第59話 夏と海、南の島へ!
お待たせしました!
今回から夏休み編本番(?)の水着回です!
楽しみながら書いていこうと思います。
夏休み。
久しぶりに我が家に帰ってきて早々に風音と鈴音とのトラブルが起きたが、何とかそれを止めることができた。
蓮宮十三代目当主の名と当主の証である霊煌紋を受け継ぎ、風音と家族の絆を取り戻してゆったりした夏休みを過ごそうとした。
しかし……。
「お前ら、熱い……」
「えー?良いじゃない、恋人のスキンシップぐらい」
「義妹とのスキンシップも忘れないでね」
千歳と風音が座っている俺に抱きついていて、クーラーで冷えている部屋の中でもかなり熱い。
先日の一件で風音が俺を本気で婿にしようと奮闘し、それを全力で阻止しようとする恋人の千歳との争いが俺を巻き込んでいる。
いっこうに離れようとしない二人にどうするか悩んでいるとそこに救い主が現れる。
「天音、雨月さんからお電話よ」
お母様、ナイスタイミングです!
それと雫先輩、何のご用か分かりませんがありがとうございます!
「それじゃあ、電話に出るから二人とも離れてね」
「あぁん、天音のいけず〜」
「お兄ちゃん、逃げないでよ〜」
二人から逃げるようにその場から離れ、電話の置いてある隣の部屋に行き、受話器を耳に当てる。
「お待たせしました、天音です」
『雫です。天音さん、お久しぶりです』
「お久しぶりです。今日はどうしたんですか?」
『天音さん、突然ですが明後日から一週間ほどお暇ですか?』
「え?まあ特に用事はないので暇ですが……」
『でしたら、千歳さん達と一緒に南の島に行きませんか?』
「み、南の島ぁっ!?」
『ええ。雨月家が所有する南の島のリゾート地で、お母様の提案でご招待しますわ』
「マ、マジですか!?」
流石は世界最高峰の医師の一族が集う雨月家……南の島のリゾート地を持っていたとは。
「雫先輩!私、南の島に行きたいです!」
「拙者も行きたいでござる!」
「雫様、私もよろしいでしょうか!?」
「雫ちゃん、是非とも俺も頼むぜ!」
「私も私も!私も行きたい!」
いつの間にか千歳達が俺と雫先輩の話を聞いており、南の島のリゾートと聞いて騒ぎまくった。
「……すいません、雫先輩。騒がしくって……」
『ふふふ。いえいえ、皆さんが来るのをお母様も楽しみにしていますから』
「そうでしたか……ん?」
「お兄ちゃん……」
風音はくいくいと服を引っ張って見るからに行きたそうな目をして見つめている。
今の話を聞けば誰でも行きたくなるのは当たり前だ、よし。
「えっと……雫先輩、俺の妹も一緒に連れて行っても良いですか?」
『天音さんの妹さんですか?ええ、もちろん。歓迎いたしますわ!』
「ありがとうございます!風音、一緒に行けるぞ」
「お兄ちゃん……うん!!」
風音は嬉しそうに笑って俺に抱きついた。風音の頭を撫でながら引き続き雫先輩と喋る。
『では明後日の朝にそちらにお迎えにあがりますわ。それから、南の島なので水着とかを用意してくださいね』
「はい、楽しみにしています」
受話器を置き、みんなを見渡す。
「さてと……雫先輩のご好意で明後日から南の島に行くことになりました!」
「「おおーっ!」」
「「「わーい!!」」」
急遽決まった南の島のリゾート旅行にみんなはテンションが上がる。
「あらあら、羨ましいわね。みんな、楽しんできてね」
「璃音、花音。みんなを頼むニャー」
話を聞いていた母さんと親父もあっさりと了承した。
保護者の了解を得たところで俺達がまずやるべき事は……。
「水着や旅行用の服とかを買いに行くか!」
「「「「「賛成!!」」」」」
『ピィー?』
『南の島……?何だそれは?』
『リーン?』
白蓮、銀羅、鈴音は南の島のリゾートと言われても何のことか分からずに首を傾げている。
そして、早速俺達は蓮宮神社を出て街に繰り出し、水着や服を買いに出かけた。
☆
そして、約束の日、蓮宮神社の前に高級リムジンが止まり、中から雨月家の初老の執事が出て来た。
「お待たせしました、空港の紅様の元まで私が責任を持ってお連れいたします」
「はい。お願いします」
計七人と三体の大人数と大荷物にもかかわらず、全部がその大きな高級リムジンにすっぽりと入った。
「行ってらっしゃーい」
「気を付けて楽しむニャー」
『土産、忘れないでねー』
『頼むニャー!』
両親はともかく、その契約聖獣のお土産を頼む言葉に苦笑し、俺達はリムジンで蓮宮神社を後にした。
空港まで高級リムジンの中を楽しんでいると、途中で二台の高級リムジンと合流して一緒に空港まで向かった。
そして、普通の空港とは違う、プライベートジェット機の止まる特別な空港に入り、リムジンから降りると仲間達と再会する。
「よっ、久しぶりだな。天音!」
「久しぶり、天音」
雨月家は恭弥と雷花の家にリムジンを向かわせて空港に行くように手配をしたらしい。
やることが派手で少しお金がかかっていて凄いと思った。
「恭弥、雷花さん!」
恭弥と雷花さんの二人に再会すると、恭弥が乗ってきたリムジンから更に二人が出て来る。
「イギリス振りじゃの、皆さん」
「皆さん、お元気でしたか?」
「恭介さん!若菜さん!」
イギリスで一緒に戦った恭弥のお祖父さんで冒険家の恭介さんとその妻で契約聖獣の若菜さんだった。
「お二人も一緒に?」
「紅さんが是非と言うのでな」
「せっかくですのでご好意に甘えさせてもらいました」
若菜さんは笑顔で恭介の腕に抱きついた。若く見えるがこう見えてもかなりの高齢と言うことに驚きだ。
「みんな、紹介するね……」
すると、雷花さんが乗ってきたリムジンから一人の少年が降りてきて雷花さんの隣に立つ。
その少年はちょっと気の強そうな感じで、雷花さんと同じ金髪で逆立っていた。
「私の弟、鳴神雷輝だよ」
「鳴神雷輝だ。よろしくな!」
雷輝君は元気良く挨拶をすると、恭弥が腰を下ろして目線を合わせて挨拶をする。
「へぇー、お前が雷花の弟か。よろしくな、俺は恭弥だ」
「恭弥……?」
雷輝君は恭弥をじぃーっと見つめる。
「何だ?」
「……お前が姉ちゃんの彼氏なのか?」
「はあっ!?」
「え、えぇっ……!?」
突然雷輝君が恭弥を雷花さんの彼氏と聞き、当の二人は驚いている。
「なっ、ばっ、俺は雷花と付き合ってねえぞ!!」
「そ、そうだよ……雷輝、いきなり何を言うの……?」
「だって姉ちゃん、帰ってきた時に学園の話をしていたけど、その内容は天音さんとこの恭弥兄ちゃんの話ばっかりじゃん。天音さんは憧れって言っていたけど、恭弥兄ちゃんの話はちょっと違う気がしたんだよな……」
鋭い観察眼を持つ雷輝君の話に興味がわくみんなの目は輝いていた。
「あっ、うっ、うぁあ……」
そして、雷花さんは口をぱくぱくさせて思考が可笑しくなっている。
ゴゴゴ……。
「んっ?」
空を見上げると黒雲が立ち上っている……あれはもしかしなくても、雷雲!?
雷花さんの思考が暴走して、鳴神一族の能力である雷雲召喚の力が暴走している。
「や、やばい!恭弥!何とかしろ!!」
「何とかって何だよ!?」
「こう言う時に何とかするのが王子様の役目よ!」
「意味が分からねえぞ、千歳!!」
俺と千歳が言っても動けずに役に立たない恭弥。流石にヤバいと思った雷輝君は雷花さんを止めに入る。
「ね、姉ちゃん、落ち着けって!」
「雷輝……」
雷雲が少しずつ消えていき、落ち着きを取り戻す雷花さん。
「お姉ちゃんを……あんまりいじめないで」
パコン!
「痛っ!?」
ピコピコハンマーで雷輝君の頭を軽く叩いて叱る。
「ごめん、恭弥……うちの雷輝が変なことを言って……」
「あ、えっと……心配するな、気にしてないから」
「うん……」
恭弥と雷花さんに恋人の疑惑を持たされ、二人は顔を赤くしていた。
みんな……特に女の子達はこの状況を面白がりながらキラン!と目を輝かせている。
「……風音、鈴音、おいで。みんなに紹介しなくちゃな」
「うん!」
『リーン!』
風音と鈴音が俺の前に出てきて自己紹介をする。
「初めまして、天音お兄ちゃんの妹の蓮宮風音です!」
『リンリン!!』
「そして、こっちにいるのは私の契約聖獣、応竜の鈴音です!」
十五歳にも満たない少女に契約聖獣がいることにみんなが驚く中、三つの声が届く。
「流石は天音さんの妹さんですね」
「応竜。これはまた強大な力を秘めた聖獣だな……」
「蓮宮一族……少し興味が出てきたな」
今回リゾートに招待してくれた雫先輩と迅先輩、そして紅さんだ。
雨月家の当主である紅さんが代表でみんなに挨拶をする。
「皆さん、今回は良く来てくれた。先日のイギリスでの戦いで出会った私達の交流を深め、夏の思い出を作るために皆さんをお誘いした。さあ、私のプライベートジェット機で雨月家の南の島に招待するぞ!!」
拍手が沸き起こり、雨月家の豪華なプライベートジェット機に全員の荷物を積み込んで席に座る。
『ピィー!』
「ああ、楽しみだな、白蓮」
俺の膝に座っている白蓮の頭を指で撫でる。
「天音、思い出をたくさん作ろうね!」
「お兄ちゃん、いっぱい遊ぼうね!」
千歳と風音が俺を挟み、それぞれが俺の腕や手を握ってそう言う。
南の島は楽しみだが……トラブルが起きないことをとにかく祈るだけだ。
そして、プライベートジェットが発進し、雨月家が所有する南の島へ向かうのだった。
☆
サンサンと輝く太陽、雲が全くない晴天、砂糖のような白い砂浜、そして透き通るサファイアの青い海……。
「海だな……」
『キュピィー……』
日本から離れ、雨月家が所有する南の島に到着した俺達は早速みんなで一緒に海で遊ぶことになった。
「いやー、暑いな……」
俺は昨日買った鳳凰の模様が描かれた赤色の水着を付けていていた。
アーティファクト・ギアが生み出されてから様々な聖獣を絵柄にした服や水着が作られ、売られるようになってきた。
白蓮が生まれて契約聖獣になってから俺は鳳凰の模様が描かれた洋服を買うようになった。
ちなみに店によってはオーダーメイドも出来るので、珍しい契約聖獣でもそれを元にしたデザインの模様を服に描く事が出来る。
「はっはっは!久しぶりだな、海で遊ぶのは!」
璃音兄さんの水着姿は似合っているというか、長年鍛えた全身の肉体が眩しく輝いていた。
「拙者、里の川遊びならたくさんやったでござるが海は初めてでござるよ!」
水着を初めて着る刹那は俺達で選んだ狼が描かれた灰色の水着を着ていた。
忍者として鍛えていた刹那の体は璃音兄さんほどではなかったが、筋肉が付いていたるところに切り傷があった。
「じーちゃん、相変わらず良い体をしているな〜」
「まだまだ若いもんには負けんからの!!」
恭弥が羨んでいる恭介さんはかなりの高齢であるのに、全身が鍛え抜かれた筋肉で包まれていた。
「凄いな……みんなカッコイイ……」
雷輝君は黒に雷の模様が刻まれた水着を着ていた鍛え抜かれているみんなの肉体に憧れていた。
「女性陣はまだ着替えに時間が掛かるそうだ……」
迅先輩も水着姿だったが相変わらず右腕を封印するための梵字が描かれた布を包んでいた。
そして、俺を見ると険しい表情を浮かべていた。
「……蓮宮」
「何ですか?」
「お前……やはり男だったんだな」
「今まで女だと思っていたんですか!?」
「実は半分、疑っていた……」
「ひ、酷い……」
クールでカッコ良く、憧れていた迅先輩に女だと疑われていた事実に俺はかなり落ち込んだ。
「ちょっと、迅先輩。今指摘するところは違うでしょ?」
「違う、とは……?」
「それは、天音のコレですよ!!」
「コレ……?」
恭弥が指差しして指摘するのは俺の体に刻まれた霊煌紋の刻印だった。
「天音が……俺達の天音が不良になって、体中に変な刺青を!!そんな事……そんな事!お父さんは絶対に許しませんよぉ!!?」
「誰がお父さんだ!?」
「蓮宮……何か道を踏み外すような辛いことがあったら言ってくれ。いつでも相談に乗ってやる」
「迅先輩まで……俺は不良にはなってないし、これは刺青じゃないから!」
そう言えば霊煌紋の事を言ってないし、端から見れば刺青に見える……また面倒な事が増えたな。
「あのな、これは刺青じゃなくて……」
俺が霊煌紋について説明しようとしたその時。
「それは霊煌紋。我ら蓮宮の当主が受け継ぐ者の証だ。歴代当主の霊力と霊操術が込められているんだ」
つい先日から何度も聞いたことの凛とした声。
「この声……まさか……」
声のする方に振り向くと、一人の美女がそこに立っていた。
「蓮姫、様……?」
それは封印が解かれてこの世に現れた蓮宮初代当主の蓮姫様だった。
だが、魂ではなくその魂の形にあった綺麗な肉体であり、しかも蓮の模様が描かれた白色のビキニの水着を着用していた。
「天音、あの美女は誰だよ!?」
「……うちの御先祖様」
「御先祖……?何故蓮宮の御先祖がここにいる!?」
「魂ならともかく、肉体があるのは俺にも……」
恭弥と迅先輩は驚いているが、俺もどうして蓮姫様が肉体に魂を宿して今ここにいるのか見当がつかなかった。
「私が蓮姫の為の肉体を造り、魂を入れて復活させていたのよ」
「アリス先生!?」
いつの間にかアリス先生がヤシの木を使ったハンモックに横たわっていた。
しかも黒いビキニの水着姿でサングラスをかけている。
「アリス先生、肉体を造ったって……?」
「そこにいる恭介の妻、若菜の肉体を造ったのと同じよ。錬金術が生み出した人造人間……“ホムンクルス”を造る要領で五百年前の蓮姫と同じ肉体を造ったのよ」
つまり、たった数日で蓮姫様の体を錬金術で造ったというのかこの魔女さんは……。
「あの、アリス先生。そう言う事をやって、大丈夫なんですか?その、黄泉の国の人に怒られませんか?」
死者である蓮姫様の魂に肉体を与えて大丈夫なのか気になった。
すると、アリス先生は問題ないと言わんばかりに軽く笑った。
「ん?大丈夫よ。私、色んな世界の冥界の主や王や神に会って、もてなしたことが何度もあるから、これぐらい許してくれるわ」
「えっ……???」
あっさりととんでもない事を言ったアリス先生に固まる一同。
冥界の主や王や神ともてなすって、どんだけ凄いことをしたんですか、無限神書の魔女……。
「さて、お話はこれぐらいにして……海と砂浜に輝くみんなの女神達のご登場よ♪」
「みんな、お待たせ〜!!」
千歳の元気な声が響き、ようやく女性陣の着替えが終わったようだ。
「天音!ねえ、どうかな?」
千歳は青色を基調としたビキニにスカートのある可愛らしい水着だった。
「ああ、とっても似合っているよ」
「うん、ありがとう!」
実はこの水着は昨日買い物に行ったときに千歳が選んでと俺に言ってきたので、俺の好みと千歳に似合いそうなのを選んだのだ。
まさか女の子の水着を選ぶことになるとは思わなかったが、千歳に良く似合っていたからまあ良しとする。
「お兄ちゃん、お待たせ……って、蓮姫様がいる!?」
「おお、来たか。我が後継者よ!」
風音は目の前にいる蓮姫様に驚き、蓮姫様は自分の後継者と認める風音を可愛がるように頭を撫でている。
ちなみに風音は年相応によく似合う清楚で可愛らしいワンピースの水着を着ていた。
「蓮姫様が正真正銘の復活……どうやら、アリス先生の仕業みたいね」
「そうですね。あっ、刹那〜!」
モデル体型の花音姉さんは黄色、麗奈は藍色のビキニの水着で普通にグラビアアイドルとしても通用するレベルだった。
「みんな、可愛いな……」
雷花さんは何故か恥ずかしそうにしながら雷輝君と柄が同じの黒色に雷の模様の水着を着ていた。もしかして、裁縫が得意な雷花さんは水着まで自分で作ったのか?
「恭介、恭弥。お待たせ!」
若菜さんは髪の色と木の精霊・ドリュアスによく似合う緑色の水着を着ていた。
ドリュアスとしての魂が肉体に影響して全く老けないと聞いたが、あれで俺たちの何倍も年上のお祖母さんと言うことにやはり違和感を感じる。
「皆さん、お待たせしました!」
「待たせたな、皆さん!」
雫先輩は水色のビキニの水着で紅さんは肌の露出が少ない赤色のワンピースの水着だった。
こうして全員が水着に着替え終わり、これで海で思いっきり遊び始めようとしたその時。
『ピィー……』
『水着か……』
『リーン……』
白蓮と鈴音が羨ましそうに俺達を見ていた。
「あら?みんな、どうしたのかしら?」
アリス先生はハンモックから降りて白蓮達に話しかける。
そして、全てを分かっているような笑みを浮かべたアリス先生は指を鳴らす。
「ふふふ……せっかくの南の島だものね、あなた達を人間にしてあげるわ♪」
三つの魔法陣が現れ、白蓮、銀羅、鈴音の三体の体を通して輝きを放った。
「白蓮!?」
「銀羅!?」
「鈴音!?」
アリス先生が何をするか分からず、声を上げる俺と千歳と風音。
そして、三体の体は輝きを放ちながら形を変えていき、光が強くなり目映い輝きとなる。
そして、光が止んで目を開くと……。
「「「……誰!?」」」
目の前には見知らぬ三人の子供がいた。
一人目は小さな白髪の子供で背中に小さな羽が生えていた。
二人目は銀髪の長い髪の美女で頭には犬耳、更にお尻には九本が生えていた。
そして三人目も白髪の子供だが、イギリスにいるアルトリウスと同じような体……竜の角や尻尾、そして翼があった。
その三人の子供に俺達は目を疑いながら名前を呼んだ。
「まさか、白蓮なのか?」
「銀羅、あなたなの?」
「鈴音……?」
三人の子供は自分の手や体を見ながら頷いた。
「う、うん……そうだよ、ちちうえ」
「どうやら、私達は人間になったようだな」
「まさか、我がこのような姿になる日が来るとは……」
聖獣の時の体の一部が残っているが、人間の姿に変身した本人達はとても驚いている。
そしてこの変身の張本人であるアリス先生は自信満々な笑みを浮かべてこの魔法について説明する。
「これはね、聖獣を人間にする魔法……“擬人変身魔法”!ちなみに、聖獣として体の一部がそのままなのは擬人化としての象徴だからね♪」
擬人化……それを目の前で見ることになるとは思いも寄らなかった。
「お出で、白蓮」
「ちちうえー!」
俺に呼ばれ、テテテと可愛らしく走りながら抱きついてくる白蓮。
抱き上げた白蓮を俺は肩車をしてあげた。
何にしても、白蓮が擬人化して、こうして一緒に遊べるのは嬉しい。
アリス先生には感謝しないといけないから、後で美味しいスイーツを作ろうと決めた。
.
蓮姫様復活!!!
みんなが水着姿の中、白蓮たちが擬人化!
他の聖獣たちも擬人化してみようと思います。
そして、次回はみんなで海で遊びますがそこでもトラブルが起きます。
主に触手の…………。
女性たちが主なターゲットになりますが、天音も……。
そういう趣味はありませんが、やったら面白そうなのでご期待ください(爆)




