朝起きたらホラーだった (裏)
表バージョンの真相です。(笑)
朝起きたらホラーだった。
目覚まし重い瞼を開いた、そこには──。
瞳に映る奇怪なそれ。
一発で目の覚める怪奇。
天井に溢れる無数の手の跡。
板張りのそこに広がる漆黒のそれは
まるで何かの呪いのよう。
まあ今さらか。皮肉な笑みが込み上げてくる。
その染みは手の跡だけでなく、足の跡も無数にあり、そして極めつけのそれは──。
「便座の跡ってそれはないだろ」
見る度に思う。入居前にこの家の改修工事をした業者のいい加減さ。
まあ、きっと大家とは馴れ合いの付き合いなのだろう。ここまで作業に携わった者の適当さが透けて見えるのは。予算を相当に安く見積もっているんだろうなぁ……。
突如振動が襲ってくる。
まるで家中が震えているように。
これも今さら。
多分昭和後期に建てられたと思われるそこそこ年期の入ったこの家は、震源地からは離れていたとはいえかつての大地震の影響を受け少なからずガタがきているし。
そんなわけで強風吹いたり、近くの道路を大型の車が通ったりするとその振動が伝わってくるのだ。
まあ、それでも倒壊するなんてことはないのだが。……ないはずだよね?
悪寒がはしり実が縮こまる。
今にも失禁してしまいそうだ。
気づけば暦は11月。秋も深まれば朝は冷え込んでくるというもの。
つまるところはそういうことで……。
堪えられない。
重い布団を引っ剥がし
私はその部屋を飛び出した。
人としての尊厳がありますしね。
それを捨てるなんてとんでもない!
違いますか?
事故物件とは聞いていないのになんとも気味の悪い話だ。
全く、これだから安物物件は……。
要するにこれが真相でした。




