第23話 幻の聖獣
今回は花音姉さんの聖獣とアーティファクト・ギアが判明します。
突然目の前に現れた女。その女は普通じゃない。あまりにも危険な存在だという事がすぐに理解した。下手に動くことのできない俺達に女はにやりと笑いながら品定めをするような眼差しで見つめてくる。
「へぇ~……なかなかレアな聖獣じゃねえか……」
女はタブレット型情報端末を取り出して液晶画面に指で触れて情報を取り出す。取り出した情報は天聖学園の学生とその契約聖獣の一覧データだった。
「ほぅ……鳳凰に九尾の妖狐に、孫悟空に雷神トール……どれも有名な聖獣ばかりだな」
女は俺達四人の契約聖獣のデータを見て、頷きながら感心していた。そして、目線を端末から俺の鳳凰剣零式に向けた。
「特に鳳凰の方は偶発的とは言え、異端的な育て方をされているらしいからな……これは、狩りのやりがいがあるぜ」
どうやら女は白蓮の情報まで得ているらしく、端末を仕舞いながら不気味な笑みを浮かべた。そして、タブレットの代わりに取り出したのは真っ赤に染まったワイヤーと皮の手袋だった。先に皮の手袋を両手に付けて、ワイヤーを持つ。
「さぁ……狩りの始まりだ……“鬼那”!!」
女が名を呼ぶと、背後の空間が黒く染まり、中からメキメキと不気味な音を立てながらゆっくりと現れた。
「何……あれ……?」
その姿に怯えた千歳は口を押さえて俺に抱きついた。上半身が女の体で、下半身が蜘蛛の体……間違いない。あれは“妖怪”の類の聖獣だ。
「冥土の土産に教えてやるよ。こいつは“女郎蜘蛛”の鬼那だ……」
女郎蜘蛛は巨大な蜘蛛の妖怪で上半身が女の姿をしていて人を喰らうらしい……正直、あの女の性格を考えればぴったりな契約聖獣かもしれない。
「さぁ、行くぜぇ……契約執行! 女郎蜘蛛、鬼那!!」
女郎蜘蛛の体が粒子となり、手袋とワイヤーに入り込んで一つとなる。
「アーティファクト・ギア、“骸繰死糸”」
契約媒体の手袋とワイヤーがアーティファクト・ギアとなったことにより、その二つが一つと化し、手袋から直接に無数のワイヤーが飛び出ていた。しかも、ワイヤーの一本一本が生き物のようにうねうねと動いていた。
「せいぜい私を楽しませるぐらいに踊ってくれよ……私に操られる死のダンスをなぁっ!!」
女は骸繰死糸を振り回すように操って俺達に仕掛けてきた。俺は三人を守るために迫ってきた糸を断ち切ろうとする。
「蓮宮流――」
「甘ぇっ!!」
斬る直前に無数の糸が枝分かれして伸び、鳳凰剣零式の刃に巻き付いた。
「なっ!?」
「まずは一匹……アーティファクト・ギアごと鳳凰を頂いてやるぜぇ!!」
このままだと白蓮が奪われる!? 何とかしてこの糸を振り払わないと――。
「蓮宮流――大紅蓮裂砕刃!!!」
ピシッ……パァンッ!!
鳳凰剣零式を縛っていた糸が一瞬で凍り付き、ガラスのように粉々に砕かれた。
「間に合ったようだな……」
「怪我もなく、無事でよかった……」
瞬きをした次の瞬間、俺の目の前には尊敬する兄さんと姉さんが立っていた。
「璃音兄さん! 花音姉さん!」
璃音兄さんは一瞬だけ俺を見て小さく微笑むと、既に霊亀の轟牙と契約執行をした霊閃氷帝剣を肩に担ぐ。
「危なかったな、天音。花音、みんなを頼む」
「わかったわ……璃音、油断しないでね」
「ああ」
璃音兄さんは凍結して砕かれた糸を踏みつぶしながら女を睨みつける。
「貴様、聖霊狩りの“瑪瑙”だな?」
女――瑪瑙は自分のアーティファクト・ギアの糸を砕かれたのに焦った様子を全く見せずに笑う。
「そう言うお前は天星導志の一人、“氷帝の璃音”だな?」
瑪瑙は兄さんが天星導志のメンバーだと知っていた!? 兄さんは霊閃氷帝剣を肩から下ろし、開いている左手の間接を鳴らす。
「俺を知ってるか……まあ、良い。それよりも、貴様をぶっ潰してやる事が先決だな!」
兄さんの纏う空気が刃のように研ぎ澄まされたものとなる。これが兄さんの殺気……なのか?
「はっはっは! 私をぶっ潰してやるだとぉ? なかなか言うじゃねえか、氷帝ぃっ!!」
「……ここだと少し動き難いな。場所を変えるぞ」
「あぁん? 何言ってるんだ? このままやるに――ムグゥッ!?」
「黙れ」
兄さんは瑪瑙が反応する事が出来ない速度で近付き、左手で顔の下半分を強く掴んで口を塞いだ。
「ご同行を願うぞ、聖霊狩り……」
「ムゴォッ(何ぃっ)!?」
瑪瑙を掴みながら兄さんは霊力を解放して青白い光を纏いながら身体能力を強化し、そのまま飛んだ。物凄い跳躍力でひとっ飛びし、僅か数秒で数百メートル先の空へ飛んでいってしまった……。
☆
ドゴォオオオオオン!!
隕石が地上に落下したかのような轟音が天聖学園の訓練場に響き、地面には小さなクレーターが出来て、その中央に女が倒れていた。
「ケホッ!ケホッ!てめぇ……やってくれたじゃねえか!!」
立ち上がって咳をし、服に付いた砂と土を払いながら俺を睨みつけていたのは聖霊狩りでも名の知れた“死糸使い”と言う異名を持った瑪瑙と呼ばれる女。もし先ほどのあの場所戦うと、大切な弟である天音とその仲間達を戦いに巻き込みかねない。それを避けるために周囲に何もないこの訓練場を選んだ。ここなら俺も思いっきり暴れられるからな。俺は霊気と冷気を纏う霊閃氷帝剣の切っ先を瑪瑙に向ける。
「天星導志が一人、氷帝の璃音。貴様の全てを凍らす!!」
今まで貴様が狩ってきた人と聖霊に代わり、貴様を今ここでぶっ潰す!!
「ちっ……しゃあねえな。氷帝相手だと、これを使うしかねーな……」
瑪瑙は舌打ちして手で髪をくしゃくしゃにすると、ポケットから黒色と灰色で汚れた小さな青い玉を取り出した。
「気をつけろよ、氷帝……こいつはちったぁ、危険だからな……」
俺はあの玉をどこかで見たような気がしたが、俺が知っているのはあんな汚い色はしていない。一体あれには何が隠されているんだ?
「さあ……その穢れし魂と肉体を持って存分に暴れな。私の人形……暴れる龍よ!!!」
瑪瑙は青い玉を投げた。青い玉が地面に落ちて転がり、ピタッと止まった。
ゴォオオオオオッ!!
地が揺れ、空気が振るえ、天が轟く……青い玉から発せられる力の波動がこの辺りの自然を大きく騒がした。
そして、青い玉から巨大な姿をした聖獣が現れる。それは蛇の姿に似た東洋独特の姿形をした龍――“東洋龍”だった。透明な青くて美しい瞳に、その肉体の表面を覆う数多の青い龍鱗……その色の特徴が東洋龍の属性である水属性を象徴していた。
『ギャオオオオオオオオオオオオオッ!!』
東洋龍は咆哮を上げ、俺に敵意を向ける。しかし、俺はその敵意に感じたのは恐れや敵意などではない全く別の懐かしさを感じた。
「まさか……“澪”!?お前なのか!?」
俺と花音が何年もずっと探していた存在、見上げた先にる東洋龍に向かってその名を叫んだ。そして、澪は口を開いて鋭い牙を剥き出しにし、俺に襲いかかった――。
☆
「さてと……みんな、早く安全な場所に行くわよ」
璃音兄さんが周りを巻き込ませないために聖霊狩りの瑪瑙と言う女を連れ去った直後、花音姉さんは俺達にそう告げた。
「待ってくれ、姉さん。俺は兄さんと――」
「わかっているわ。でも、私はあなたが心配だから……」
「でも……」
「それじゃあ、みんな。今から安全な場所に――」
姉さんは笑顔で俺達を安全な場所に移動させようとしたが、
「――行くのは少し待ってね」
すぐに笑顔が消え、先ほど見た殺気を放つ兄さんのような鋭い表情を浮かべて振り返った。気がつくとそこには見るからに柄の悪い男達が数人数十メートル先にいた。
「あぁん?リーダーが居ねぇな……?」
「戦陣切ってこっちに来た筈なんだけどな……」
「そんな事より見ろよ、上等な聖獣がいるぜ……」
男達もどうやら聖霊狩りらしく、一人が言ったリーダーとは瑪瑙の可能性が非常に高かった。姉さんは俺達を庇うように前に出ると、胸元に手を当てる。
「少し待っていて。すぐにコイツ等を片付けるわ……」
姉さんは巫女装束の胸元を少しだけはだけると、見事で豊満な胸の谷間が現れる。俺は目を反らそうとしたが、胸の谷間の辺りに小さな魔法陣が刻まれていてそれを見過ごすことが出来なかった。
「顕現……」
魔法陣が光り輝いて、中から何かがゆっくり飛び出し、姉さんは左手でそれを魔法陣引き抜いて構え持つ。引き抜いたそれは俺も見た事のある物だった。姉さんが15歳の時に兄さんと同じように蓮宮神社から贈られた神具。まるで、闇夜を明るく照らす銀月の三日月を模した美しき弓――。
「神弓――“蓮月”!」
銀色に輝く弓には蓮宮の神具に共通する蓮の紋様が刻まれていた。姉さんは開いている右手を口に含み、息を吐いて高い音の指笛を奏でる。指笛の音に反応し、天空から流星の如く駆け抜けて姉さんの前に現れた黄金に輝く契約聖獣・流星。その正体は鳥類の長である俺の鳳凰の白蓮と並ぶ獣類の長で神聖な幻の聖獣――麒麟だ。
麒麟の流星はゆっくりとした足取りで姉さんに近付いて頬を寄せた。姉さんは微笑みながら流星の頬を手で撫でる。
「よしよし。良い子ね、流星」
母のような優しさを見せる姉さんは撫でるのを止めると、真剣な眼差しになる。
「流星……行くわよ!」
『ブルゥウウッ!!』
「契約執行!麒麟、流星!!」
姉さんの呼び声に流星は顔を上げて鳴き、体が粒子化して蓮月に入り込み、眩い程の聖なる黄金の輝きを放つ。
「アーティファクト・ギア、“蒼穹麒麟弓”!!!」
銀色の弓だった蓮月は正反対な麒麟を模した黄金色の弓と化し、美しくも雅な装飾に飾られた見事な弓となる。姉さんは蒼穹麒麟弓の弦を右手の指で引くと、炎に燃え上がる一本の矢が出現して弓に添えられる。麒麟は黄金以外にも幾つか色を持つ種類が存在すると言われている。姉さんはその色から元に考えた蒼穹麒麟弓の技を繰り出す事が出来る。そうとは知らない聖霊狩りの男達は幻の聖獣、麒麟を狩るためにアーティファクト・ギアを振るって姉さんに襲いかかる。
「麒麟弓壱式、炎駒紅蓮衝」
指を弦から離し、蒼穹麒麟弓から炎の矢が放たれた。放たれた炎の矢は瞬く間にその姿を変えた。
「な、何だ、これは!?」
「ぐあっ!?これが、麒麟の力なのか!?」
「か、格が違いすぎる!!」
矢は麒麟の姿へと変化し、それは炎を纏う流星そのものだった。炎の流星は神速の速さで何度も聖霊狩りに体当たりをし、速すぎて何も出来ない男達のGAの結界エネルギーを急速に削り取った。
「私はあなた達聖霊狩りを許さない……だから、手を抜かずにすぐに終わりにしてあげる……」
もう一度弓を構えて弦を引くと、今度は水の矢が添えられる。
「麒麟弓弐式、聳弧水蓮波!」
再び放たれた矢は水を纏う流星となり、代わりに体当たりをしていた炎の流星は姿を消した。水の流星は周囲の空気に存在する水素と酸素を取り込んで、強制的に複数の水の球体を作り出した。
「穿て!!」
姉さんの命令と共に水の球体から何十本の水の矢が放たれ、聖霊狩りの男達のGAの結界を穿つ。矢は男達の体に突き刺さらなかったが、代わりに人間の急所を重点的に叩かれ、叫びも上げられないほどの激痛に悶絶しながら倒れる。幾つもの急所を的確に、しかも複数の攻撃を同時に受けたのだ。一瞬ヒヤッとしたが、罪人には殺さなければこれぐらいキツい攻撃をしても問題無いだろう。ちなみにこの光景に後ろの三人は……。
「義姉様、凄いです……」
「こ、恐ぇえ……以後、花音さんに逆らわない方が身のためだな……」
「でも、とってもカッコイイ……」
敬い、恐れ、憧れというそれぞれの反応をする。
姉さんは射る構えを解くと、目を閉じて一息を吐いて一休みする。弓を射る時は目の力や集中力を一時的に大幅に使う。特に麒麟の宿したアーティファクト・ギアの蒼穹麒麟弓は姉さんの霊力や精神力も使って技を放つ。体に溜まる疲労感は僅か二射でもかなり来てしまう。
「さあ、今度こそ行くわよ!」
邪魔が入ってしまったが、俺達を安全な場所に連れて行こうとする姉さん。だけど俺は兄さんと一緒に戦いたい。それを姉さんに伝えようとしたその時だった。
バチッ……!
「「っぅ!?」」
一瞬だけ体に電撃を受けたような痛みが俺と姉さんに走り、更に頭に酷い頭痛が襲う。
「な、何だ……!?」
「この、痛みは……!?」
そして、俺と姉さんの脳裏にあるビジョンが浮かび上がる。脳裏に浮かんだとは思えないほどのとても明確なビジョンだったが、信じられない光景が写った。
それは……兄さんが……璃音兄さんが体中傷だらけで血を流し、地に伏せて倒れている。そんな有り得ない光景だった。
「兄さん……兄さんっ!!」
「璃音!あなたに、あなたに何があったの!?」
俺よりも格段に強い蓮宮流剣術の使い手である兄さんがそう簡単に負けるはずがない。だけど、あまりにもリアル過ぎるビジョンに俺と姉さんは不安になってしまう。
「くっ……姉さんっ!」
「……わかったわ。来なさい、天音!」
よし! 姉さんから許可は貰った!後は千歳達だけだが、
「ああ!千歳達は――」
「もちろん、一緒に行くわ!!」
「友達が危険な場所に行くって言うのに、俺らだけ安全な場所に行くのは無理な話だぜ!」
「私も行く……友達を、守る……」
どうやら最初から行くつもりのようだった。否……俺が危険な戦いに赴くのに黙っている筈がないのは分かり切っていた。ダメだといっても三人は無理やりでも俺について行く。こうなったら、仕方ない。
「一緒に連れて行くしかないな……姉さん」
姉さんはため息を吐いて苦笑いを浮かべる。
「……それなりの覚悟があるなら、止めはしないわ。だけど、無茶だけはしないでね」
「「「はいっ!!」」」
三人は返事をし、早速兄さんの元へ向かう事にする。しかし、そんな俺達をまたもや邪魔する奴らが現れた。
「おいおい、どういう事だぁ?」
「リーダーと共に行った先発隊の奴らがやられただと!?」
「ちっ……まさか、天星導志の奴らか!?」
倒れている数人の聖霊狩りの仲間であろうが男達がタイミングよく駆けつけてきた。こんな時になんて邪魔な……。
「邪魔を……するなぁっ!!」
走り出して、握り締めた鳳凰剣零式で邪魔な聖霊狩りを一掃するために薙払おうとしたその時――。
キィン!!
「なっ?」
走り出そうとした直前、目の前に槍が降ってきて地面に突き刺さった。しかもこの槍の槍先は一角獣の頭を模した形をしていた。この独特なアーティファクト・ギアの槍を扱う人はこの世で一人しか知らない。
「天音さん。お急ぎでしたら、私達が代わりに戦いましょうか?」
「……お前はいつも安請け合いをするな……」
空から降ってくるようにその槍の隣に降り立った二つの影。
「し、雫先輩!迅先輩!!」
我が学園の生徒会コンビの雫先輩と迅先輩が文字通り颯爽と降臨した。雫先輩は突き刺さった槍――ユニコーン・ザ・グングニールを引き抜いて肩に乗せる。
「理由はわかりませんけど、皆さんは急いでいるのですね?」
「ここは俺達に任せて早く行け……」
「先輩……!」
「あなた達に……この場を任せても良い?」
二人の五つ上の先輩でもある花音姉さんが尋ねると、
「私達は天聖学園生徒会です」
「学園の生徒を守り、導く存在だ……」
「ですから、私達を信じて行ってください!」
「頼もしい後輩ね……この場を任せるわ!」
姉さんは雫先輩と迅先輩に背を向け、蒼穹麒麟弓を掲げて叫ぶ。
「契約解除!おいで、流星!」
アーティファクト・ギアの契約が解除され、蒼穹麒麟弓から蓮月に戻り、流星が飛び出る。兄さんみたいに飛ぶよりも確かな移動方法を得るために流星を呼び戻し、それを見た千歳もそれに便乗する。
「契約解除!行くわよ、銀羅!」
清嵐九尾の契約が解除され、レイジングに戻ると同時に銀羅が出て来る。
「恭弥、手を出せ」
「手?」
恭弥は俺に言われた通りに、手を出して俺はその手を掴んだ。そして鳳凰之羽衣に宿った白蓮と心を通わして背中から鳳凰の翼を出す。
「しっかり掴まれよ!」
「うわっ、ちょっ、まあああぁっ!?」
恭弥の手を強く握り、翼を羽ばたかせて空高く飛んだ。
「た、高ぇっ!? お、降ろせぇ、天音ぇっ!」
「我慢しろ。この中で恭弥は飛ぶ術を持ってないからな」
「ら、雷花はどうなんだよ!?」
「雷花さんは千歳と一緒に銀羅に乗せて貰えば問題ない」
「チ、チクショオオオッ!早く降ろせぇえええっ!!」
涙目になる恭弥の叫びをスルーして一刻も早く兄さんの元へ飛んだ。ちなみに、銀羅に乗った千歳と雷花はこの光景を見て呟いた。
「天音はただ、飛べない術を持たない恭弥に文字通り手を差し伸べただけなんだけど……」
「あのような事があるから……腐女子にとっては美味しい展開で……天恭派が減らないんじゃ……?」
あまり認めたくない言葉を聞いた気がしたが、全力で無視して聞かなかったことにした。そして、俺を筆頭に銀羅に乗った千歳と雷花さん、流星に乗った花音姉さんは璃音兄さんの元へと飛んだ。
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次回は迅先輩の能力が判明し、瑪瑙との本格バトルです。




