てんこそうえんは)

天狐焔刃が縦横無尽に飛び交い、蒼い炎が爆発した……。



温泉を満喫し、ホクホクで更衣室から出ると異様な光景があった。

「何、これ……?」

女子生徒達数十人が若干焼き焦げていながら廊下に正座で座っていた。

さして、女子生徒達を監視するように焔先生が睨みを利かせていた。

「あの、焔先生……?何をしているんですか……?」

「あ、蓮宮さん……気にしなくて良いですよ。悪いことをしたお仕置きですから」

「は、はぁ……?」

何が起きたのかあえて聞かず、そのままにして部屋に戻った。

そして、俺達が立ち去った後……その後ろ姿を見送った千歳の手にはメモリーカードが握られていた。

「盗撮された事は天音には秘密にしておこう」

バキッ!バギッ!!

粉々に砕いたメモリーカードを捨て、女湯へと入っていった。



温泉から出て、部屋に戻った後はゆっくり過ごそうと思っていたが、恭弥がみんなに呼びかけて修学旅行定番の枕投げ大会を提案してきた。

すると、旅館の女将さんのご好意で枕投げ大会の会場として夕食の時に使ったお座敷を提供してくれた。

そして、人間と聖獣を交えた枕投げ大会が始まってしまい、ある意味AGバトルよりも激しい戦いが始まるのだった……。

「行くぜ行くぜ!!」

『甘いぜ!秘技、分身魔球!!』

「忍法・分身枕投げ!!」

『ガハハッ!ワシの渾身の一撃を食らえ!!』

「うおおおっ!流石は日本の伝統の枕投げだぜぇっ!!」

俺と白蓮と黒蓮は枕投げには参加せず、お座敷の端っこでその光景を眺めていた。

「みんな元気だなー」

『ピィー♪』

『『『ばうっ♪』』』

ただ眺めるだけじゃ暇なので俺は両手を駆使して白蓮と黒蓮の体をマッサージしていく。

みんなは枕投げ大会ではしゃぎまくり、体力をかなり使ってしまった。

すぐにみんなは布団に潜り込んで寝てしまい、明日に備えた。

だけど、枕投げ大会に参加していない俺はあまり眠れず、起きてしまった。

眠れないのでどうするか考えた。

「うーん……温泉に入ろうかな?」

せっかく来たんだからもう一度温泉に入ろう。

そう決心するとバスタオルを持ち、みんなを起こさないように部屋を出て再び温泉へ向かった。

更衣室で浴衣を脱ぎ、誰もいない貸し切りの温泉に入る。

だけど、せっかくなので外にある露天風呂に入ることにした。

露天風呂はこの旅館の名物で、温泉に入りながら星を見るのが最高とだ女将さんが言っていた。

「ふわぁ、良い景色だな〜」

テレビやパンフレットでよく見る露天風呂の景色がそこにあり、興奮しながらお湯に浸かる。

足先から伝わる熱いお湯が全身に刺激を与える。

「熱っ!?」

熱いのを我慢しながら温泉に入り、温泉の熱を体中に浸透させる。

とても熱かったが温泉の気持ち良さが体に染み渡り、熱さに慣れていく。

「はぁ……温泉は日本人の楽園だな」

日頃の疲れが一気に癒される気分で、上を見上げると夜空の星が輝いていた。

あまりにも温泉が気持ち良く、眺める星が綺麗で思わずこのまま眠ってしまいそうだった。

「はふぅ……」

大きく息を吐いて更にリラックスした。




しかし、この快適な温泉のリラックス時間もすぐに打ち破れてしまうのだった。




「天音♪温泉のお湯加減は如何ですか?」

星を見上げているはずなのに突然千歳の顔が目の前に現れた。

最初は幻だと思ったがこんなにリアルな幻は無い、と言うことは……。

「ち、千歳ぇっ!?どうしてここに!?」

長いタオルで体を巻いた千歳が目の前に立っていた。

「もう一度温泉に入りたくなってね。それと、この露天風呂は本当は混浴なんだよ」

「マジですか!?」

「修学旅行生が来ている時は混浴の時間は制限されているけど、今の時間みたいな時は絶賛混浴タイムなんだよ。それなので……」

千歳は体に巻いたタオルを外して温泉に入り始めた……つまり裸で俺の隣入る。

「ちょっ、おまっ!?タ、タオルを巻いておけよ!!」

バッとすぐに目を反らして千歳にそう言うが、

「お風呂にタオルはダメでマナー違反だよ♪」

そうだった……日本ではお風呂にタオルを入れてはいけないルールがある。

つまり、体を隠すためでもタオルをお風呂に入れてはいけないのだ。

「じゃ、じゃあ俺は出るから!!」

「ダーメ♪」

ガシッ、ムニュ!!

「うわぁああああああああああああっ!?」

千歳が背中に抱きついてきた。今の千歳は裸だから、柔らかい胸や張りのある綺麗な肌が必然的に俺の背中に当たっていた。

男としてかなり嬉しい状況だが、俺自身はかなりキツい!!

「逃がさないよ、天音!一緒に温泉に入ってくれないと……もっとくっついちゃうよ♪」

「わかりました!わかりましたから早く離れてください!!」

「よろしい♪」

千歳に解放してもらい、仕方なく混浴する事になってしまった。

だけど、この状況はかなりマズ過ぎる!

俺は目を必死に反らしているが、隣には年頃の十六歳の少女の裸が……思春期の男子には刺激が強すぎる。

「懐かしいね。昔、一緒にお風呂に入ったことがあったよね?」

「えっ?あ、ああ……そう言えばそうだな」

十年ぐらい前の幼稚園の時だったか、千歳とお風呂に入った事がある。

「あんなに小さかった天音がこんなに逞しくなるなんて……」

千歳は俺に近づいてくっついてきて、胸を俺の腕に押し当てた。

「ち、千歳!?」

「ねぇ、天音……私の“体”はそんなに魅了が無いのかな……?」

「えっ?」

どうして突然そんなことを聞くのか分からなかった。

その意味を千歳に聞こうとしたが、その前に千歳は立ち上がって俺の前にたった。

「千歳!?止め――」

「私をちゃんと見て!!!」

「っ!?」

耳に響いた千歳の声……それは覚悟を決めた決死の声だった。

「お願い……私の全てをちゃんと見て……」

そう言われ、俺は目を反らすことは出来ないと悟り、心を決めて千歳を見ることにした。

拳を握りしめながら真正面にいる千歳に視線を向けた。

その瞬間、俺の目に映る世界が一転した。

傷一つ無い綺麗な肌……そして、十六歳の少女が持つ特有のスタイルの良い体……。

幼い頃に見た体とは全く違う成長した女性らしい姿だった。

何よりも夜空に輝く月と星の光に照らされた今の千歳は冗談じゃなく、女神か天女に見えて仕方がなかった。

「千歳……」

「天音、私達は恋人同士で婚約者だよね?」

「あ、ああ……」

「でも、私は不安なの。天音が私の手から離れていきそうで……」

「俺が千歳から離れるわけ無いじゃないか」

「それでも不安で不安で、仕方ないの!だから……」

千歳は俺を迎えるように両手を広げた。

「証が欲しいの……私自身が、永遠に天音だけの“モノ”であると言う証が……」

千歳の願いに俺は今までになく迷った。

確かに千歳の気持ちは分からなくもない……だけど、だからって今ここで『過ち』を犯していいのかと……。

「お、願、い……天音……」

千歳は俺を見つめながら涙を浮かべていた。

俺は学生だけど、それ以前に男で千歳の恋人だ。

「千歳」

その千歳が決死の覚悟でここまで願っているのに……ここで拒絶をしたら、俺は男じゃない!

俺も覚悟を決め、温泉から立ち上がるとその手を握り締めて千歳を抱き締めた。

「ごめん、千歳。んっ……」

「天音……んぅっ…」

俺達は裸のまま強く抱き合い、優しいキスをした。

十秒くらいしてから唇を離し、千歳に最後の確認をする。

「千歳、良いんだな?」

「うん。天音の好きにして良いよ……?」

「は、初めてだから上手くはないけど……」

「大丈夫。いっぱい愛してね……?」

「ああ……」

俺はもう一度千歳と優しいキスをして男女の『過ち』を犯した……。



修学旅行二日目。

朝起きてみんなで朝食を食べ、すぐに準備をして旅館の前に集合した。

「天音〜!」

千歳は俺の腕に強く抱きついた。

俺は無言で千歳の頭を撫でて昨日の事を訪ねた。

「千歳、昨日は大丈夫だったか?」

「うん、大丈夫だよ。むしろ最高潮で絶好調!!今なら誰にも負けないよ!!」

「そうか、良かった良かった」

「えへへ〜、天音〜」

俺と千歳のこの対話に白蓮と黒蓮と銀羅は首を傾げてみていた。

『ピィー?』

『『『わうっ?』』』

『千歳と旦那……何か今までと違うような……?』

どうやらいつも俺と千歳と一緒にいる三人は違いに気付いたようだ。

三人には悪いけど、しばらくは『あの事』を秘密にするつもりだ。

あの事は本当の意味で恋人同士で婚約者となった俺と千歳だけの秘密だから。

「皆さん、そろそろ行くよ〜!」

そして、出発の時間となり、明日奈委員長の先導で修学旅行二日目の最初の目的地へ向かう。

「それじゃあ、行こうか」

「ええ!ほら、みんなも!」

『ピィョー!』

『『『ばおっ!』』』

『ああ!』

俺はこれからも千歳を大切にしていく。

そして、千歳がもう二度と不安にならないように以前よりももっと愛していく。




.

まずは一言、すいませんです。


私自身は後悔していませんがやってしまったという感じがします。


多分、SOAのキリアス夫婦の影響だと思います。


次回は修学旅行二日目で遂に晴香と十二天将が動き出します。

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