StoryCode:“kojo”#5『言ってきたヤツ持ってきた?』
StoryCode:“kojo”#5『言ってきたヤツ持ってきた?』
A「持ってきた?」
B「はい?」
A「言ってたヤツ、持ってきましたか?」
B「言ってたヤツ?」
A「そうそう、言ってたヤツを、持ってきましたか?」
B「⋯⋯そもそも何も言われてないのでね⋯」
A「そんな⋯そんな酷いことを淡々と言える人間になってしまったのね、、、残念⋯非常に残念」
B「あーごめんなさい。差し支えなければ、その言ってたヤツっていうのを教えて頂けませんか?」
A「嫌です」
B「え?いやあの⋯言って欲しいんですけど」
A「私も忘れたので」
B「え、、、あ、そうなんですか?」
A「はい」
B「あ、じゃあ、、、喧嘩両成敗って事でいいですかね」
A「いいや、あなたが悪いんですよ」
B「はい?いやあの⋯⋯まぁたしかに、私も悪いところがあったのかもしれない」
A「ハイハイ」
B「なんですけど、やっぱり言った本人が、吐き出した本人が覚えてなきゃいけないんじゃ無いんですか?」
A「私が忘れやすいから、あなたに託したんですよ」
B「うわー、それはちょっと⋯前々に言って欲しかった奴だよ」
A「言わなくても気づいて欲しかったなぁ」
B「まぁ、確かにあなたの脳みそに海馬が無いこと、削ぎ落とされている⋯っていうのを承知しての相方契約なんでね」
A「じゃあもう完全にこれはあなたが悪いですね」
B「でも今までそんな前兆無かったじゃん」
A「はい」
B「ネタだって、他のネタだって、だァ〜とまくし立てるヤツやれてたじゃないのよ」
A「そのネタは自信があったから、覚えられてた訳よ」
B「おい、それは聞き捨てならねぇなぁ。おい、今までネタがすっげぇ面白かったって言いてぇのかよ」
A「はい、そうですよ」
B「あなた、私の彼女娶ろうとしていませんか」
A「してないしてない!絶対にしてないから!それは安心して!」
B「怪しい!あやしすぎるよ!だって急に私の彼女を褒めるような行為を舞台上でしますか!?皆さん!相方が急に相方の彼女が書いたネタを褒めますか?我々は惨めな芸人です。惨めな漫才師です」
A「こんな惨憺なる漫才師は他にいないと思います」
B「あんたは黙ってなさい!」
A「私が黙ったらあなたは誰と漫才をやるんですか!」
B「私には多くの支持者がいる」
A「そんなのは存在しない」
B「存在する!」
A「存在しない!」
B「存在する」
A「存在しない!」
B「ここまで言っても、分かってくれないのなら、一旦彼女を君に預けて、書いてる所を見せてあげるよ」
A「え、君の彼女、僕の家に来てくれるの??」
B「こればっかりは、こうするしかねぇだろ?」
A「ヤッタ!」




