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StoryCode:“konsyoku”#1 『読書家を見ている視線の正体』

StoryCode:“konsyoku”#1 『読書家を見ている視線の正体』


一人で図書室。私はこの時間が耐え難く好きだ。好きで好きで、本当なら一生居ても何ら問題は無い。それが私にとっての生きがいだから。

それ以外には何も望まない。本だけが私を別の世界に連れて行ってくれる。

本があれば、図書室が⋯遊園地にだってなるし、夜の繁華街にだってなるし、美術館にだってなるし、友達との飲み会にもなるし、夜の営みにだって成り得る。

だが、そんな願いが叶えられるのは極わずか。

図書室に行けるのは、昼休憩の30分のみ。この極短な時間で如何に私は、図書室で有意義な時間とするか。日々、考えても効率の良い答えが生まれないのが現実⋯⋯⋯。


下手くそなんだよなぁ⋯私。

一つの本を読破するペースというのはせいぜい2日はかかる。それに加えて、その本がめっちゃくちゃに私の性癖へぶっ刺さるものだったら2周は確実なので、合計4日間は要する事となる。でも、2周目は1周目で分からない所だったり、伏線的な部分を補完するだけの時間に注力。1周目とはまた違う楽しみ方を私は施しているのだ。

⋯⋯⋯⋯⋯まぁ、、他の図書室によく居る生徒もやっているんだろうけど、そんなこと。


私だけとは思えない。案外、この高校の図書室を扱う生徒は私だけじゃない。私は小学校、中学校と友達がまったく出来ない人間だった。それだから図書室によく籠っている。えらく典型的なパターンでしょ?

友達が居ない人間っていうのは、だいたいがインドアな趣味を持つことになるんだよね。

私⋯⋯もうそれのさ⋯『The陰キャ』って感じの女だから⋯ゲームしてばっかり、本読んでばっか。読書が好きだからか何なのか分からないけど、何故か映像作品は趣味に入らないんだよな。なんでだろー。


表現に制限が掛かるから⋯だと、『今!』思った。


ほら、本って、“私が音響監督”みたいなとこあるじゃん。

私がサウンドエフェクトかけて、好きな音楽を想像して、この人の台詞にあった人物像を思い描く。その表現の幅なんて無いよね。最早それって、音響監督を超えて⋯『製作総指揮』!?『監督!?』って思っちゃうんだけどさ。

映像作品はもう、『これですよ〜』って決まってるから、そこが私の考えには合わないのかもしれない。映像作品を見てると、ここ絶対にこの音楽じゃないだろ⋯とか直ぐ思っちゃうから。


そんなこんなで、私は読書派だな。

映画決定!!!の謳い文句があったら、原作小説を読んで、映像化作品は読まないタイプ。


今日も今日とて、高校の図書室に置かれた小説に酔いしれる。

それなのに⋯⋯⋯⋯あーあ、最近やたらと私の意識を阻害する人物が居るんだ。


「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」


何コイツ、めっちゃ見てくんじゃん。キンモ。

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