StoryCode:“naikan”#1 『母子承継』
StoryCode:“naikan”#1 『母子承継』
あー、
あー、
あー、
あー、、、、、聞こえてますか?
えーっとぉ、今からちょっと、僕の話を聞いてォほしいので、皆さん、耳を教室の右上に傾けてもらってもいいですかあー?
あー、まぁ、それは学年、クラスによりけりですかね。左上にスピーカーが置いてある可能性もぜんぜん有り得るし、なんだったら無い可能性もあるっちゃああるわけで⋯⋯⋯。
むぁ事前に調査したところによると、教室にスピーカーが設備されていないクラスはありませんでした。なので、前者のケースが該当するかもしれませんね。
、、、、えっと⋯⋯⋯確か、左上?右上ぇ?どっち問題というのは、こちらで完全気把握しきっておりませんので、当該クエスチョンはこの辺でお開きとさせていただきます。
ムヤムヤさせた状態で次の問い掛けに望む事を、大変ご了承ください。
本当にすみません。。。。
⋯⋯⋯⋯⋯さて、気を取り直して。
今回、僕が何故、こうして放送室をジャックしているかと申しますと⋯⋯⋯⋯
!!公開プロボーズをさせて頂こうか!と思い、今回!このような機会を設けて頂きましたー!!
シーン⋯としていますよね。
シーン⋯とするのは、まったくもって問題のある行動ではありません。
僕だってそう思います。そうなります。
絶対にそうなるしかありませんもん!
だってねえ、僕ですからね。
僕なんかが急に、こんなね、公開的なオンステージで
声を大にしてお届けしているのですから。
僕だってね、こんな状況、明らかにおかしいなぁと思いながら喋ってるんですから。
でも、この期を逃したらダメだ!!
⋯⋯そう思い、僕は一大決心をしたんです。
分かります。きっと本放送が終わり、教室に僕が帰還した時、みんなが僕に向ける視線というのは、とても対人間へベクトルさせるような視線では無いことでしょう。
動くゴミ人間を見るかのような目が、四方八方から送られる事になる現実は、もうすぐそこまで迫って来ています。
でも!そんな状況になるのを分かっていても!
僕には果たさなければならない事があるんです!
今回は、名指しで、プロボーズをさせて頂こうかと思っております。
名前をお呼びする前に、その方との馴れ初めをお話したい。
僕とその方とのエピソード。
僕がどうしてその方の事を好きになったのか⋯。
それについてお話致します。
◈
僕とその方との出会いは、今から15年前。
はい、そうです。
ゼロ歳児の時まで遡行することとなります。
彼女とは幼馴染。
同じマンション出身。
元々は母親同士の交流があって、同じタイミングで出産が判明したそうです。予定通り、僕達は何事も問題を起こすこと無く、同学年の子供としてこの世界に誕生。
性別の境界なんて関係無しに、僕達は友情を深めていきました。
それはなにより、母親同士が仲良かったからに過ぎない。




