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StoryCode:“munashiki”#1『気づいたらエクスカリバー』

わかりやすいタイトル。ここに来て。⋯ん?ここに来て?まだ始まったばかりじゃん。アホか。

StoryCode:“munashiki”#1『気づいたらエクスカリバー』


???うん?なんだこれ⋯?剣?⋯⋯⋯

剣だよな⋯これ。俺の知ってる⋯剣の形を成していないが。剣は⋯剣⋯だよな。それに⋯⋯⋯、


俺の部屋だ。

紛うことなき俺の部屋。眠る部屋。女を誘いここで営みを果たす"予定"のある部屋。ずーーーーっと自慰行為に果ててる部屋。なんにも違和感の無い部屋の中で俺はポツリと思考を逡巡させる。願わくば、もっと多くの事で渋滞になって欲しかった。だって、何この剣。⋯⋯ちょっと違和感があり過ぎるんだけど。

しかもこれは⋯レプリカとかの騒ぎじゃないぞ?

普通に歯切れも良さげに見えるし、なんなら"サラ"だ。誰も取り扱ってない様子の"サラ"。昨日俺がこれを購入した⋯?いやいや、酔った勢いでぇ?確かに昨日は酒を飲んだ。居酒屋で⋯あれは、、、あれ??アレレレ⋯??覚えてねぇな。

居酒屋に行ったのは覚えてんだけどなぁ⋯⋯アレレレ。『アレレレ』って言うと、気持ちが落ち着くのは、俺がラリってるからか?

フン、うるせぇ。これは元からだァァ!ってぇの。


⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯何この剣。

しかも俺、こんなに寝相良くねぇよな。いっつも朝起きた時は、ベッドが乱雑になっていて、枕は俺の足元に置いてあったり、掛け毛布は、床に落ちていたり⋯中々に災難なベッド事情を抱えている。そんな中での今回。

俺はかなりの度肝を抜かれたんだぞ。

仰向け。瞼を開けば、そこに広がるのは俺の部屋の天井。知ってる天井だ。ただ、この時間に天井を見ることはない。とても新鮮な気持ち気持ちに包まれた気分。

違和感。

両手を使って掛け毛布を、抑えている。抑えてる手の形も中々に歪なもので掛け毛布を優しく掴んでいたのだ。右手左手、10本の指を全て使って、掛け毛布を自分の身体に掛けている。両方の手の指はほんのりと折り曲げられ、こんなの俺じゃねぇよ。

俺、、、こんなにも自分に優しくねぇもん。


そして、横には謎の大きな剣。

絶対なんかあったろ。なんかあった後としか思えないんだが。昨夜の出来事がズッポリと抜けている事と関係性はあるんだろうか⋯

あるだろ!!!!!!!!!!!

あったりめぇにあるに決まっとんじゃろうがァァ!!!!!!


剣⋯て。剣よ。

これ、試しに振ってみよかな⋯。


【ズォん】


なんの気も無しに剣を一振してみた。特に何が起きる訳でもなく、風を切る音のみが自室に渡る。こんなの辞書のような分厚い本を振りかぶれば出てくる音だ。

だが、剣から何かが起き始めようとしていた。剣先は当然ながら尖っているので、慎重になりながらも、俺はこの剣を床に置く。次の瞬間、衝撃波が俺を包み込み、俺の身体は剣に集約された。部屋はもぬけの殻となり、残った剣が事態の恐ろしさを物語らんとする。

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