会員制緊縛クラブのW裏AVに「広星すず」鮮烈なデビュー
第3話、話はいきなりエロくなる。
スタイリッシュなボクシングジム、トレーニングジムを兼ねているから様々な機器があり、その中央にリングがある。リング床は他より30センチ程度上がっている。リングの四方のスチール柱に田の字型の梁がかかっている。その中央でメインエベントのゴングが鳴ろうとしている。
いゃ、まさかここでするのか?私は状況が把握できず困惑した。
「山田一郎さん。広星(ひろせい)すずさんのメイクが終わりました。いつでもスタンバイOKです。」
明らかに偽名っぽい。
「どうかなぁ?ビックリしちゃった。」
控え部屋で鏡を覗き込む空がいた。この頃は名前を呼び捨てにしている。
「ほ〜ぅ、凄いな。誰が見ても女優の(広○すず)だ。」
「これなら絶対に私だってバレないよね。」
似すぎてるのも、それはそれでヤバいかもしれないが、私の大好きな女優さんなので良しとしよう。
「それじゃ、本番行きます。」
「おいおい、AV撮影じゃないぞ。大丈夫だろうな。」
私は担当者の川村二郎のノリに苦言を呈した。
「大丈夫ですよ。会員ばかりですし、AVクラスの動画撮影カメラマンは1人です。会員スマホの動画は禁止ですし、希望者への動画提供も暗証番号付きですから流出する人はいません。」
事前に説明を受けたがよく分からなかった。
「動画には消去不可能な個別番号がランダムに入ります。」
ここは怪しげなSMサークルではない。彼女にとっては高額な金を出したので大丈夫で無ければ困る。今回の撮影会は有料である。12万円の金を出したのは海野空自身であり、今回、偽名で出演、観客有り、写真撮影OKの条件で本来の60万円から大幅に値引いてもらった。12万円は規約の最低金額であり、タダとか出演料を貰ったりとかは無い。
「私は流出しても全然平気だよ。顔バレしてもいいょ。」
空(広星すず)は悪戯っぽく言った。
「貴方は平気でも、我々が困ります。」
川村は少しキツい口調で答えた。
グレーのバスローブをまとった(広星すず)がジムに姿を表す。軽いざわめきが起こり、一同が息を呑み沈黙の場へと変わる。婬猥な期待感がジム内にみなぎる。
「ご来場の皆様、今日のお客様(広星すず)さんです。先ほどお知らせした注意事項をご理解の上ご鑑賞してください。」
短い沈黙を破りアナウンスが流れる。空は(生贄)でなく(お客様)なのだそうだ。
一段上がったリングの中央に空が進む。縄師が空の耳元で小声で囁くが聞き取れない。空が小さく頷きバスローブの紐に手をかける。
「ゆっくりと脱ぎなさい」
おそらく縄師はそう囁いたと思える。観客にはカップルが多い。中高年の夫婦や若いカップル、そして年齢が大きく離れた老人と若い女性も数組いる。1人者の男性はいるが流石に単独の女性はいない。
シンと静まった場内に、ガウンの紐を解く衣擦れの音がする。ゆっくり左肩から左腕のガウンが脱がれ、空の左半身が強力なライトに晒される。
空の心の声(見て、裸の私をもっと見て。)
空の口元に微小が浮かぶ、目は閉じていない。彼女の表情から心象が読み取れる。右肩から右腕にガウンが抜き取られると全裸の空が衆目に晒される。
空:(あぁ、、こんな大勢の人に見られている。)
空の口元が先ほどから微妙に動いている。彼女の呟きを感じられる。目は普通に開かれ視線が小刻みに動いて周囲の状況を冷静に観察している余裕が感じられる。
ここで彼女の容姿についてふれる。備忘録なので正確に記述する。身長は158㎝ 体重は46㎏、B80(68)W57H84、のBカップでやや小振りで小さな乳首はベージュ、髪はショートで肩まで、アスリート体形といえる。
場内は静まっている。私語が禁止されているからだ。わずかな息遣いや嘆息を聞き逃さないための配慮だ。
空:(何も隠す物がない。それは幸せ・・・)
彼女の口元が動いたような気がする。ここでネタバレすると、後程、DVDを彼女と視ながらの心の声である。臨場感を重視して伏せておく。
空:(私がアソコの毛を処理してるって見てる人はどう思うかな?)
空は私に会う前からパイパンにしている。剃ったり脱毛したり自分で処理している。
まるで何もないような白い下腹部に小さなスリットが可愛い。女性の股間は隠す必要性を感じない。神様は不公平だな。
空:(今から縛られるんだ。プロの緊縛師だから痛くないよね。)
突然、縄師が彼女の下半身に赤い腰巻を着せた。
空:(なに?全裸で緊縛って聞いてたのに、つまんない。)
どうやら空の露出癖は本物のようだ。少し不機嫌になる。
「後ろ手縛りです。」
縄師が短く言い、空の両手を背中に回し手首を一本目の縄が素早く周回する。
「あっ、」
一瞬、空の表情に苦悶が走るが堪える。小さな声がした。
空:(始まった。痛い。)
空の心の声がする。
後ろ手で組まれた腕が固定されると縄が左上腕を巻き込みながら胸の上側に廻る。背中の結び目に縄がくぐるとギュッと締め付けられる。
「アウッ、ククッゥ。」
空の目が一瞬、見開かれ虚ろになる。上縄が空の小振りな乳房を押さえ付ける。すかさず下縄が巻かれる頃には既に目の焦点が合わなくなっている。
上下の縄に挟まれ扁平した両乳房が朱に染まっていく。