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5.久々の快感


 日暮れ頃、ようやく王都から次の街へ着いた。町の名前?剣には関係ないわー。


「よし、着いたー」

 と勇者くんはヘトヘトの様だ。うん、前衛君だけでよく動き回ったからね。お疲れ様。でも、もちっと体力付けようねー。


「もう日暮れだ……宿屋で休むか」

 とクラウスくん。やっぱりこのパーティの主導権は彼が握っている気がする。


「さんせー。ヘトヘトだよぉ」

 とハンナちゃんもお疲れな様だ。うんうん、頑張った!




 それから宿屋で食事をとって各々部屋で休んでいる。勇者くんとクラウスくんが同室だ。


『勇者くーん……落ち着いたらしないといけない事ってなーんだ?』


「へ?……ゆっくり休む?」


『んー。その前にする事だよほらー』


「えー?何?」


『コホン……では教えてしんぜよう……それは……』


「それは?」


『このアインザームカイトのお手入れである!』

 と言ったら勇者くんがベットからずり落ちた。……大丈夫?


「……そ、そんな事……?」

 とベットの上にもどる。


『そんな事とはなんだね君ぃ!剣のお手入れって大切ななんだよ!!斬れ味とか剣のモチベーションに関わるんだからねっ!!』


「……まあ、一理あるな」

 とクラウスくん。……あっ……杖のお手入れしてあげてるのね。うらやまー。


『流石クラウスくーん!分かってらっしゃる!だからね勇者くんお手入れお願いー』


「わ、分かったよ……で、どうしたらいいの?」


『…………なんですと?……まさか勇者くん……お手入れした事無いの?』


「う、うん」


『マジで?……君勇者でしょ?……今まで剣を握ってたんじゃないの??』


「違うよ……僕は勇者の神託があるまでただの農民だったんだ」


『マジか……じゃあ王都まではどうやってきたわけ?』


「国王陛下のお迎えが来て……馬車で……」


『……そうなのねん……衝撃の事実!……まあ、このアインザームカイトが付いてるから君を立派な勇者にしてしんぜよう!!』


「うん、ありがとうアインザー」


『……んじゃあ研石とオイルと羊毛も無いの?』


「研石とオイルと羊毛?……確か国王陛下からの支給品にあった筈……」

 と道具袋をゴソゴソする。


『お!ソレだよ、ソレっ!それでお手入れしておくれー』

 とウキウキが止まらない。お手入れなんて……何百年ぶりだろう。


 それから勇者くんに詳しくお手入れ方を指南した。これから頑張ってお手入れしてくれたまえ。


 そして今……勇者くんに研がれている。


『ああん……そ、そこぉー……』

 と声が出てしまう。気持ち良いー。


「……アインザー……気持ち悪い」

 とちょっと引いている勇者くん。


『……ご、ごめんよー……だってお手入れ何百年ぶりで……気持ち良くて、気持ち良くて……ううっ』

 とちょっと泣き声になってしまった。


「……そうか……ごめんね、アインザー……これからは僕がちゃんとお手入れしてあげるからね」

 と嬉しい事を言ってくれる。俺が泣けたなら号泣ものだ。


『ありがとう勇者くーん!愛してるー!』


「あはは……ありがとう」


 それからあんあん喘ぎ続ける俺に勇者くんはオイルを塗って、羊毛で拭き上げてくれた。ピカピカである。


『んんっ!素晴らしいっ!晴れ晴れした気持ちだよ!勇者くん本当にありがとう!!』


「いえいえー。んじゃあそろそろ寝るね」

 とベットに潜る。そう言えばお疲れだったね勇者くん。


『おやすみ勇者くん……良い夢を』





 ……勇者くん達寝たからぶっちゃけるケド……俺……魔剣だから別にお手入れ必要無いんだよね……人間で言うと嗜好品扱いなの。……ごめんよ、勇者くん。


 だって、魔剣だし刃こぼれしませんって。……まあ、とにかくこれからも気持ち良いからお手入れしてもらっちゃうけどねー。あはん。

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