StoryCode:“syukusei”#1 『キルリスト』
StoryCode:“syukusei”#1 『キルリスト』
誰しもが一番になりたい。
なってやる。
その心意気が必要だと思っている。
そんな毎日に追われながらも、俺は幾数日、必死になってミッションを遂行してきた。
俺は殺し屋。
殺し屋に前文の『心意気』が必要なのか⋯と問われたら、俺は回答に少数分の時間を割くことになるだろう。
今の俺の職業に、そのような感情は必要無い。
但し、別に側面から言ってみれば必要⋯なのかもしれない。
殺し屋にだってランク付けがある。
『ノーマル』
『アストロ』
『ハイパー』
『マスター』
『レジェンダリー』
もちろん一番の頂点に位置しているのはレジェンダリー。
ランクが上昇するにつれて、殺し屋のみが閲覧可能な機密サイト《キルリスト》への閲覧件数が増えていく。
ランクが上の人物は、簡単に言うと報酬がウマウマのターゲット。
500万円は軽く超える程の大金を、獲得する事が出来る。
500万円⋯と言ったが、それはターゲットによって異なる。しかもレジェンダリーよりも下位である『マスター』にだって、500万円に相当する金額を獲得する事が可能なターゲットだって存在するのだ。
ちょっとややこしい一面を持っているが、要はレジェンダリーランカーの殺し屋は、そんな500万円相当のターゲットを狙う仕事を多く閲覧出来、自身のスキルに見合うかどうかを品定めできるのだ。
簡単に500万円を獲得しやすくなるのがレジェンダリー。
ちょっと危険な行動をしてまで大金を得ようとするのがマスターを含む下位のランク。
俺の現在地は、マスターランク。
今受注している仕事をこなせば、レジェンダリーランカーになる。
確実にな。
だから今回は外せない。絶対に。
仕事の難易度によって、得られるポイントもちがう。俺がレジェンダリーへなる為の足掛けとなる仕事⋯⋯⋯これがまた結構な難しさを孕んだものなんだ。
政府関係者の暗殺。
特に俺は政治思想がない。なので、この国の政治になんて興味も無いし、考えたことも無い。
だから良い。
政治への感情移入が全く無い人間にとって、今回の殺しの仕事はベストマッチと言える。
捉え方によっちゃあ、政府への復讐心がある人間の方が燃えるのかもしれない。
復讐したい相手がターゲットなら尚更だ。
今回の仕事は明確なターゲットが決定づけされていないのも面白い。
つまりは政府関係者の人間だったら誰でもいい⋯。
そんな自由で無制限なルールが言い渡されている。
しかしまぁ、決行日時、というのは当然決められているわけであって⋯。
それがなんと、、、、大統領平和記念演説中での暗殺。
平和記念公園には沢山の人が集う。しかも政府関係者、というのが今回の仕事の依頼。
政府関係者は、大統領と共に全員が壇上に上がる事が決まっているのだ。
つまり俺は壇上にいる人間のどれかを始末しなければならない。
メディアも多くが詰め寄る一大イベント。
こりゃあ大パニック間違いなしだ。




