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アーティファクト・ギア  作者: 天道
第4章 騎士王顕現編
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第41話 異文化同士の宴

活動報告に提案があり、精霊達のキャラクターボイスの声優も募集しようと思います。


前回と同じくもしアイデアがあったら感想に書き込みをお願いします。

急遽アリス先生の提案で始まった日本とイギリスの異文化交流を踏まえたペンドラゴン教会でのパーティーをする事になった。毎度おなじみのアリス先生が召喚した高級食材で俺は料理を作っていく。いつもは現役執事の迅先輩が手伝っくれるけど、今回は麗奈が中心に手伝ってくれた。刹那のお嫁さんになるために花嫁修行をしていたと言っているだけあって料理の腕はかなりあって大助かりだった。千歳も料理は出来るがまだまだ未熟で今度料理を麗奈から教わるらしい。

ちなみに刹那は料理は得意ではないので、イギリスの街まで飲み物を買いに忍者の鍛え抜かれた強靱な足腰で使ってひとっ走りしている。白蓮と銀羅は教会の子供達の相手をしてくれている。

一方、セシリア達は意外にも四大騎士全員で料理を作っていた。日々、教会の子供達に美味しいご飯を作るために、生活費と料理の腕を上げるためにイギリスの飲食店でアルバイトをしていたらしく、四大騎士それぞれが色々なジャンルの料理を作れるらしい。

そして、俺達の顧問であるアリス先生は……。

「はーい、ちょっと我慢してね……せーの、うりゃあ!」

「あっ!?くぅっ……」

慣れた手つきで一人の女性――ペンドラゴン教会のシスター(修道女)の体を接骨院の医師のように矯正していた。

このシスターはペンドラゴン教会に住むセシリア達のお母さんみたいな存在で、本来なら宗教の敵である魔女の存在をあっさりと受け入れるほどの寛大な人だった。

「あー、お客さん。相当体を酷使していたみたいですな。体がボロボロじゃないですかー」

一流の接骨院の医者のように体や骨の歪みを手で感じ取る。

「……やはり三十過ぎはもう年って事か……俺も年を取ったな……」

シスターの口調は男のように荒っぽく、セシリアの男っぽい性格は多分この人から似たのだと納得した。

「にしては肌が凄く綺麗じゃない。スタイルもなかなか良いし、付き合っている男とかいないのかしら?」

「そんなのはいないさ。ガキ共を育てるのに夢中で男なんて作る暇なんて無いよ」

「もったいないね。ほい、ラストっと!」

「ひぃんっ!?……おっ、体が楽になった!ありがとうな、アリスティーナ!」

「どういたしまして。それにしても、あなたって不思議よね。魔女である私をあっさり受け入れるなんて」

古来よりヨーロッパ地方の宗教や教会は魔女と呼ばれる存在を忌み嫌っていた。

中世では魔女狩りと呼ばれる余りにも非道で残虐過ぎる狂った裁判と処罰が教会で頻繁に行われ、罪もない多くの女性が亡くなってしまった。

「私からしたら、あんなのは神の名を使った教会の馬鹿共による狂気の沙汰にしか思えないよ。それに、この教会はアーサー王と円卓の騎士を奉っているんだぜ?他の普通の教会ならともかく、アーサー王の助言者である魔法使いマーリンを奉る対象でもあるんだ。だから、魔女のあんたを追い払うつもりはないよ」

「マーリンね……あの爺さん元気にしているかしら?」

「知り合いなのか?」

「まーね。一時期彼から魔法の教えを受けていたからね。そうね……まあ、先生みたいなものね。ただ、“800年”も前に別れたから今どこで何をしているか分からないわ」

つまり、アリス先生は1000年生きているから約200歳の時に古の偉大な魔法使いの一人であるマーリンから魔法を習ったと言うことになる。まさか本当にマーリンと知り合いと言うことに驚きだ。

「800年って……本当にあんたは不老不死なんだな……」

「まぁね。この長い時を思い返せば、色々な出会いと別れを繰り返したのよ……」

昔を思い出して悲しい表情を浮かべたアリス先生。きっと……先生が愛した俺のご先祖様の連姫様の事とかを思い出しているのだろう。

「確かに1000年も生きていればそう言うことは確かに多いな。だけどな、アリスティーナ」

シスターは体の関節を慣らしたり、伸ばしたりしながら頭に被ってるフードを取る。フードの中からボリュームのある金髪が出て来て、両目にある綺麗な碧眼が輝く。

「出会いと別れは人生の中じゃ日常茶飯事だ。だからこそ、人生は面白いんじゃないか?」

フードを取ったシスターはとても30歳を過ぎた人には見えない金髪碧眼の美女だった。アリス先生は軽くため息を付いて銀髪を指に絡ませる。

「確かに……そこは否定はしないよ、“シルヴィア”」

そして、シスターの本名は“シルヴィア・ペンドラゴン”。出会ってからたった数十分でアリス先生と対等に話すことができる腹が据わった人だ。

「さーてと、老いた体が復活した所で俺も飯を作るか!!待たせたな、今すぐ手伝うぞ、ガキ共!!」

全快になったシルヴィアさんは右腕をブンブン回してキッチンに突撃してきた。だが空いている左手は振り回さないであるものを掴んでいた。

「あれー?これは私も手伝わなきゃダメ?」

アリス先生の首根っこをガシッと掴んで。

「食材提供者だろうが、働かざる者食うべからずだ!古の魔法使いなら料理を調理する魔法ぐらい使えるだろ?」

「うへぇー、めんどくさいよー……」

「働きな、ヒキニート魔女!!」

「わ、私、ヒキニートじゃないもん!ちゃんとみんなのために動いているし、定期的にお外に出るもん!」

「はいはい、御託は良いからさっさと調理を手伝いな!!」

「うわぁーん!この、暴虐俺様シスターがぁっ!!」

「はっはっは!誉め言葉として受け取るぜ!」

こうして暴虐俺様シスターことシルヴィアさんに、ヒキニート魔女ことアリス先生を有無を言わさず無理やりパーティーの手伝いをさせるのだった。涙目になりつつも、アリス先生はいつもの指を鳴らしただけで発動する万能魔法を駆使してくれたお陰でパーティーの準備はかなり捗ったので大助かりだった。



そして、準備でかなりの時間が経過し、日が落ちた頃……。

アーサー王物語で登場するかのような巨大な丸いテーブル……円卓に俺達が作った料理が立ち並ぶ。日本組とイギリス組のリーダー格である俺とセシリアはジュースの入ったコップを持って乾杯の挨拶をする。

「えー、それでは! 日本とイギリス、海を越え、国境を越えた遠く離れた異国人同士……」

「この小さな奇跡とも言うべき出会いに感謝し、この場を借りて交流を深めよう!」

コップを高く掲げ、パーティーの始まりを告げる音を鳴らすために互いのコップを軽くぶつけ合う。

「「乾杯!!」」

『『『カンパーイッ!!』』』

千歳達や子供達が元気よくコップを掲げて乾杯し、待ちに待ったパーティーが始まった。

育ち盛りの子供達は早速お皿に日本組が作った料理を乗せて食べていく。正直、日本の料理がイギリス人の口に合うかどうか少々不安だった。一応調理中にセシリア達に何度か味見をしてもらい、確認をしてもらったが、それでも正直者である子供達の口に合うか柄もなく不安ながら見守るが……。

『『『おいしい!!』』』

そんな不安は元気で喜ぶたくさんの声ですぐに打ち消された。どうやら俺達の料理は子供達に気に入ってくれたらしい。ほっと一安心して俺の子である白蓮に話しかける。

「白蓮、美味いか?」

『キュピー!』

何時ものようにバクバク食べる白蓮は美味しいと一鳴きする。

そして日本食は子供達だけではなく四人の騎士さんも日本食を気に入ってくれた。

「おっ、これうめえ!! この酸っぱい米に生魚を散りばめたこれは何て言うんだ?」

「それはちらし寿司。日本ではお祝い事の時によく食べられて、しかも手軽に作れるのよ」

ヴァークベルが掻き込むように食べるちらし寿司を千歳が説明する。

「これが寿司かー。じゃあ、細長く固めた米に薄い生魚を乗せたのは?」

「それは握り寿司。材料は一緒だけど、食べた時の食感や風味は別物よ」

「そう言えば確か、握り寿司は高いって誰かが言っていたな……」

「確かに握り寿司は高級そうなイメージがあるけど、日本では一般家庭向きに回転寿司って言う店がたくさんあるし、店にも普通に売っているわよ」

「おっ?そうなのか?じゃあ、日本に行ったときたらふく寿司を食ってやるぜ!」

「小さく見えるけど、あれは結構お腹に来るから食べ過ぎないようにね」

先ほど俺の事で爆撃の制裁を加え、受けた関係だったが楽しそうに話をしていた。

他の方にも耳を傾けると……。

「何だ? この三角形に固めた米は……?」

「それは握り飯、おにぎりと言うでござる。日本を代表する携帯食でござる」

「これが、携帯食……? 何故、携帯食をこの宴の場で作った?」

レイズはおにぎりを不思議そうに眺めながら尋ね、対する刹那は自身の好物であるおにぎりについて自慢げに語る。

「おにぎりは日本古来より携帯食として愛されてきたでござるが、時代と共に携帯食としてではなく常食としても食べられるようになったでござるよ。また、全国にあるそれぞれの地域やその家庭によって形や具材が異なり、様々な美味しさを秘めた素晴らしい料理なのでござるよ!」

「そ、そうか……そこまで言うなら是非頂こう……」

おにぎりについて熱く語る刹那に圧倒されながらレイズはおにぎりを一口食べる。

「……ん? これは!?」

レイズは何かに目覚めたかのように目を見開いた。

「パリッと食感の良い乾いた海藻。固めた米の表面にほんのり染み付いている丁度良い塩味。そして、中に入っている焼き魚……これはサーモンか? それらが見事に調和してこのような料理になるとは……」

「美味いでござろう?」

「ああ! このような不思議で美味い料理は初めてだ!」

レイズはすっかりおにぎりの魅力にハマってしまったようだ。刹那もおにぎり好きの仲間が増えてご満悦の様子だった。

そして、もう一組は……。

「これが、日本で有名なテンプラなの?」

「ええ。そのままでも美味しいですが、お好みで少しお塩をお使いください」

「う、うん」

キュアリーは麗奈の勧めで、天ぷらの王道にして花形である海老の天ぷらを恐る恐る食べる。

「……美味しい! 衣がとても軽くてサクサクしている。衣の方の材料はフイッシュ・アンド・チップスとほとんど同じなのに、ここまで違うなんて……」

フイッシュ・アンド・チップスは言わずと知れたイギリスを代表する料理で、白身魚のフライとジャガイモを揚げたチップスの事である。

「確かに両料理の衣の材料はほとんど同じですが、作り方に大きな違いがあります」

花嫁修行で身に付いた料理の知識で麗奈は簡単に説明する。

「天ぷらの衣液は小麦粉と冷水と鶏卵で作られますが、小麦粉はしっかりとかき混ぜないでさっくりと軽く混ぜるだけです。そうすることで軽くてサクサクした食感のある衣になります。ちなみに、揚げる油もごま油やオリーブオイルなど、植物油を使うことで天ぷらに香りを付けます」

「味だけではなく、見た目や香りにも気を使い、食べる人の五感全てを刺激するかのような調理法……日本人の料理は凄いね!!」

「よろしければ後で私が日本料理を教えましょうか?」

「うん、是非お願い! たくさん教えてね、レイナ!」

「はい!お任せください」

麗奈もキュアリーと仲良くなっていた。やっぱり、美味しい料理を食べて話をすれば国が違っても自然と仲良く慣れるもんだな。

「何ぼーっとしてんだよ、アマネ!」

「セシリア……」

「ほら、いいからお前も飲め飲め!」

パーティーのテンションで若干興奮しているのか、顔が若干赤いセシリアが俺のコップに炭酸が入った飲み物を注ぐ。

「ありがとう。それじゃあ……」

俺はコップを口に付けて注がれた飲み物を口の中に入れて液体が舌に触れた瞬間。

「っ!? に、苦っ!?」

苦味が舌を刺激し、急いでコップを口から離した。甘いと思っていた飲み物から苦味……もしかして!?

「これって、まさか、お酒!?」

「ああ、そうだぞ? こいつはビールだけど、口に合わないか?」

「通りで顔が若干赤いと思っていたら……お酒を飲んでいたのか!?セシリア、お前は俺と歳は同じだよな!? 未成年なのにお酒を平然と飲むなよ!?」

「えー、良いだろ? せっかくのパーティーなんだからよ!お前も飲め飲め!!」

「うわっ、ちょっ、止めろぉ!」

セシリアが無理やりビールを俺に飲ませようとするが、そこに千歳が羽交い締めをして抑える。

「あぁん?」

「ま、待ちなさい!セシリア!! 天音にアルコールを飲ませないで!! 酔ったら悲劇が起きるわ!!!」

千歳の言う俺がアルコールで酔った時にどんな悲劇が起きるのかとても気になった。

「せっちゃんとれいちゃん、それと他の四大騎士! セシリアを止めるのを手伝って !天音を本当に酔わせたらダメなのよ!!」

「承知したでござる!」

「かしこまりました!」

「ちっ、仕方ねぇな。手伝ってやるよ!」

「セシリアの酒癖は少々酷いからな……仕方あるまい」

「セシリア、お客様に失礼はいけないよー!」

こうして俺にお酒を飲ませようとするセシリアを止める為の攻防戦が始まったのだった……。

一方、大人組のアリス先生とシルヴィアさんはお酒を片手にこの攻防戦を面白おかしく見ていた。

「十六でビールを美味しく飲めるなんて、あの子将来はとんでもない酒豪になりそうね」

「ははっ! 血は繋がってないが、どうやら俺に似たらしいな!」

シルヴィアさんは笑いながらコップを円卓に置いた。

「さーてと……おーい、アマネ!!」

「ほえ? 何ですか?」

シルヴィアさんの呼び掛けに攻防戦をしていた俺達の動きがピタッと止まる。

「突然だが、お前に一つ提案がある」

「提案?」

首を傾げる俺にシルヴィアさんはニッコリと笑顔を向ける。




「アマネ、うちのセシリアの婿に来ないか?」




セシリアの婿入りを誘う爆弾発言を言われた。

「は、はぁ……?」

『『『な、何ぃいいいいいいいいいいーーーっ!?!?』』』

千歳達と四大騎士が驚愕の叫び教会内に響き渡る。

「どうだ? 口調はちょっとばかし悪いが、見た目やスタイルが良くて、なかなか良い女だろ?」

セシリアを薦めるシルヴィアさんに焦りを感じた千歳は俺を抱き寄せてギュッと抱き締める。

「ぐおっ!?」

「ダダダ、ダメです!天音は私の大切な恋人です! セシリアにあげられないわ!!」

「なーに? 既に恋人持ちだとぉ? よし、セシリア! 今すぐアマネを自分の物をする為に、その無駄に馬鹿デカい胸を使ったりして魅了しろ!!」

セクハラ紛いの事を言いながら命令するシルヴィアさんにセシリアは胸を腕で隠して顔を真っ赤にする。

「ばば、馬鹿言うんじゃねえ! このアホシスター!! どうして俺が天音を魅了しなきゃいけないんだよ!?」

「何言ってんだよ。お前、アマネに好意を抱いてるだろ?」

「「えっ!?」」

「なあっ!?」

俺と千歳はセシリアの方を同時に向き、セシリアは目を大きく見開く。

只でさえお酒で真っ赤になっている顔が更に赤くなる。体がプルプルと震え、頭から湯気が出ている。

「こんの……アホ馬鹿シスターがぁっ!!」

セシリアは右手を高く掲げると右手の甲が黄金に輝いた。そこには一本の剣に竜が絡みついた紋章が刻まれていた。

「来やがれ、聖剣……“エクスセイヴァー”!!!」

すると、どこからともなく鞘に納めた西洋風の両刃剣が飛んできた。鞘や柄には見事な装飾や模様が施されていた。

セシリアはその聖剣――エクスセイヴァーを左手でキャッチして右手で柄を持ち、一気に鞘から引き抜いた。現れた刀身から黄金の光が輝き、それは聖なる光だった。

「表出やがれ、アホ馬鹿シスター!!その変におかしくなった頭を叩き直してやるわぁ!!」

「あぁん?てめえ、育ての親に向かってその態度は何だ!?良いだろう、返り討ちにしてやらぁっ!!」

セシリアに続いてシルヴィアさんもブチ切れてしまった。ああ、もう面倒だな……みんなで仲良く楽しんでいる折角のパーティーなのに!!!

「二人共、いい加減にしてください!!!」

ビクッ!?

俺の怒りを含んだ大声に喧嘩をしていた二人は固まる。

「全く……こんな時に喧嘩なんてしないで下さいよ。どうしても喧嘩をしたいなら教会の外でやってください。その代り……デザートは全て抜きですけどね」

パーティーの料理にはケーキなど俺が作ったたくさんのデザートが用意されている。もちろんアリス先生の高級食材で作ってあるし、お菓子作りに自信があるから美味しいと言わせる保証はある。

「うわーっ!?そ、そのすげー美味そうなデザートが全部抜き!?ごめんなさい!ごめんなさい!!喧嘩はしないから食べさせてくれ!!」

「くっ……高級店のような甘い香りを漂わせる素敵なデザートを喰えないなんて耐えられるわけがねえ!悪かった……すまねえ」

「よし。喧嘩を止めてくれるなら……アリス先生!」

「りょーかい!冷やしてあるからオッケーよ!」

アリス先生が指を鳴らし、円卓に大きな魔法陣が展開される。魔法陣の中から俺が作った大量のデザートが一度に召喚される。流石にケーキを冷やす大きな冷蔵庫は教会になかったのでアリス先生が食材を保管してある謎の空間に移動させてくれたのだ。

「さあ、どうぞ!」

教会のみんなは召喚された大量のデザートに興奮して一斉に皿に乗せて食べ始める。

『『『おいしいー!!!』』』

「うまっ!凄く甘くて美味いぞ、アマネ!」

「男でこんな美味い料理やお菓子を作れるなんて……お前、すげえな!!」

「ほう……これは現役のパティシエにも劣らない美味さ……見事だ!」

「おいしい!!どれもこれもおいしい!!」

「う、美味い、美味すぎる!!!喧嘩を止めて良かった……」

教会の子供達と四大騎士とシルヴィアさんは俺のケーキを美味しいと言ってくれた。やっぱり自分の作った料理を美味しいと言ってくれるのは嬉しいものだ。

「はぁ……色々危なかったね……」

どこか疲れた様子を見せる千歳は俺に寄りかかった。

「そうだな。大丈夫か?」

「うん。ねえ、天音……」

「ん?」

「……セシリアに惚れないでね?」

千歳は心配そうな表情を浮かべて俺を見る。そりゃあ、恋人の俺にあんな騒動があったらそんな心配もするだろう。

「心配するなって。俺が一番好きな女は今も昔も千歳だけだよ」

「それなら問題なし!私達もケーキ食べよう!」

「ああ、そうだな」

俺は千歳に手を引かれながらパーティーに戻る。パーティーはその後もアリス先生が取り出した沢山のゲームをみんなで夜遅くまで楽しんだ。そして、俺達はセシリア達に勧められてホテルに戻らずそのまま教会に泊まることにした。



.

天音×セシリアのフラグ発生(笑)


とっさに思いついたんですがどうでしょうか?


次回は天音が慕うあの姉弟の二人が再登場です!

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