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第1話「異世界」

「…ここ…どこだろ…」

俺、佐藤祐希(さとうゆうき)は不安そうな独り言を漏らすと周りを見渡した


「えっ…!?あれって…スライム?」

よく見るとゴツゴツした岩にさらに向こうには

森林のような地帯もある



「俺の長年のオタクの感がそう言ってる…これは…」

胸の高鳴りと高揚感(こうようかん)を表現するために息を大きく吸い


「異世界転移だぁぁあああ!!!!!!!!!!」



10分前のこと───。



「今日も1日乗り切ったぁ〜」

祐希(ゆうき)はそうぼやきながらベットに寝転んだ


佐藤祐希、16歳の高校1年生

俺は昔からなんの取り柄もなくただ平凡に生きていた

と言いたいが平凡に生きていられたらどれだけ幸せか…


取り柄どころか短所の方が多かったせいか昔からよく

「泣き虫」「脳無し」「弱虫」とバカにされていた


そんな俺が生きがいにしてるのはゲームとアニメだ

ゲームみたいに強ければアニメみたいな魔法が使えたら

異世界とかないから考えるだけ無駄だけど考えてしまう


そんなことを思っていると瞼が重くなっていきいつの間にか瞼を閉じていた。



「……はっ…!!」

ふと目が覚め開けると部屋の電気をつけていない真っ暗な部屋が明るくまるで太陽があるかに思えた、いや太陽だ。



そして時は戻り─────。



「異世界転移だぁぁああ!!!!!!!!!!!」


眩しい太陽

辺り一面の雑草

吹き抜ける風


「最初に考えることは色々あるんだよなあ…魔法とか魔術とかアリアリの異世界ファンタジーなのかとか…!」


気持ちをウキウキさせながら色々と考え、キョロキョロとまた周りを見てみると、さっきまでいなかった自分の数倍近く大きいイノシシが見える



「えーと…なんかいつの間にかいるけど…向こうにいるやべえイノシシみたいなのだけは喧嘩売っちゃまずいってことはわかる、うん」



異世界転移でテンションが上がり血迷い、魔獣的なのにいきなり戦闘を始めそうだったがあのイノシシを見ると急に冷静になるぐらいの威圧感が伝わってくる



「魔法とかあるのかなー…とりあえずよくゲームとかにある詠唱みたいなのしてみるか…」

そういうと祐希はなんとなく右手を前に出してから恥ずかしそうに



「えー、コホン………ふぁ……ファイヤー!」


静かな草原に祐希の声だけが響き特に何も起こらなかった笑


「誰かに笑われた気がするけど…恥ずかしい思いをしただけじゃん!うーん…この世界は魔法とかないのかもな…あるいは俺の魔法への才能が全くないかのどちらかだろうなあ」



魔法が使えないとなるとあの胸の高鳴りが嘘のようになくなっていった


「魔獣?的なのがいるってことは冒険者はあるはず!魔法が使えなくても剣とかでウハウハ異世界LIFEを送るぞー!…まあ最悪(ろく)()めれたらいいな」



そう自分に言い聞かせた祐希は最初ほどではないが

ある程度の高揚感が出てきた、それはいきなり知らない世界に飛ばされた不安感を誤魔化すように


「さて、まずは村とか街とか国とかどこかしら人のいるとこに行きたいんだけど…移動手段が徒歩なの地味に辛い…運動とか得意じゃないのにさ…」


そんなマイナスなことを考えながら歩いていると気づかぬうちにイノシシの方に歩いていた


「…!近づきすぎた…!急いで逃げないと!」


その距離は2mほど、自分の数倍大きいとこれだけの距離でもかなり大きく感じる、というか大きい、威圧感…体格…筋肉量…そして魔力というものがまだどんなものか知らない祐希でも肌でビリビリ感じる魔力量、見ただけで自分が格下と思わされる、異世界転移して数十分、無知で運動が得意でもない祐希からすればいきなり絶望という文字がとんでもないスピードでこっちに向かって来ているようなものだ。


「やばい…!ぶつかる…!」

そう思った時、横から誰かが走ってくる足音が聞こえてやがてかなり近くまで来て祐希の横から剣が振り下ろされた。


振り下ろされた剣はイノシシのツノにあたりイノシシは

咄嗟に後ろに逃げていった


「君、大丈夫かい?間一髪だったね」

優しく祐希に声をかける、身長は同じくらいで

祐希と歳が近いようにも感じるが今まで乗り越えてきた

修羅場が、死線が違う、イノシシの前に立っての余裕感に祐希は

安心したのか膝をついた


「助かった…ありがとうございます!」

祐希は剣を持ってる冒険者に目を輝かせて言った


「気にしないで、それよりもあの魔獣だね」

落ち着いた声で視線をイノシシの魔獣に向ける


「君、魔法は使えるのかい?」

「いえ…全く使えないです…」

「なるほどね、魔法っていうのはコツがいるからね」

「コツですか!?」

そんなことを呑気に話している場合じゃないと思いつつも魔法のことになると祐希はさらに目を輝かせた


「まずは深呼吸をして目を瞑り、自分の体内にある魔力を感じてね」

そして祐希は指示通りにしてみると自覚していなかっただけで凄い量の魔力だった


「これは驚いたね…栓を閉めていた魔力を解放したような…」

思わず冒険者も後ずさる



「そしてこの属性に適性があるかどうかはわからないけど、手を出して火をイメージするんだよ」

そういうと祐希は火をイメージした



「(火をイメージ…ガスコンロの火…)」

すると青い火が祐希の手の上にぼうっと燃えていた

熱くはない、どちらかというと暖かいに近いだろう


「青い…火…!?」

この世界では主に火と言えば赤いらしい、驚きを隠しつつ冒険者は祐希に魔法を教える


「…そしてそのまま手のひらを相手に向けてこう唱えるんだ…「ファイアボール」ってね」



祐希は唾を飲み込み初めて呪文を唱える

「ファイアボール…!!」



祐希のファイアボールは魔獣と同じぐらい大きいファイアボールだったが、この世界はファイアボールといえば1番簡単で手のひらと同じ大きさだと言われているそう、そしてそのファイアボールは大きすぎるせいか雑草や土までも焼き、魔獣は骨すら残らず消えた



「…これを俺がやった…?」

魔力が多いことを途中で気付いた祐希は一応出来る限り抑えたらしいが抑えてこの威力らしい



「君はもしかしたら魔術師の才能があるかもね、魔力は生まれつき個々の差があるしここまで多いのは僕も初めて見たよ…」

冒険者は苦笑いをしながらそう言った


「そういえばお互い自己紹介がまだだったね、僕はイグレシアス王国君主、アレン・イグレシアス王の長男の王太子、ラインハルト・イグレシアスだよっ」

ラインハルトは照れながらそう言った


「てことは…ラインハルトはいつか国のトップになる人!?」

祐希は驚きが隠せず大きな声で叫んだ


「そんなことより、君の自己紹介をしてくれないかな?」


「そうですね…えーと…ユウキ・サトウと言います」

「ユウキか!いい名前だね!」


「それでユウキはいつか魔術師になるのかな?」

「魔術師がなにかはわからないですけど冒険者になりたいとは思っています!」


「魔術師は魔法が実用的に使える人がもらえる称号みたいなものだよ、魔術師は冒険者にもなれるから安心して、ただ1人で冒険者になってる人は少ないかな、魔術師は詠唱とかがあるからパーティーを組まないとあっさり負けちゃうからね〜…まあユウキなら1人でも問題なさそうだけど…」

ラインハルトはニヤニヤしながらそう言った



「冒険者とかになるためにもラインハルトさんにお願いなんですけど…イグレシアス王国まで僕を連れて行ってくれないですか…?」

申し訳なさそうにお願いをするユウキにラインハルトは快くお願いを受けた


「別にいいけどとりあえず敬語はやめた方がいいよ、冒険者が敬語を使ってるとナメられることが何かと多くなって絡まれるよ?」


「わかりました!、それじゃあ使わないように気をつけます…!」

「わかったならそれでよし!それじゃあイグレシアス王国までレッツゴー!」




そしてここから始まる新たな物語───。

初投稿です、言葉選びのセンスなど欠けてる部分はありますが暖かい目で見てくれれば嬉しいです、よければコメントやブックマークよろしくお願いします。

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