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StoryCode:“esoraji”#1 『女子高生vsパイナップル食べ放題』

忘れらない記憶。

StoryCode:“esoraji”#1 『女子高生vsパイナップル食べ放題』


この世には、一回料金を払うと終日までずっとその効果が得られるバイキングが存在する。私と親友で、そこを訪れた。

SNS上でにわかに盛り上がっていた“パイナップル食べ放題”。バイキング形式で、パイナップルを好きなだけ食べられるというのがこの店の売り文句みたいだ。さらに目を引くポイントなのが、店舗内。なんとカットされたパイナップルが無造作にテーブルに並べられているのだ。円卓を囲むようにカットされたパイナップルは置かれており、そこからなんとフォークで刺して食べていいらしい。


「これ⋯本当に⋯食べていいの?」

「うん⋯なんか⋯迷っちゃうね」

パイナップル食べ放題の料金は支払った。ここへ来たからには食べなくては普通に勿体ない。ただし⋯やっぱりこれは異常な空間だ。私と親友以外に客は誰一人といない。道路に面した店舗なのに、だ。

前評判とかも全然悪くなかったのに、まるで私達を避けているような感じだった。んまぁ、“運が良かった”と考えておこう、今は。

取り敢えずは⋯

「じゃあ食べますか」

私は親友に言った。親友は、私からのゴーサインが無いとフォークが動かなそうな感じが匂っていたので、ここいらは私がチェンソーの電源をオンにするのと同じく⋯勢いが大事だからな!こういうのは⋯って、私は何を思っているんだ???

まるで、今からゲテモノを食うみたいな言い方じゃないか!

ここで店員が近くを通ったので、一応聞いてみた。一応、ね。


「これ、ほんとに食べていいんですよね?」

「ええ、もちろんですよ」

「ですよね⋯すみません!変なこと聞いてしまって!」

「いえいえ。お食べになられる際は、テーブルの下にある取り皿もお使いになってください」

「あー、下に⋯ありがとうございます!」

まさにバイキングって感じね。ただまぁ取り皿は強制的に使うものでは無いようだ。という事は、このテーブルに置かれているパイナップルをフォークで突き刺して食べても何ら問題無いという事。

事前に調べてこの“パイナップルハウス”の店舗概要は把握していたけど、実物を見た上でのこのルールはやっぱ凄い。


「じゃあ、、食べよ!」

「う、うん!そうだね」

私達はフォークで、カットパイナップルを突き刺す。突き刺されたパイナップルはそのまま間を置かずに、各々の口腔へと運ばれた。

「⋯⋯うわ、めっちゃ美味しい!」

私が第一感想を言うと、親友も⋯追い抜くような勢いで⋯

「美味しい!ヤバ!私の知ってるパイナップルじゃないよこれ!」

「それは良かったです」

「あ、店員さん⋯すみません、あまりにも美味しくて⋯つい⋯⋯」

本当はもっと飛び跳ねたいレベルの美味さだが堪えた。そんな店舗での迷惑になり掛ける前に、私が代表してプチ謝罪する。

「いえいえ、喜んで頂けたのであれば幸いです。ウチはカットされたパイナップルだけが売りじゃ無いんですよ!」

「え!?」「え!?」

店員に案内されるがまま、私達は店の奥へと案内された。その際にも道の脇に敷設されているテーブルの上には大量のカットパイナップルが。私達はそれに舌鼓しつつ、ナビゲートに従っていく。

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