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アンモビウム
「本日の試合は、76対69という結果になりましたが、どうでしょうか?」
「いやー、すばらし」
「「「「「「「「「ドンッ!!!!!」」」」」」」」」
ラジオを思いのまま叩き潰した。
その日は、数十年に1度の大雨が彼の気持ちを表すかのように降っていた。
雨は風と共に吹き荒れ、窓がキシキシと鳴っていた。
また、雷は止むことを知らず、彼の心の痛みを表しているかのようだった、、、
「ユカリ、、、、、、、、、」
「ほんとにごめんな、、、おれの、せいで、、、、」
「もう、どうしたらいいんだよ、、、
親父もお袋も、ユカリもいない。ほんとに、、、」
「「「「「「どうすればいいんだよ!!!!!」」」」」」
俺は、近くにあったバスケットボールを思いのまま、壁に投げつけた。
「はぁ、はぁ、はァ、、、」
彼にとってこの夜はとても孤独で、辛く、悲しく、痛く、長かった。
彼がこのようになった経緯は、数時間前にのぼる。